ドラゴン桜2

ドラゴン桜2

『ドラゴン桜』の続編。かつて偏差値30で経営に苦しんでいた龍山高校から東京大学合格者を輩出し、学校再生を実現させた弁護士の桜木健二。彼が高校を去ってから、東大合格者が減少していき、ついに龍山高校は東大合格者ゼロの普通校になってしまう。龍山高校から再び東大合格者を出すため、桜木健二が理事として舞い戻り、教育改革を行う姿を描いた作品。2020年に行われた教育大改革に向けた大学入試対策も盛り込まれる。講談社「モーニング」2018年8号から2021年16号まで連載。前作『ドラゴン桜』が2005年7月テレビドラマ化、2021年4月に本作『ドラゴン桜2』を原作として新たにテレビドラマ化された。

正式名称
ドラゴン桜2
ふりがな
どらごんざくらつー
作者
ジャンル
ハウツー
レーベル
モーニング KC(講談社)
巻数
既刊17巻
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概要・あらすじ

偏差値30という落ちこぼれの集まる龍山高校から、型破りでユニークな教育改革を施して、東京大学合格者を輩出し、経営難の高校を再生させた弁護士の桜木健二。東大合格者を二桁まで増やし、有名校にして新校舎が落成した後、桜木は龍山高校を離れた。桜木が龍山高校の顧問弁護士を辞めた後、「女帝」と呼ばれる龍野久美子が理事長代行に就任。

全権を握る龍野は就任早々、教員の給与を5%カットしたため、特進クラスの優秀な教師は退職、同時に東大必勝法も流出してしまった。その後、東大合格者は徐々に減少し、ついに龍山高校からの東大合格者はゼロになってしまう。龍山高校から東大理Ⅰを受験し、東大合格者第一号となった水野直美は、弁護士になり桜木の事務所で働いていた。

東大の合格発表を見に行った水野は、龍山高校からの東大合格者がいなかったことを桜木に伝える。桜木は龍山高校の評価が下がれば自分の弁護士事務所のブランド価値も下がってしまうと、龍山高校の内情を調べることにした。龍山高校を訪れた桜木と水野は「生徒も東大、旧帝大に魅力を感じていないようだ」と教師たちが話しているのを耳にする。

桜木は教師たちに向かって「龍山の目標は東大合格者100人。東大に入れと発破をかけるのが教師の役目だ」と熱弁を振るう。さらに「2020年の教育大改革で大学入試が変わるのにのんびり構えていて生徒を合格させられるのか」と説教を始める。そこへ龍山高校凋落の元凶、理事長代行の龍野が「関係ない部外者はお引き取りを」と桜木を追い出そうとする。

女帝・龍野と対面した桜木は、理事として経営に加わらなければ、龍山の改革はできないと考え、次の定例理事会で自分が理事になれるよう、根回しを始める。校長の奥田義明は理事長代行の龍野から、桜木の理事就任に反対するよう、きつく迫られていた。しかし桜木からも「初めて東大合格者を出した時の感動をもう一度一緒に味わおう」と誘われていた。

悩んだ末に奥田は、桜木の理事就任に賛成という選択をする。こうして多数決で理事に就任した桜木は、終業式の日、「自分は君たちを東大に合格させるために戻ってきた。東大に行け!」と全校生徒の前で熱弁する。きょとんとした生徒たちに続けて「東大に行くのに意味なんてない。考える前に動いたやつだけが勝つ」と続ける。

そして「来年度、3年生のクラスに東大専門コースを新設する」と勝手に宣言し、希望者はすぐに会議室に来るようにと伝えた。どんなにバカでも猛烈に勉強すれば東大に合格できると、水野を例に出して語るが生徒たちは全く動く様子がない。そんな生徒たち相手に桜木は「グズでノロマだからお前らはダメなんだ」と説教も交えたキツい口調で散々悪態をつく。

さらに白ける生徒たち。教師たちもこの勧誘方法は失敗だと思っていた。会議室で東大専門コースの希望者を待つ桜木と水野。会議室の利用は5時までと決められていたが、ぎりぎりの4時58分に早瀬菜緒天野晃一郎の二人の生徒が会議室にやってきた。桜木の演説が響いた二人は自分を変えてみようと一歩足を踏み出したのだった。

こうして龍山高校から再び東大合格者を出すため、桜木の教育改革がはじまる。

メディア化など

テレビドラマ

1期『ドラゴン桜』2005年7月8日から9月16日まで放映

出演:阿部寛、長澤まさみほか

2期 同タイトルで2021年4月25日から6月27日まで放映

出演:阿部寛、長澤まさみほか

本作「ドラゴン桜2」を原作とし、前ドラマの15年後を描いている。

ノベライズ

『小説ドラゴン桜』里見蘭(著)講談社文庫 全5巻で2005年11月より発売

ゲーム

ニンテンドーDS用『ドラゴン桜式東大脳開発ソフト ドラゴン桜DS』2007年3月8日発売

YouTubeチャンネル

ドラゴン桜チャンネル 2018年12月27日開設

朗読劇

2019年7月13日 東京・有楽町朝日ホール

第2弾2020年1月19日 東京・サントリーホール

キャスト:高崎翔太、LIZA ほか  

登場人物・キャラクター

桜木 健二 (さくらぎ けんじ)

