概要・あらすじ
漫画大学は、ナンデモカンデモ博士が校長兼用務員をつとめる漫画の大学。西部劇、名作童話、4コマ漫画、SFチックな探偵物、などの挿話をはさみ、ペン先や紙などの選び方から、物語の起承転結、印刷、出版社の種類までが解説され、執筆当時の漫画出版事情の資料ともなっている。
登場人物・キャラクター
ナンデモカンデモ博士
漫画大学の校長兼用務員。自分のことを「ワラバイ」という。
モンスター
漫画大学で挿入される漫画の主人公。1860年、南北戦争時代。北軍の手先となっているが、元銀行破りのガンマン。ソングタウンを戦火から守るための砦を作る資金を奪う。
ブラウン
漫画大学で挿入される西部劇漫画に登場する予知能力を持ったウサギ。ソングタウンの町の動物を嵐から救った功績で、町の動物はすべて人間扱いされることになり、ブラウン自身は牧場主となる。
シルバー
漫画大学で挿入される活劇漫画の主人公の愛馬。
ハム・エッグ
漫画大学で挿入される活劇漫画に登場するハムの酒場のマスター。人間と動物が公平に暮らすソングタウンで、クララという銀狐を妻にしている。
ピック・ブラン
漫画大学で挿入される活劇漫画に登場するウサギ、ブラウンの息子。腰抜けのふりをしているが、銃の名手。モンスターの正体を探り出しソングタウンを救う。
チエコ
漫画大学で挿入される名作童話漫画の主人公。貧乏神からもらった、金貨が溢れ出すサイフを使って大金持ちになる。
貧乏神
漫画大学で挿入される名作童話漫画の主人公に、金貨が溢れ出すサイフを与える。ただし、お金持ちになっても幸せになれるとは限らないと忠告する。
グっちゃん
漫画大学で挿入される4コマ漫画の主人公。ベレー帽をかぶった少年。
トム
漫画大学で挿入されるSF漫画の登場人物。ミルクに毒が入っているという噂が広まる原因を作ってしまった嘘つき少年。
ベッシー
アメリカからきた精密計算機。「機械脳髄」と説明される。百億の百億乗という計算も一秒でできる。毒など入っていないミルクから毒を分析する作業をさせられ、暴走して爆発。中枢部分は外へ飛び出し、ある少年(手塚漫画のレギュラーキャラクターロック)のもとへ飛来し、彼の脳に働きかけて真犯人を突き止めさせる。
王女
漫画大学で挿入される名作童話漫画の登場人物。チエコが貧乏神からもらった、金貨が溢れ出すサイフをだまし取るが、チエコの策略で鼻が象のように長くなってしまう。
漫画大学
ナンデモカンデモ博士が校長兼用務員をつとめる漫画の大学。その入学試験問題は「ワラバイ(ナンデモカンデモ博士)のにがおえをかけ」「蛙が5匹いて、へびにおいかけられて2匹にげた。のこったのは何匹か」である。
描き版 (かきばん)
漫画大学で解説される印刷技術。写真製版が高価だった時代に使われた印刷用の版を作る工程で、漫画原稿の上にセルロイドを置き、筆で絵を描き写すもの。