むせるくらいの愛をあげる

むせるくらいの愛をあげる

作者・岩下慶子が、『リビングの松永さん』の連載終了から1年以上を経て連載をスタートさせた長編作品。現代日本の美術大学が主な舞台。デザイナーを目指して美大に通う赤西ひばりは、ある日バイト先のラーメン店で、ガラの悪そうなバンドマン・蒼生楽空と出会う。真面目な美大生と破天荒なバンドマンという対照的な二人の恋を描いた青春ラブストーリー。講談社「デザート」2022年12月号より連載。

正式名称
むせるくらいの愛をあげる
ふりがな
むせるくらいのあいをあげる
作者
ジャンル
バンド
 
恋愛
レーベル
KC デザート(講談社)
巻数
既刊4巻
関連商品
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「普通」の美大生が自由なバンドマンに惹かれていく

真面目な美大生・赤西ひばりと、破天荒なバンドマン・蒼生楽空(ガク)の恋愛を描く。グラフィックデザイナーを目指すひばりは、真面目なデザインしかできず、「普通」であることにコンプレックスを抱いていた。そんなある日、自由奔放なガクと出会ったひばりは、ひょんなことから彼のアイデアを取り入れて課題を提出。すると、「今までこじんまりしていたのが嘘みたいだ」と、初めて講師に褒められる。ガクにもっと近づいたらどんな世界が見えるのだろう。ひばりは、自分とは対照的なガクに次第に惹かれていく。

真面目な美大女子×破天荒なバンドマン

ひばりは臆病なところがある女子大生。将来は女の子がワクワクするようなデザインをしたいのに、自分でつくった枠からはみ出せないようなタイプ。また、真面目だがちょっとひねくれたところがあり、なかなか素直になれない性格の持ち主。ガクはひばりと同じ美大の学生だが、何事にも強引で自由奔放な性格。課題提出を明日に控えたひばりのパソコンを壊した時は、さらうように彼女を自分の家に連れていき、パソコンを提供するなど、一見悪そうに見えるが根は親切なところがある。また、ストレートな言葉でひばりに好意を伝える大胆さと、「早く会いたいから」と校舎の3階から飛び降りる無謀さを併せ持つ。ガクに振り回されっぱなしのひばりは、その強引さに腹を立てるのだが、彼に惹かれる気持ちがどんどん膨らんでいく。

幼なじみの美青年、リヒトの登場が波乱を呼ぶ

ライブの帰り、ひばりとガクが勢いでキスしそうになった時、女性と見間違うほどの美青年がひばりに声をかけた。彼の名前はリヒト。ひばりの幼なじみだった。久しぶりにロンドンから帰国したリヒトは、しばらくひばりの家に居候するという。クールに振る舞っているが、リヒトはひばりに好意を寄せていた。そんなリヒトは、じつは大注目されている「バイフー」というアーティスト。ガクのバンドのライブを視察したリヒトは「古臭い」「暑苦しい」「文化祭止まり」と酷評。「ファンの一部と遊びたいだけならさっさと手を引け」と自分のライブのチケットをリヒトに手渡した。後日、リヒトのライブを観たガクは衝撃を受け、もっと音楽と向き合うことを決意する。リヒトの出現で、音楽も恋も大きく動き出す。

登場人物・キャラクター

赤西 ひばり (あかにし ひばり)

M美術大学グラフィックデザイン科2年生の女子。ラーメン店でアルバイトをしている。真面目で気が小さいが、違うと思ったことに対しては自分の意見をはっきりと言う。かわいくてオシャレなデザインを目指しているが、冒険を恐れてこじんまりとしたデザインしかできないでいた。バイト先でバンドマン・蒼生楽空(ガク)と出会い、振り回されながらも、どんどん彼を好きになっていく。

蒼生 楽空 (そうせい がく)

M美術大学油絵科2年生の男子。ニックネームは「ガク」。「パンテラネグラ」というバンドのボーカルで、メンバーの中で一番女性ファンが多い。自由奔放で、他人の気持ちに関係なく、強引に物事を進める癖がある。また、素直な性格で思ったことをすぐに口にする。ガラスをぶち破って校舎に入る、3階から飛び降りるといった無謀な行動も特徴。赤西ひばりのことが好きで、ド直球に思いを伝える。

書誌情報

むせるくらいの愛をあげる 4巻 講談社〈KC デザート〉

第1巻

(2023-04-13発行、 978-4065313381)

第2巻

(2023-09-13発行、 978-4065329771)

第3巻

(2024-03-13発行、 978-4065349663)

第4巻

(2024-09-12発行、 978-4065368282)

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