ふたりソロキャンプ

ふたりソロキャンプ

作者・出端祐大の初連載作品。孤独を愛するソロキャンプ好きのおじさんキャンパーである樹乃倉厳と、ソロキャンプをやってみたい超初心者のちょっと面倒くさい女性の草野雫。そんな嚙み合わない二人がいっしょに始めた、ちぐはぐな「ふたりソロキャンプ」を描く王道キャンプコミック。初心者にはわかりやすく、経験者には納得のノウハウや裏技満載のキャンプのテクニックが紹介された「厳のキャンプ講座」や、雫の作るキャンプ飯のレシピも掲載されたネオキャンプバイブル。講談社「イブニング」2018年21号から2023年6号まで連載し第1部完結。同誌の休刊に伴い、「コミックDAYS」にて2023年4月21日から5月19日にかけて「特別番外編」3話を掲載。約半年の期間を空け、「モーニング」2024年2・3合併号から第2部の移籍連載を開始。2025年1月9日より実写ドラマ化。TOKYO MXほかにて放送。樹乃倉厳を森崎ウィン、草野雫を本田望結が演じる。

正式名称
ふたりソロキャンプ
ふりがな
ふたりそろきゃんぷ
作者
ジャンル
ハウツー
 
登山・キャンプ
レーベル
イブニングKC(講談社) / プレミアムKC(講談社) / 講談社キャラクターズA(講談社)
関連商品
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あらすじ

第1巻

孤独を愛する生粋のソロキャンパーの樹乃倉厳は、今日もいつもどおり、よりすぐりのギアをザックに詰め込み、体一つで山に入った。テントの設営を済ませると、薪を拾ってたき火を起こす。厳は暖を取りながら、自然の中の自由をたった一人で味わうことのできる贅沢を、誰にとがめられることなく満喫する。そんな厳の前に、下半身が下着一枚というあられもない姿の女性が突然現れる。その女性、草野雫はソロキャンプをしようと意気込んでやって来たものの、山で迷った挙句に川に落ちて下半身がびしょ濡れになりながら、どうにかキャンプ場にたどり着いた初心者キャンパーだった。厳のたき火に引き寄せられ、厳のいないあいだに暖をとりつつ、着替えていたところで厳と鉢合わせしてしまったのだ。互いに驚いた拍子に倒れ込み、厳が雫に覆いかぶさる形になってしまったため、むげにもできなくなってしまった厳は、テントもないという雫の面倒を仕方なく見るはめになってしまう。一人の時間を邪魔された厳は機嫌も悪く、頑なに雫との距離を取ろうとするが、雫の方はお詫びの気持ちを表そうと、得意の料理を始めてキャンプ飯の王道「ビア缶チキン」を振る舞い、なんとか厳の機嫌を取る。しかし、気楽なソロキャンプに夢を抱く雫に対し、お前にソロはまだ早いと、厳はソロに伴う責任について語って聞かせる。すると雫はそんな厳の気概に感化され、「ふたりソロキャンプ」を提案する。(第1話「独り野営にて思ふ」。ほか、5エピソード収録)

第2巻

樹乃倉厳と「ふたりソロキャンプ」をすることで、ソロキャンプについて学ぶことになった草野雫は、自分のテントを買おうと思いつく。しかし知識の乏しい雫が、どんなものを選んだらいいのかわからず悩んでいると、友人の大空さや火野瑞希に勧められ、今厳が来ているらしいアウトドア専門店に行くことになる。店内ですぐに厳の姿を見つけた雫が声を掛けると、厳は予想どおり嫌そうな顔をして一度はその場を去ろうとしたものの、テントを買いたいという雫に、テントの選び方について詳しく解説を始める。テントを選ぶにあたり、重要になる5つのポイントとタイプや構造、見た目にこだわることなど、厳の個性的な指摘から、雫は無事に自分のお気に入りテントを見つける。そしてさらに、雫が購入を悩んでいる携帯用調理器具についてアドバイスをもらうと、饒舌に語る厳との雰囲気は少しいいものになり、初めてのふたりソロキャンプに向けて、大きな一歩を踏み出す。そして厳も不本意ながらも、自分がハマっているギアの話をする相手がいることの楽しさを知る。(第7話「雫のテント」。ほか、5エピソード収録)

