概要・あらすじ
私立青藤学園附属校に通う上代愛果のクラスに、急に転校生がやって来た。大門アスカと名乗る彼の自己紹介に、愛果は面食らう。アスカは自分は未来人で、20年後の未来からやってきたという。ウケ狙いだと流した愛果だったが、アスカはクラスメイトの長ヵ部と愛果に、自分が未来人だということを証明する。そして、自分がこの時代に来た理由は愛果にあるのだと伝える。
一方、未来から来たのはアスカだけではなかった。愛果を守るため、そして未来を守るため、アスカの戦いが始まる。
登場人物・キャラクター
大門 アスカ (だいもん あすか)
上代愛果のクラスに転校してきた未来人。ある目的を持って20年後の未来からやって来て、愛果と接触する。未来の時代に起きたある事故で両親を失っている。明るい性格の少年だが、度々事なかれ主義のような考えをしてしまう。手先が不器用で折り紙などの細かい作業は苦手。愛果を狙う他の未来系に対抗するため、時空圧エネルギーを武器に長ヵ部、大門マサトと共に戦う。 アスカ固有の能力は、相手の時空圧エネルギーを吸収し自分の力へ変えるというもの。未来では17歳だが、過去へ来た際にその時代に合う年齢になるため、現在の見た目は中学生である。
上代 愛果 (かみしろ まなか)
大門アスカが転校してきたクラスに通う中学2年生。背は高めだが普通の少女で、母と父との3人暮らし。テコンドー教室へ通っている。焼きそばパンが好物で、未来の時代でも大量に購入していた。アスカのとんでもない自己紹介を聞いて初めは彼のことをバカだと思っていた。アスカと出会ってからは事あるごとに命を狙われてしまう。未来の時代でアスカの命を救ったことがあり、時空圧エネルギーを使えるアスカに崩壊した未来を変えるため願いを託す。 ホウジョウら未来系にとってはかなりの重要人物であるが、現時点では本人は何もわかっていない。
長ヵ部 (おさかべ)
大門アスカが転校してきたクラスのクラスメイト。メガネと関西弁が特徴。笑いに厳しく、最初アスカが未来人という設定を演じていると思い、アスカにギャグについての講義をした。アスカが未来人と分かってからは、相棒の様な存在になり大門マサトと共にアスカに協力する。
大門 マサト (だいもん まさと)
大門アスカがホウジョウと戦っている時に、教室の教壇の下で弁当を食べながら考え事をしていた男子生徒。中学3年生だが、4年留年しており、実際は中学7年生。アスカの父親と同姓同名である。どんなに複雑な理論や出来事に対しても自ら仮説を唱え理解することができる。「ありえないことではない」が口癖。アスカから事情を聞き、長ヵ部、アスカと共に行動するようになる。 それ以降はアスカ、長ヵ部から「マーくん」と呼ばれるようになる。
ホウジョウ
大門アスカと共に未来から来た未来系の1人。何かにつけて「面倒」と言うのが口癖。他の未来系と連絡をとるための掲示板を主宰している。アスカとは違い上代愛果の扱いに対しては強硬派で、彼に賛同する者達を愛果にけしかけている。未来の時代においては、アスカの父である大門マサトの研究に参加していて、未来の愛果に対しては憧れの目で見ていたこともあった。
オオトモ
未来系の1人。未来について長ヵ部と上代愛果に説明していた大門アスカに近づき、アスカともみあいになるが、アスカに時空圧エネルギーを使われ窓から飛ばされてしまう。だが次の日長ヵ部と愛果を待ち伏せし愛果を拉致する。そこで愛果本人に色々話をしようとするも、逆に一般人である愛果に撃退されてしまう。
ソガ
未来系の1人でホウジョウと同じく強硬派。上代愛果の命を狙い愛果たちのいる校舎を崩壊させ、その際他の生徒も巻き添えにしてしまう。他の人間を巻き込んだことを大門アスカに非難されるも、自分のいた時代とは無関係の人間だと吐き捨てる。その後アスカに時空圧エネルギーを使われ、未来の世界へ送り返される。
