ゴタ消し 示談交渉人 白井虎次郎

ゴタ消し 示談交渉人 白井虎次郎

大沢俊太郎の代表作の一つ。現代日本を舞台に、プロの示談交渉人「ゴタ消し」として知られる白井虎次郎が、人間の深層心理を読み解き、豊富な知識と裏社会に精通した交渉術を駆使して、民間のさまざまなトラブルを解決する姿を描いたサスペンスドラマ。集英社「スーパージャンプ」2008年22号から2011年21・22合併号まで連載。テレビドラマ化され、2011年1月から3月にかけて『示談交渉人 ゴタ消し』のタイトルで日本テレビにて放送。虎次郎を西野亮廣、桜彩乃を忽那汐里が演じる。

正式名称
ゴタ消し 示談交渉人 白井虎次郎
ふりがな
ごたけし じだんこうしょうにん しらいとらじろう
作者
ジャンル
その他職業・ビジネス
 
心理戦・頭脳戦
レーベル
ジャンプコミックスデラックス(集英社)
巻数
全9巻完結
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鋭い洞察力と交渉術で難事件を解決する「ゴタ消し」

裏社会の示談交渉人「ゴタ消し」として知られる虎次郎は、警察が介入できず、弁護士も手をこまねくようなトラブルを専門に解決している。虎次郎の武器は、相手の些細な言動や仕草から本心を見抜く鋭い洞察力と、巧みな言葉を駆使して有利な言質を引き出す交渉術である。この能力を活かし、彼は数々の事件を解決に導いてきた。その高い成功率と良心的な料金設定は、依頼人からの絶大な信頼を得る一方で、同業者たちの嫉妬や反感を招き、命を狙われることも少なくない。

国家に見捨てられた元外交官の孤独な捜索

虎次郎は、かつて外務省で活躍していたエリート外交官だった。しかし、4年前に赴任先のルキニア共和国で発生した大使館立てこもり事件により、彼の人生は一変する。テロリストによる拷問に耐えながらも、人質解放交渉を成功させたものの、その凄惨な経験が虎次郎の髪を白く変え、さらにテロリストに拉致された妻子の行方は依然として不明のままとなっている。ところが、日本政府は国家の体面を理由に、この拉致事件の事実を隠蔽している。国に見捨てられた虎次郎は、たった一人で妻子の行方を追い求め、示談交渉で得たすべての収入を捜索費用に注ぎ込んでいる。

国家元首セアド=バジとの対等交渉を目指す虎次郎の挑戦

4年前、虎次郎の妻子を拉致したテロリストグループのリーダーであるセアドは、当時からルキニア共和国の反政府軍を指揮していた人物。セアドは事件後に軍事クーデターを成功させ、現在はルキニア共和国の国家元首として君臨している。彼は卓越した情報収集能力と行動分析力から「千里眼のバジ」の異名を持ち、国民からの支持も非常に厚い。もはや一市民としては面会すら叶わない国家の頂点に立ったセアドと対等に渡り合う交渉術を磨くため、虎次郎はあえて困難な示談交渉に挑んでいく。

登場人物・キャラクター

白井 虎次郎 (しらい とらじろう)

裏社会の操め事「ゴタ」を消す示談交渉人の男性。通称「白虎」。前髪が長めの白髪で、黒いジャケットを身にまとっている。口数は少なく、つねにぶっきらぼうな態度を崩さないが、実は人情に厚い一面を持っている。筋の通らない依頼には、高額であっても決して応じないという信念を抱いている。その卓越した交渉術は、かつて外務省でエリート外交官としてのキャリアを積んだことに由来している。しかし、4年前にルキニア共和国で発生した大使館立てこもり事件に遭遇し、拷問された末に人質を解放に導いた結果、凄惨な経験から白髪になってしまった。この事件でテロリストに拉致された妻子は、今なお行方不明のままである。喧嘩が苦手で、人を殴れば自分が骨折するほど非力。

桜 彩乃 (さくら あやの)

裏社会で紹介屋を務める女性。黒髪をワンレングスのショートボブにしている。虎次郎とは成果報酬2割で契約しているが、彼の依頼の選り好みにはいつも呆れさせられている。見た目とは裏腹に喧嘩が強く、チンピラを蹴り一発で黙らせるほどの武闘派でもある。虎次郎の壮絶な過去を知る数少ない理解者の一人であり、彼にとって欠かせない存在となっている。

書誌情報

ゴタ消し 示談交渉人 白井虎次郎 全9巻 集英社〈ジャンプコミックスデラックス〉

第1巻

(2009-04-03発行、978-4088597706)

第9巻

(2011-12-02発行、978-4088587790)

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