みそララ

みそララ

デザイン会社に就職した麦田美苑は、ライターとして働くことになる。彼女はスタッフに励まされながら、いかにライティングの腕を磨けるかを模索していく。デザイン会社におけるライターの仕事を具体的に挙げ、その中でのヒロインの、社会人としての成長を描いた作品。作者の宮原るりがフリーライターだった頃の体験を元にしている。作者の『恋愛ラボ』と世界観を同じくしており、両作品に共通して登場するキャラクターがいる。

正式名称
みそララ
ふりがな
みそらら
作者
ジャンル
日常
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概要・あらすじ

有限会社マース企画という小さなデザイン会社に就職した麦田美苑は、ライターとして一念発起していく。会社では厳しくも熱意のあるデザイナー米原梨絵や、元気いっぱいの営業・粟屋真琴らと仲良くなり、若者チームで大きな仕事に挑むなど、充実した日々を過ごしていた。ところが、どんなに頑張っても評価されなかったり、時には「大人の事情」で仕事をなかったことにされるなど、理不尽な出来事にぶつかって、苦しむ。

しかし、美苑はその努力を見ていたスタッフに励まされながら、いかに喜んでもらえる言葉を紡ぎだすかを模索し続けていく。

登場人物・キャラクター

麦田 美苑 (むぎた みその)

25歳。前向きな性格で、ドジな部分は多いものの、気持ちを切り替えて仕事に向かえるガッツの持ち主。元は商社の経理担当のOL。会社が倒産してしまったため、求人誌で見つけたデザイン会社である「有限会社マース企画」に、経理の担当として転職した。大部分の同僚が文章を書くのが苦手な職場で、憧れていたライター業を兼務するようになる。 元々文章が好きで、学生時代は何年もかけて長編の小説を書いていたり、ポエムを自作していた。仕事の中で腕を磨くうちに周囲に認められ、専任ライターになる。取引先の中には理不尽な注文をつけてくる相手がおり、辛い思いをすることもある中、周囲の先輩たちに励まされて仕事を続けている。 酒には強いが、一度酔うと酒癖が非常に悪い。営業の梶浦修平につけられた「麦みそ」というアダ名を、同じく営業の大島真理子にそのままペンネームとして採用され、雑誌や広告に掲載されるようになった。米原梨絵、粟屋真琴と若い女性三人で組んで、仕事を任されたことがある。

米原 梨絵 (よねはらりえ)

25歳。デザイン会社である「有限会社マース企画」のデザイン担当。元は経理担当だった。序盤はロングヘアで登場、途中からショートカットになる。小学3年生の時に交通安全ポスターのコンクールで入賞したことや、叔母のアート好きの影響で、高校ではデザイン科に進学。デザインの専門学校を卒業し、大手デザイン会社に勤務していた。 しかし萎縮してしまって思うように働くことができず、「マース企画」に転職した。最初は入社してきた美苑に対して攻撃的な発言が多かった。美苑が前向きな努力家であるとを知って、心を開くようになる。一見冷静で落ち着いた性格に見えるが、熱血派で負けん気が強い。 弱いのにお酒を飲んでしまうタイプで、酔うと自虐をする泣き上戸になる。胸が小さいのがコンプレックス。美苑、粟屋真琴と若い女性三人で組んで、仕事を任されたことがある。

粟屋 真琴 (あわや まこと)

22歳。デザイン会社である「有限会社マース企画」の営業担当。非常に元気な楽天家。くせっ毛を気にして、ショートカットにしている。高校・大学でバスケットボールのポイントガードをしており、体育会系のノリが染み付いている。そのため、先輩の命令に忠実に動き、パシリになっていた時の特技を披露することも多々ある。 仕事で落ち込みがちな麦田美苑を励ます場面も。足首が太く、色気が少ないのがコンプレックス。胸は大きい。美苑、米原梨絵と若い女性三人で組んで、仕事を任されたこともある。

梶浦 修平 (かじうら しゅうへい)