第3巻

樹乃倉厳はキャンプ場で、草野雫と「ふたりソロキャンプ」中に学生時代からの友人の滝川彰人と、偶然の再会を果たした。後日、久しぶりに厳と二人で飲んだ彰人は、ことのなりゆきを知り、厳の頑なな性格を知っているからこそ、雫との関係がうまく発展しないのではないかと、二人の今後を心配し始める。そんな折、雫からの連絡を受けた彰人は、雫に友人の大空さや火野瑞希を加えた四人で食事に行くことになる。厳への気持ちについて悩み始めた雫は、友人も巻き込み、彰人に自分と厳の今後について相談を持ち掛けたのだ。高校時代、彰人は初めて厳と出会った時のことを思い出しつつ、あの頃の厳から、今の厳が変化しつつあることに思い至り、雫の気持ちを応援することを伝える。一方で、久しぶりに単独でソロキャンプに来ていた厳は、「ひとりソロキャンプ」の真髄を嚙みしめていた。しかし、なぜか雫の存在が頭をかすめることに気づき、雫とのキャンプを楽しんでいる自分がいたことに動揺する。そして、それを打ち払うように、自分が雫に対して師匠としての責任を感じているのだと、その思いを転換することで納得。そして厳は、さらに妙なテンションになっていく。(第14話「久々の…」、第15話「雫に伝えたいことって?」。ほか、4エピソード収録)

登場人物・キャラクター

樹乃倉 厳 (きのくら げん)

自然を愛し、キャンプが趣味のひげを蓄えた男性。年齢は34歳。孤独を好むため、基本的に複数での行動を避ける傾向にあり、キャンプも単独での野営を主とする生粋のソロキャンパー。不愛想で理屈っぽく、他人と馴れ合うことを嫌う頑なな性格ながら、面倒見は決して悪くない。おいしいものには目がなく、好みのものが口に入ると、いつもの固い表情が一変、力の抜けた恍惚とした表情になる。もともとは子供の頃、父親と二人でキャンプに行ったことで、さまざまな知識を得た。その父親は早くに亡くなったために、父親とのキャンプは今でもいい思い出となっている。ソロキャンプに来た際、ずぶ濡れになった草野雫と出会い、面倒を見る羽目になった。それをきっかけに、ソロキャンプのなんたるかを教えてほしいと強引にせまられ、ソロキャンプにいっしょに行く「ふたりソロキャンプ」の提案を受け入れることになる。初めは気乗りせずにイヤイヤ面倒を見ていたが、次第にソロキャンプの醍醐味を雫と共有することに楽しさを感じるようになる。

草野 雫 (くさの しずく)

短大に通う女性で、年齢は20歳。長崎出身のために方言が強い。友人たちとのグループキャンプをきっかけにキャンプにハマったが、周りとの温度差を感じてソロキャンプを始めようと決意した。初めてのソロキャンプで意気込んでいたものの、道に迷って川に落ち、下半身ずぶ濡れの状態でキャンプ場に到着。そこでソロキャンプ中の樹乃倉厳と出会った。さまざまなアクシデントに見舞われながらも、ソロキャンプに詳しい厳に師事することを一方的に決め、二人でいっしょにソロキャンプをする「ふたりソロキャンプ」を提案。強引について回るようになった。キャンプで作る料理は、動画サイトやネット検索で得た知識をメインにしているが、もともと料理好きのため、毎回厳が表情を変えるほどのおいしさを誇る。短大卒業後の春から調理師の専門学校に通うことが決まっている。世間知らずで思いついたらよく考えずにすぐ行動するタイプで、人目も気にしないマイペースなところがある。始めこそ、厳の頑なな態度に困惑することもあったが、時々見せる優しさを知り、厳に対して次第に恋心を寄せるようになる。大空さやや火野瑞希とは短大で知り合った友人で、気心の知れた関係。