マサカド
未来系の1人。強硬派であるが、大門アスカに対してまず話し合いから始めたりと冷静な部分もある。言葉の節々に「べき」を付けるのが癖。アスカと話し合うが、上代愛果に対し煮え切らない態度をアスカがとったため、愛果の命を狙う。時空圧エネルギーを利用し、ドーベルマンを調教し愛果にけしかけ、同じくアスカまで調教しようとした。 愛果をあと一歩の所まで追い詰めるも、調教のやり方を覚えたアスカに自分自身を調教され、未来へ送り返される。だが送り返される直前、アスカにエールを贈って消えていった。
マコ
未来系の1人。未来の時代では小学5年生で大門アスカのことをお兄ちゃんと呼んでいた。だが過去に飛ばされた時に、その時代に合わせるため、見た目は中学生になって現れた。戦闘の際はイルカとペアを組み2人で行動している。アスカに恋心を抱いており、他の未来系からアスカを守るためにアスカに近づくも、愛果への対応を巡ってアスカと衝突。 さらに騒ぎを聞きつけてやって来たホウジョウによって操られたイルカの弓を喰らい未来へ返される。
イルカ
未来系の1人。マコと同じく未来の時代で大門アスカと面識があり、アスカに恋心を抱いている。マコと組み行動していたが、偶然いたホウジョウによって操られてしまう。そして自らの手でマコを未来へ送り返してしまう。その後もホウジョウに操られアスカの命を狙うが、アスカによって助けられる。その後アスカより一足先に未来へ帰還した。 戦闘においては時空圧エネルギーで作成した弓を使い、マコが貼り付けた的に向かって矢を射る。射られた人間は、体内の時間が止まってしまい動かなくなる。矢が刺さっている間は年をとることもない。
テツヤ
未来系の1人。未来の時代では大門マサトの研究に参加していて、自分なりの仮説を実証したりしていた。マサトを尊敬しており、その息子である大門アスカに嫉妬の念を抱く。時空圧エネルギーを利用し炎を自在に操り、アスカ、長ヵ部らを窮地に追い込む。
スイコ
未来系の1人。上代愛果に対しては穏健派の女性。未来の時代では、愛果に先生と呼ばれており、大門アスカを救うため協力していた。
おじさん
未来系の1人。未来の時代では上代愛果たちが勤めている学園でシェフをやっていた。コック歴20年の腕前で、彼の作ったフカヒレスープを食べた大門アスカが涙を流すほど。愛果救出の際、人食い鮫に襲われ負傷する。アスカによって助けられるが、危機を脱するためアスカに自分の20年分の技術と経験を時空圧エネルギーによって受け渡した。 その後おじさんの技術を使い鮫のフルコースを作り、仲間を救ったアスカの姿を見て安心して未来に帰っていった。
集団・組織
未来系 (みらいけい)
大門アスカによって過去の時代に飛ばされた未来人たちの総称。過去の時代にやって来た当初はアスカを含めホウジョウの主宰する掲示板で連絡を取り合っていたが、アスカが単独行動を取り出してからは、上代愛果の対応を巡って強硬派、穏健派に分かれて行動している。
その他キーワード
時空圧エネルギー (じくうあつえねるぎー)
大門アスカたちの未来系が使える力。時間をエネルギー化して、使用者、その周りの空間の時間を停止、進めることができる。これを使うことによって、卵からヒナを孵すことができたり、プラモデル等の物質を作成する時間を進めて完成させることが可能。能力を使用した後は、使った時間分の世界へ送られる。例えば1日分の時空圧エネルギーを使えば、その場から1日後の世界へ飛ばされることになる。 また、時空圧エネルギーは、他人にも分け与えることができる。