概要・あらすじ
萩野七生はバレエ発表会で「劇団29世紀」の演出家である神真之に演劇的才能を見出され上京する。「劇団29世紀」では、神の演出で次回公演「マリオネット」の稽古が始まっていた。しかし、本番直前に人気劇団「木曜舎」でも同じ「マリオネット」が、天王寺一の演出・脚本によって上演されることが発覚。神は急遽、旧作の「美女と野獣」の再演を決定。
七生は、看板女優の冠雪子と共に主役の美女をWキャストで演じ、舞台は成功を収めた。しかし、これを境に神に潜んでいたもう1つの人格である黒崎健が現れ、七生の心を苛んでいく。
登場人物・キャラクター
萩野 七生 (はぎの ななみ)
天性の演劇の才能を持つ高校1年生の少女。12月7日生まれの射手座でO型、身長は160㎝。バレエの発表会の日に、神真之にその才能を見出され上京する。神に強引に「劇団29世紀」に入団させられたことで、最初はやっかみから団員たちにもイジメられるが、その才能を開花させながら自分の力で道を切り開いていく。
神 真之 (じん まさゆき)
「劇団29世紀」の演出家。「黒崎健」という別人格を宿している。神真之は紳士的だが、黒崎は粗野な振る舞いをすることが多い。なお、黒崎は神を敵視しているが、神は黒崎と人格が入れ替わった間のことを覚えていない。
天王寺 一 (てんのうじ はじめ)
人気劇団「木曜舎」の演出家で、脚本も担当している。顎が割れているダンディな大人の男性で、神真之のライバル。やり手の演出家ではあるが、かなり汚い手も平気で使う。萩野七生の才能を知り、神の秘密を公表しないことを条件に七生を「木曜舎」の舞台に立たせようとする。
悠貴 みなみ (ゆうき みなみ)
「劇団29世紀」の運営スタッフ。神真之の友人で彼の秘密を知っている。常に冷静に物事を判断し、萩野七生の良き相談相手でもある。本来のボスは別にいる、神のもう1人の人格である「黒崎健」は神一族のまわしものだと思って敵対視している。
冠 雪子 (かん ゆきこ)
「劇団29世紀」の美人看板女優で、「美女と野獣」で神真之と共演した経験がある。萩野七生に対して反感を持ち、最初は嫌がらせをしていたが、根は優しいチャーミングな女性。
涼木 美砂緒 (すずき みさお)
「木曜舎」の若手女優。手足が長くショートカットでボーイッシュ。「ジャンヌ」の公演で萩野七生の代役を務めた。思ったことはハッキリ言う凛とした性格が魅力で、七生の才能を知ってからは、ジャンヌを演じる七生に助言も惜しまない。