滝川 彰人 (たきがわ あきひと)

樹乃倉厳の親友を自称する男性。肩に付くくらいのセミロングヘアにしている。厳とは高校時代からの付き合いで、キャンプ好きという共通点からなんとなく付き合いが続いている、いわゆる腐れ縁の関係。厳のいいところも悪いところも熟知しているように振る舞う。失言も多く、女性に対しては特にナンパな印象を与えるが、基本的には友達思いの優しい性格をしている。キャンプはソロが好きだが、キャンプ場でほかのキャンパーとなかよくなったりと協調性はあり、状況に応じて対応できるオールマイティに楽しめるタイプ。

大空 さや (おおぞら さや)

草野雫の友人の女性。ロングヘアで、右目尻にホクロがある。火野瑞希とは昔からの友達で、瑞希好みの女の子がいると、雫を瑞希に紹介した。もともと同性から好かれるタイプではなく、友人関係に苦労しがちだったが、雫と瑞希とは盤石な関係を築き上げており、友人として特に大切に思っている。それだけに、最近雫が年上の男性とキャンプに行っていることを心配している。

火野 瑞希 (ひの みずき)

草野雫の友人の女性。すっきりしたベリーショートヘアで、両耳にたくさんのピアスを付けている。大空さやとは昔からの友達で、さやから紹介される形で雫と友達になった。実はバイセクシャルで、かつては雫を恋愛対象として見ていたこともあったが、今はいい友達の関係。雫が年上の男性とキャンプに行っていることを多少心配しているが、恋愛関係に発展することを目的に、楽しんで協力している節もある。

その他キーワード

ふたりソロキャンプ

ソロキャンプの新しい形で、ソロキャンパー同士が二人でいっしょにキャンプを行うこと。複数でいっしょにキャンプすることを嫌がる樹乃倉厳に、いっしょにソロキャンプすることを承諾させようと、草野雫が考案した。現地集合現地解散、テントを設営する際はそれなりに離すこと、やれることは自分だけでやること、一人になりたい時間を邪魔しないこと、師匠の決定に文句をつけないこと。この五つを基本のルールとしている。

書誌情報

ふたりソロキャンプ 19巻 講談社〈イブニングKC〉

第1巻

(2019-03-22発行、 978-4065149058)

第2巻

(2019-05-23発行、 978-4065161746)

第3巻

(2019-08-06発行、 978-4065169452)

第4巻

(2019-11-21発行、 978-4065180105)

第5巻

(2020-03-23発行、 978-4065189238)

第6巻

(2020-05-22発行、 978-4065195857)

第7巻

(2020-08-11発行、 978-4065204900)

第8巻

(2020-12-23発行、 978-4065218198)

第9巻

(2021-03-23発行、 978-4065226780)

第10巻

(2021-07-14発行、 978-4065240441)

第11巻

(2021-11-22発行、 978-4065258873)

第12巻

(2022-03-23発行、 978-4065271247)

第13巻

(2022-07-22発行、 978-4065284643)

第14巻

(2022-11-22発行、 978-4065297612)

第15巻

(2023-04-21発行、 978-4065309438)

第16巻

(2023-07-21発行、 978-4065324264)

第17巻

(2024-04-23発行、 978-4065352519)

第18巻

(2024-07-23発行、 978-4065360194)

第19巻

(2024-11-21発行、 978-4065375228)

ふたりソロキャンプ 限定版 11巻 講談社〈プレミアムKC〉

第10巻

(2021-07-14発行、 978-4065246054)

第11巻

(2021-11-22発行、 978-4065258866)

ふたりソロキャンプ 限定版 12巻 講談社〈講談社キャラクターズA〉

第12巻

(2022-03-23発行、 978-4065271254)

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