めぞん一刻

めぞん一刻

一刻館に新管理人として赴任してきた音無響子は、古アパート一刻館には不似合いな美人だった。彼女にひと目惚れした住人の五代裕作は、そのハートを射止めようと様々なアプローチを開始する。だが、ほどんど進展のないうちに、容姿端麗、スポーツ万能、しかも金持ちのライバル・三鷹瞬が出現。大人気漫画家・高橋留美子の代表作のひとつ。主人公たちの年齢が20代と、作者の他作品に比べると少し大人の設定になっていることや、ファンタジックな要素がなく、普通の日常が描かれていることが特徴。

概要

時計坂にある古いアパート一刻館。そこはひと癖もふた癖もある破天荒な住人たちが住み、毎晩のようにどんちゃん騒ぎを繰り広げるという、いわば貧乏長屋だった。住人のひとりである貧乏浪人生・五代裕作は、受験生にとって最悪な環境であるこのアパートからの引っ越しを決意する。だが、そこに訪れた新たな管理人・音無響子をひと目見た瞬間、彼女の美しさに夢中になってしまい、彼の決意はあっさりと翻えるのだった。

しばらくして、五代裕作は無事に大学入試を突破したものの、音無響子との関係はほとんど進展ないまま。そうこうしているうちに、彼女の通うテニスクラブの美男子コーチ・三鷹瞬が登場し、彼もまた音無響子を口説き始める。

しかし、ふたりの気持ちを知ってか知らずか、当の音無響子は彼らの誘いをのらりくらりと躱すばかり。音無響子と、彼女を巡るふたりの男の恋の行方は、なかなか決着しないのだった。

登場人物・キャラクター

主人公

一刻館に赴任してきた、二十代半ば(五代裕作より2歳年上)の美人管理人で、管理人室に居住している。トレードマークはヒヨコのロングエプロンと竹ぼうきで、五代裕作が出かけるときや帰宅する際には大抵(たとえ夜... 関連ページ:音無 響子

主人公

一刻館の5号室で浪人生活を送っていた五代裕作は、あまりにも勉強に集中できない環境だったため、引っ越しを考えていた。だが、新管理人として赴任してきた音無響子に心を奪われ、結局、一刻館に住み続けることとな... 関連ページ:五代 裕作

音無響子や一の瀬花枝が通うテニスクラブのコーチを務める。爽やかな笑顔ときらめく白い歯が特徴の美男子で、当然スポーツは得意、一流大卒で頭も良い。加えて、資産家の御曹司であり、高級マンションに独り暮らしと... 関連ページ:三鷹 瞬

一刻館の1号室に夫、息子と共に居住する、酒樽のような体形をしたおばさん。無類の詮索好き、騒動好きで、音無響子が独身と知るや早速見合い相手を見繕ったり、三鷹瞬を音無響子と半ば無理矢理引き合わせたりなど、... 関連ページ:一の瀬 花枝

一刻館の4号室に居住する、五代裕作の隣人。名前は不明、職業不明、年齢不詳、趣味は覗きという、住人の中でも最も謎めいて変態的な人物である。4号室と5号室を遮る壁に大きな穴を開けており、そこから勝手に五代... 関連ページ:四谷

一刻館の6号室に居住する、五代裕作のもう一人の隣人。スケスケのベビードールにパンティのみという扇情的な姿で歩き回る、恥じらいとは無縁の女性。一の瀬花枝に負けず劣らずの酒好きで、住人たちの行きつけである... 関連ページ:六本木 朱美

一刻館の2号室に転居してきた大学生。当初は立国館という名前のマンションに引っ越す予定が、人づてを重ねた契約の末、一刻館に間違われてしまったという顛末だった。母親は再転居を希望したが、二階堂望が音無響子... 関連ページ:二階堂 望

酒屋のアルバイトで五代裕作と知り合い、その後の再会をきっかけに、五代裕作に接近し始める。極めて積極的な性格で、何度もデートに誘ったり、自宅に連れて行って自分の家族に紹介したりなど、傍から見れば完全に彼... 関連ページ:七尾 こずえ

