アコロコタン

アコロコタン

漫画家にしてアイヌ語講師を務める成田英敏による、アイヌ文化について知ることのできる学習漫画。とある村に住むアイヌの一家が過ごす四季の生活から、口承文芸や婚姻習慣、宗教儀礼など、現代を生きるアイヌの人たちの葛藤を描く。『アコロコタン』はアイヌ語で「ふるさと」の意味がある。双葉社「WEBコミックアクション」および「カラフル」で2017年12月から2019年5月にかけて配信された作品。

正式名称
アコロコタン
ふりがな
あころこたん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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あらすじ

ハウェヌレポイソンは、曽祖母のソルラの家に料理を届けに行く。そこでポイソンが、何かウエペケレ(昔話)をして欲しいとソルラにせがむと、彼女は怪物の出てくる怖い話をする。ポイソンは面白がって聞いていたが、怖い話が苦手なハウェヌレはすっかり怯(おび)えてしまう。(第2話「ウエペケレ(昔話)」)

登場人物・キャラクター

ハウェヌレ

アイヌの少女。ソンタク、ポイソン、オペレの姉で、きょうだいからは「クサポ」(お姉ちゃん)と呼ばれている。快活な性格で、大きな声でよくしゃべるため、「その声を聞かせる」という意味の名前を付けられた。針仕事をはじめ女性の仕事が苦手で、よく弟たちにからかわれている。子供っぽいところがある反面、年相応に異性を意識し始めている。怖い話を苦手としている。

ソンタク

アイヌの少年。ハウェヌレの弟で、ポイソン、オペレの兄。兄弟といっしょに外で元気に遊んでいる。生意気ざかりで、よくハウェヌレに口答えして怒られている。一方、ポイソンに弓矢を使った遊びを教えるなど、面倒見のいい一面を持つ。

ポイソン

アイヌの少年。ハウェヌレ、ソンタクの弟で、オペレの兄。好奇心旺盛で、年の割に物怖(ものお)じしない性格の持ち主。初めて魚獲りに出かけた時、ビギナーズラックで大きなヤマメを仕留めた。雪山で遊んでいる時、初めて見たオコジョに興味を持って追いかけ、危うく兄弟たちとはぐれかけたことがある。

オペレ

アイヌの少女。ハウェヌレ、ソンタク、ポイソンの妹。まだ幼いため、きょうだいからは「オペレ」(ちび)と呼ばれている。よく姉や兄にくっついて行動することが多く、みんなのすることを真似(まね)したがる。幼いなりに、生まれたばかりの妹の世話を一生懸命している。

トゥカンノ

アイヌの中年男性。ハウェヌレたちの父親で、子供たちからは「クミチ」(父さん)と呼ばれている。ちなみに「トゥカンノ」という名前は「弓の名手」という意味で、よく村の男たちと狩りに出ている。落ち着いた温厚な性格で、生まれたばかりの自分の子供を抱いて涙するような情に厚い一面を持つ。

ヤイェミナ

アイヌの中年女性。ハウェヌレたちの母で、子供たちからは「ハポ」(お母さん)と呼ばれている。いつも笑っていることから、「自分に笑う」という意味の「ヤイェミナ」という名前を付けられた。非常に優しい性格で、子供たちをかわいがっている。春、五人目の子供を出産した。長女のハウェヌレに対して、大人の女性に必要な技術や心がまえを教育している。

ソルラ

アイヌの老齢な女性。ハウェヌレたちの曽祖母で、家族からは「オンネフチ」(ひいおばあちゃん)と呼ばれている。さまざまな昔話に造詣が深く、孫たちに語って聞かせている。秋に亡くなり、アイヌの伝統的な方法で葬られた。

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