概要・あらすじ
ミュンヘン・オリンピックの金メダリストである黒人青年、ジェームズ・ブロック。彼は、恋人だと思っていた女優スーザン・ロスに肌の色の違いから結婚を断られ、怒りのままに無謀運転で事故を起こし投獄されてしまう。獄中で彼は、ある科学者から生物を透明にする銃をもらい受ける。それは、銃から発射されるF光線を浴びると組織が透明になっていき、完全に透明にすると死に至るという恐ろしい装置であった。
知らずに銃の効果を試したジェームズ・ブロックは皮膚だけが透明の姿となり、アラバスターと名乗って、スーザン・ロスを銃の餌食にして復讐を果たすのだった。以後、実験によって目以外は透明になってしまった科学者の娘・亜美とともにF光線を使って世界中の美しい物を破壊していく。
登場人物・キャラクター
ジェームズ・ブロック (じぇーむずぶろっく)
ミュンヘン・オリンピックの金メダリストである黒人青年。体組織を変質させて透明にするF光線を浴びて皮膚だけが透明になる。アラバスターと名乗り、自分を裏切った女優スーザン・ロスに復讐を果たし、その後も世界中の美しいものをF光線の犠牲にしていく。
小沢 亜美 (おざわ あみ)
F光線を発明した科学者の娘。F光線を浴びた母から生まれ、誕生時は皮膚だけが透明だったが、成長につれ、目以外の全身が透明となる。ロックに乱暴され、その憎しみから、世界中の美の破壊をもくろむアラバスターと共謀の道を歩むことになる。
山形 絃哉 (やまがた げんや)
公害病に苦しむ父と二人暮らし。亜美が透明人間であることをかぎつけ、彼女を使って盗みを働く。アラバスターに刑務所から助け出されて以後、手下として働くが、亜美がアラバスターの言うままに悪に染まっていくのを止めようとする。
ロック・ホーム (ろっくほーむ)
FBIの腕利き捜査官であり、警視庁がアメリカからよびよせた犯罪学者。自分の美しさに酔う傲慢なナルシスト。変装も得意で、アラバスター一味を一度は追い詰め、亜美をとらえて乱暴する。
その他キーワード
F光線
『アラバスター』に登場する光線。体組織を変質させて透明にする光線だが、全身を透明にすると死んでしまう。怪人アラバスターは、F光線を使って世界中の美しい物を破壊しようとする。