イグアナの娘

イグアナの娘

小学館「プチフラワー」1992年5月号に掲載された短編作品。「イグアナのように見える」という比喩表現をビジュアル化し、母と娘の愛憎や心理的確執を描いた作品。1996年4月テレビドラマ化。

正式名称
イグアナの娘
ふりがな
いぐあなのむすめ
作者
ジャンル
心理戦・頭脳戦
レーベル
コミック文庫(女性)(小学館)
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あらすじ

青島ゆりこは自分の産んだ長女青島リカの姿がイグアナのように見えてしまい、愛することができなかった。青島ゆりこの夫や周囲の人間にはかわいい人間の女の子として認識され、写真にもきちんと人間の姿で写るのだが、ゆりこにはイグアナにしか見えなかった。ゆりこは次女の青島マミは普通の女の子として見ることができたため、リカに辛く当たることが多くなった。娘であるリカもまた、母にイグアナだと言われ育てられたことから自らもイグアナとして自認するようになる。リカは周囲にいる普通の「人間」たちとの相違に苦しむが、やがて成長と共に、自分の生きる道を模索するようになる。

メディア化

1996年4月15日から6月24日テレビ朝日系で放送。主人公一家以外の登場人物はドラマオリジナルである。

出演:菅野美穂、川島なお美、草刈正雄、榎本加奈子、岡田義徳、佐藤仁美、小嶺麗奈 

登場人物・キャラクター

青島 リカ (あおしま りか)

幼い頃から母青島ゆりこに愛されず、「ブス」「グズ」と容姿や行動を罵られながら育てられた。ゆりこがリカのことをイグアナにしか見えないと言っていたのを聞いたことから、自己認識がイグアナの姿になっている。成績は良く、運動神経も良い。ゆりことリカ本人以外の人間の目には、黒髪の美人に見えている。

青島 ゆりこ (あおしま ゆりこ)

青島リカの母親。長女リカがイグアナの姿にしか見えず、愛情を持てないまま育てた。次女の青島マミは人間に見えるため、過剰に贔屓し可愛がっている。家庭訪問の先生にリカの成績の良さを聞かされるまで、ずっとマミの方が頭が良いと思い込んでいた。

青島 マミ (あおしま まみ)

青島リカの妹。母親である青島ゆりこに過剰な贔屓を受け、可愛がられながら育てられた。母が姉リカを罵りバカにするのをそのまま事実と思い、姉を軽んじていた。しかし成長するにつれ、姉は自分よりも頭がよく美人として見られる存在であることを理解する。

牛山 一彦 (うしやま かずひこ)

青島リカが大学で出会った牛のように大柄な男性。リカと意気投合し、卒業後即結婚。実家のある北海道にリカを連れて移り住んだ。三浪していたため、姑である青島ゆりこからは快く思われていない。

青島ゆりこの夫 (あおしまゆりこのおっと)

青島リカと青島マミの父親で、青島ゆりこの夫。ゆりこと違い、リカの姿も普通の人間に見えており、姉妹の隔てなく可愛がっている。

安田 静男 (やすだ しずお)

青島リカと大学で出会った羊のような男性。リカと交際するが、上手く行かず別れた。

のぼる

青島リカの小学校時代の同級生。リカを野球部に誘う。

書誌情報

イグアナの娘 小学館〈コミック文庫(女性)〉

(2000-11-16発行、 978-4091913814)

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