デザイン会社である「有限会社マース企画」の営業担当。営業の時はさわやかで人当たりのよい人物だが、普段はとにかく口が悪く、麦田美苑らをバカにし、怒りっぽい。そのため自分を「メッキ」と呼ぶことがある。女子社員にはきついダメだしをすることが多く、小馬鹿にするニックネームをつけている。 麦田美苑には「麦みそ」、米原梨絵には「米子」、粟屋真琴には「あわわ」と言う名前をつけて「穀物トリオ」と呼んでいる。その時のあだ名が大島真理子に採用され、美苑のペンネームになった。長文の企画書がめっぽう苦手。美苑との仲が近づくことが幾度かあったものの、実ったことは一度もない。

棚橋 裕也 (たなはし ゆうや)

デザイン会社である「有限会社マース企画」のデザインとイラスト担当。メガネをかけた、シスコンの変人。やる気も熱意もあまりない、と自分のことを称しているが、実際は物事を冷静に見ている。また客観的に社内を見ている人物で、麦田美苑をはじめとした新人たちに、ピンポイントでアドバイスをしている。 妹の牧野紘佳と棚橋鈴音を溺愛しており、父親のように行動、紘佳の結婚相手をあの手この手でいびっている。鈴音を私立中学(『恋愛ラボ』に登場する私立藤崎女子中学)に進学させるため、学費の一部を負担している。

大島 真理子 (おおしま まりこ)

デザイン会社である「有限会社マース企画」の営業担当。34歳。仕事をばっちりこなすプロフェッショナルで、後から入社してきた若者たちにアドバイスを与えている。営業の前はライター業もしていたため、麦田美苑にとって先輩にあたる存在。梶浦修平がつけた「麦みそ」というアダ名をそのまま採用し、美苑のペンネームにした。 本人のライター時のペンネームは、先輩に付けられた「まりまりん」。お酒を飲むと、まれに酒癖が非常に悪くなる。

松山 宏 (まつやま ひろし)

デザイン会社である「有限会社マース企画」のデザイン担当チーフ。仕事に精通しており、同じデザインチームの米原梨絵の倍の仕事をこなすことができる。多くのスタッフに頼りにされており、皆にチーフと呼ばれている。ライターとしての仕事もでき、トラブルにも慣れているため、麦田美苑に多くの場面でアドバイスや励ましを与えている。 社長の増田孝作と長い付き合いで、会社の立ち上げにも関わっている。髪が薄くなってきているのが悩み。

牧野 紘佳 (まきの ひろか)

棚橋裕也の妹。麦田美苑らと同じ25歳。兄と同様に妹の鈴音を溺愛している。「有限会社マース企画」の社員とは親睦バーベキューで知り合った。麦田美苑がライター専任になったため、経理担当としてパートタイムで仕事に入った。気の弱い夫や、面倒事を起こす社長の増田孝作に厳しいツッコミを入れる。

増田 孝作 (ますだ こうさく)

デザイン会社である「有限会社マース企画」の社長。温厚な人物で、能力のある人材を見抜く力はあるものの、仕事はほとんどできず、営業の大島真理子には「珍種の無能」と評された。スカーフをまき、中世の音楽家のような髪型をしている。何かにつけて、動くたびに問題を起こし、社員からは鬱陶しがられている。 自分の名前を会社名にするナルシストな一面がある。

棚橋 鈴音 (たなはし すずね)

棚橋裕也の妹。彼女が所属する私立中学(『恋愛ラボ』の私立藤崎女子中学)の新聞同好会の見学などの際に、「有限会社マース企画」を訪れている。兄の棚橋裕也、姉の牧野紘佳に溺愛されている。気が弱い天然のドジっ子で、おかっぱの髪型にメガネをかけている。

集団・組織

マース企画 (まーすきかく)

『みそララ』に登場する会社。所在地は岐穂市。正式名は「有限会社マース&プレザントフレンズ」。社長の増田孝作の名前から取られている。一軒家を改造したオフィスで、一階は営業部、二階はデザイン部の事務所になっている。床下の格納庫には金庫がある。編集プロダクションの業務も行っている。麦田美苑が最初経理担当で入り、後にライター専任として務める。

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