五代裕作が教育実習で訪れた女子高(音無響子の母校)に通う生徒で、五代裕作の担当クラスの委員長を務めていた。校内で五代裕作の(眠気による)涙を見たことをきっかけに、「この高校の卒業生だった彼女が死んでし... 関連ページ:八神 いぶき

旧華族である九条家の令嬢。三鷹の叔父が三鷹瞬の見合い相手として選んだ女性で、初めてのお見合いのときに飼い犬たち(非常な愛犬家で、種類の異なる6匹の犬を飼っている)が三鷹瞬に懐いたことから、彼のことを慕... 関連ページ:九条 明日菜

音無響子の父親で、姓は千草だが名は不明。娘を溺愛しており、元々、音無惣一郎との結婚にも反対していたこともあって、音無家との縁を断って彼女を実家に帰らせようと考えている。それが行き過ぎて、時折、変質者に... 関連ページ:響子の父

音無響子の母親。夫と違って独り身を続ける娘を再婚させようと考えており、相手として申し分ない三鷹瞬が娘に好意を持っていることを知ると、彼をバックアップするようになる。ただ、千草律子的には、再婚さえしてく... 関連ページ:千草 律子

音無響子の最初の結婚相手で、彼女の通う女子高で地学の非常勤講師を務めていた。音無響子よりは10歳ほど年上で、彼女が高校を卒業した後に入籍。しかし、それから半年も経たずして亡くなった(死因は不明)。物語... 関連ページ:音無 惣一郎

音無惣一郎の父で、名は不明。息子のことを忘れずにいようとする音無響子の気持ちを有難く思いながらも、新たな伴侶と共に新たな人生を歩んでほしいと願っている。一刻館の大家で、音無響子が一刻館に赴任してきたの... 関連ページ:惣一郎の父

音無惣一郎の兄姉の娘であり、惣一郎の父にとっては孫に当たる。音無惣一郎の兄姉のどちらの子であるかは作中で触れられていないため、姓は不明。登場時は12歳で、腰の悪い惣一郎の父の付き添いで一刻館を訪れた。... 関連ページ:郁子

五代裕作の祖母。共働きの両親の代わりに五代裕作を育てたゆえに、彼の性格を隅々まで熟知している。小柄だが矍鑠とした老婆で、一刻館の酒盛りにも余裕で溶け込めるほど酒に強い。また、誰に対しても歯に衣着せぬ物... 関連ページ:五代 ゆかり

五代裕作と同じ学科を専攻している女性。クラブに所属せず暇そうに見えた五代裕作を、自分が所属する人形劇クラブに半強制的に入部させた。しかし、この出会いと経験が、五代裕作が保父を志す大きなターニングポイン... 関連ページ:黒木 小夜子

名前は不明。五代裕作の浪人時代からの悪友で、同じ大学に進学した。基本的に不真面目、お調子者、適当なことを無責任に口走るタイプだが、その性格が五代裕作の行動を後押しすることがある(五代裕作の最初の告白も... 関連ページ:坂本

五代裕作が終盤にアルバイトしていたキャバレーバニーのマネージャーで、姓名は言及されていない。坂本の高校時代の先輩で、五代裕作が就職浪人した際に引き合わされた。強面なチンピラ風の風体や荒い言葉遣いが目立... 関連ページ:マネージャー

一の瀬 賢太郎

一の瀬家のひとり息子。登場時は小学生、最終的には中学生へと成長する。母親を含め、周囲の大人たちが何かと非常識なためか、最年少でありながら一刻館で最も常識的な人物である。音無響子の姪である郁子に淡い恋心を抱いているが、郁子自身はそれに気づいておらず(または気づかないふりをして)、弟のように接している。

茶々丸のマスター

六本木朱美が勤務し、一刻館の住人たちの行きつけともなっているスナック茶々丸のマスターで、姓名は不明。妻子持ちだが、六本木朱美に気があり、何度かデートしているシーンが見られる。最終的には妻と離婚し、六本木朱美と結婚した。

三鷹の叔父

三鷹瞬の叔父で名前は不明。三鷹家の繁栄のために、三鷹瞬と旧華族令嬢・九条明日菜の結婚をまとめようと画策する。当人に断りなく結納の日取りを決めるなど、強引な手段も厭わない手練れで、三鷹瞬も必死に抵抗を続けたが、最終的には叔父の思惑通りに両者は婚姻することとなる。