桜木健二法律事務所の所長。元暴走族という風変わりな経歴を持つ弁護士の男性。かつて偏差値30という落ちこぼればかりの龍山高校から、1年で東京大学合格者を輩出するという偉業を成し遂げた。経営難の高校を見事に再生させたことで、全国の私立高校から経営指導の依頼が増え、学校法人に強い弁護士というイメージが定着した。龍山高校の評価が下がれば自分のブランドイメージも下がると、再び龍山高校に戻り、東大合格者を増やすため力を注ぐ。 徹底した現実主義者。論理的で自分の意見をハッキリ伝え、断言や命令口調が多い。無精ひげをはやしている。

水野 直美 (みずの なおみ)

桜木健二法律事務所に勤める女性弁護士。元龍山高校の生徒で東大合格者第一号。高3の春に中学レベルの因数分解が解けず、英語はbe動詞の使い方もあやしかったが、桜木健二が連れてきた教師の教えに従い猛勉強したことで東大の理Ⅰに合格した。いまは桜木の片腕となり、弁護士として働いている。桜木と共に龍山高校の教育改革に挑む。

龍野 久美子 (たつの くみこ)

龍山高校の理事長代行の女性。32歳。アメリカのスタンフォード大学卒。大手証券会社の為替ディーラーとして活躍後、28歳で龍山学園理事長・龍野雅也と結婚し、理事長代行となる。就任早々、教員の給与を5%もカットしたことから、優秀な教師が退職し、東大必勝法も流出してしまう。龍山高校の東大進学率を下げてしまった元凶。 学園を支配したいという欲が強く、強権を振るうため、陰で「女帝」と呼ばれている。頭の回転が速く、タフでしたたかな気の強い女性。髪型は斜めに分けたワンレングスで、おでこが広いのが特徴。

奥田 義明 (おくだ よしあき)

龍山高校の校長で男性教師。理事も兼任している。理事長代行の龍野久美子に頭が上がらず、彼女に意見をしても聞き入れてもらえることは少ない。メガネをかけた気弱そうな中年男性。10年前の経営難の頃から龍山高校の教師であり、桜木健二、水野直美とも面識がある。

高原 浩之 (たかはら ひろゆき)

龍山高校の教頭で男性教師。理事も兼任している。生真面目な風貌で、メガネをかけ真ん中できっちり分けた髪型が特徴。10年前の経営難の頃から龍山高校の教師で桜木健二、水野直美とも面識がある。以前は数学を担当しており、教育論の違いから桜木と対立することも多かった。今は桜木が龍山高校の理事になることには賛成で、協力的な教師のひとり。

宮原 悦子 (みやはら えつこ)

龍山高校で国語を担当している女性教師。10年前の経営難の頃から龍山高校の教師で桜木健二、水野直美とも面識がある。当時、東大合格者を出すため、協力した教師のひとり。断言口調の桜木節のファンで、桜木が龍山高校に戻ってきて、東大進学クラスを作ることを切望していた。肩までの長さの黒髪で、緩めのウエーブヘアが特徴。

早瀬 菜緒 (はやせ なお)

龍山高校2年2組の女子生徒。理事に就任した桜木健二の演説を聞き、初めて大人から怒られたことに衝撃を受ける。両親から甘やかされて育ったため、目標を立てて努力し続けることが苦手。怒ってくれる大人のもとで勉強すれば、頑張れる自分に変われるのではないかと東大専門コースを希望した。あごまでのショートボブで艶のあるきれいな黒髪が特徴。 天野晃一郎とは1年の時同じクラスだった。現時点では明治が目標で、合格圏内なのは東洋か駒沢の法学部か経済学部。

天野 晃一郎 (あまの こういちろう)

龍山高校2年4組の男子生徒。母親から「考えてから行動するように」と教えられてきたため、考えているうちに動けなくなったり、考えすぎて自分を見失ってしまうことが多々あった。考えずにまず行動しろという桜木の言葉が心に響き、グズでノロマな自分を変えようと思い、東大専門コースを希望する。黒髪の七三分けで黒縁のメガネをかけている。 早瀬菜緒とは1年の時同じクラスだった。現時点では中央の理工学部が目標、日大工学部が合格ライン。

場所

龍山高校 (りゅうざんこうこう)

10年前は落ちこぼれの集まる偏差値30の高校だったが、弁護士・桜木健二の教育改革により、東大合格者を輩出する有名高校となった。経営も安定し、新校舎が落成した頃、桜木が顧問弁護士を辞め、女帝・龍野久美子が理事長代行になる。彼女が就任してから東大合格率は徐々に下降し、ついに東大合格者はゼロに。代わりに私大合格者は増加傾向にある。

書誌情報

ドラゴン桜2 17巻 講談社〈モーニング KC〉

第1巻

(2018-03-23発行、 978-4065111062)

第2巻

(2018-07-23発行、 978-4065118948)

第3巻

(2018-10-23発行、 978-4065135457)

第4巻

(2019-01-04発行、 978-4065142929)

第5巻

(2019-04-23発行、 978-4065151891)

第6巻

(2019-07-23発行、 978-4065162903)

第7巻

(2019-10-23発行、 978-4065175835)

第8巻

(2020-01-23発行、 978-4065182024)

第9巻

(2020-03-23発行、 978-4065187852)

第10巻

(2020-06-23発行、 978-4065195246)

第11巻

(2020-07-20発行、 978-4065202364)

第12巻

(2020-08-20発行、 978-4065205655)

第13巻

(2020-11-20発行、 978-4065207130)

第14巻

(2021-01-21発行、 978-4065218549)

第15巻

(2021-03-23発行、 978-4065227220)

第16巻

(2021-04-23発行、 978-4065228654)

第17巻

(2021-06-23発行、 978-4065234549)

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