八神いぶきの担任

姓名は不明。五代裕作が教育実習で訪れた女子高のベテラン教師で、彼の受け持ちクラスの担任でもある。さらに、音無響子が在学していたときの担任でもあり、音無惣一郎と音無響子の過去を知る人物のひとり。恋に恋する八神いぶきを諭し、彼女に身を引かせるきっかけを作った。

『めぞん一刻』に登場する犬。音無響子の愛犬。元は雑種の野良犬だったが、音無惣一郎が購入した焼き鳥の匂いに釣られてきたことをきっかけに音無家の飼い犬となった。音無惣一郎はシロと呼んでいたが、音無響子が夫... 関連ページ:惣一郎

『めぞん一刻』に登場する犬。飼い主に似て笑顔がチャーミングなポメラニアン種のオスで、歯を見せると光がこぼれる。犬恐怖症の三鷹瞬が、それを克服するために飼い始め、一時は五代裕作と音無響子の間に深い亀裂を... 関連ページ:マッケンロー

サラダ

『めぞん一刻』に登場する犬。九条明日菜の飼い犬のうちの1匹で、ポメラニアン種のメス。九条明日菜が三鷹瞬のマンションを訪れた際にマッケンローと結ばれ、これがきっかけで三鷹瞬と九条明日菜の結婚が決まった。

五代 春香

五代裕作と音無響子の間に生まれた愛娘。桜の咲く季節に誕生し、春の香りと名付けられた。

場所

一刻館

『めぞん一刻』に登場するアパート。時計坂という架空の地域にある、とても古い木造建築の二階建てアパートで、『めぞん一刻』の主要な舞台である。所有者は惣一郎の父。1階に管理人室と1号室から3号室、2階に4... 関連ページ:一刻館

しいの実保育園

『めぞん一刻』に登場する架空の施設。黒木小夜子の紹介で、五代裕作が大学卒業後にアルバイトをしていた保育園。一時は人員削減の理由で解雇されるが、園長がぎっくり腰でリタイアしたことから、保父として正式に採用された。

キャバレーバニー

『めぞん一刻』に登場するキャバレー。五代裕作がしいの実保育園を解雇された後、坂本に紹介してもらったアルバイト先。ここで働きながら、保父の資格取得を目指すことになる。最初は呼び込み担当だったが、しいの実保育園のアルバイト経験などから、ホステスの子供たちを預かる福利厚生部長に就任し、頼りにされた。

書誌情報

めぞん一刻 全10巻 小学館〈小学館文庫〉 完結

第1巻

(1997年1月発行、 978-4091921710)

第2巻

(1997年1月発行、 978-4091921727)

第3巻

(1997年2月発行、 978-4091921734)

第4巻

(1997年2月発行、 978-4091921741)

第5巻

(1997年3月発行、 978-4091921758)

第6巻

(1997年3月発行、 978-4091921765)

第7巻

(1997年4月発行、 978-4091921772)

第8巻

(1997年4月発行、 978-4091921789)

第9巻

(1997年5月発行、 978-4091921796)

第10巻

(1997年5月発行、 978-4091921802)

めぞん一刻 全15巻 小学館〈ビッグコミックス〉 完結

第1巻

(2007年5月発行、 978-4091812650)

第2巻

(2007年5月発行、 978-4091812667)

第3巻

(2007年5月発行、 978-4091812674)

第4巻

(2007年6月発行、 978-4091812681)

第5巻

(2007年6月発行、 978-4091812698)

第6巻

(2007年7月発行、 978-4091812704)

第7巻

(2007年7月発行、 978-4091812728)

第8巻

(2007年8月発行、 978-4091812735)

第9巻

(2007年8月発行、 978-4091812742)

第10巻

(2007年9月発行、 978-4091812759)

第11巻

(2007年9月発行、 978-4091812766)

第12巻

(2007年10月発行、 978-4091812773)

第13巻

(2007年10月発行、 978-4091812780)

第14巻

(2007年11月発行、 978-4091812797)

第15巻

(2007年11月発行、 978-4091812803)

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