血の轍

過保護な母親と、中学2年生の息子。ハイキングに出かけた際に、母親は息子の見ている前で息子のいとこを崖から突き落とす。秘密を共有する事になった二人の予想のつかない展開を描くサスペンスドラマ。「ビッグコミックスペリオール」で2017年第6号から連載の作品。

正式名称
血の轍
作者
ジャンル
心理戦・頭脳戦
レーベル
ビッグコミックス(小学館)
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あらすじ

第1集(第1巻)

中学2年生の男の子、長部静一には若くて美しい母親がいる。周囲からは過保護といわれ、やたらスキンシップをしてくる母親の静子の事を照れ臭く思いながらも愛しく思っていたが、時折母親が見せる表情に言い知れぬ不安を感じていた。夏休みのある日、静一は両親といとこの家族、父親の両親を交えて山登りへ出かける。途中で昼食を取り、静一はいとこのしげるに誘われて、用を足しに家族達から離れると、崖の上でしげるはふざけて見せる。バランスを崩して落ちそうになったしげるの体を、一瞬にして現れた静子が支えたものの、その直後、静子はしげるの体を突き飛ばし、しげるは崖下へと落ちていくのだった。

第2集(第2巻)

しげるは崖下で見つかり、病院に担ぎ込まれる。一命は取り留めたものの脳に損傷があり、意識が回復したとしても言語障害や半身マヒ、記憶障害等が残る可能性が高いと診断された。事情聴取に病院を訪れた刑事に、静子は、しげるがふざけてバランスを崩し、崖から落ちたと説明する。唯一その場に居合わせた静一に、刑事が間違いないかと念を押すと、静一は動揺しながら、ママの言う通りと答えるのだった。静一は母親がなぜしげるを突き落としたのか、突き落としたのにウソをついているのか、それとも突き落とした事を覚えていないのか、まったくわからなかった。後日、両親がしげるのお見舞いに病院へ行くというが、静一は気が進まず、家で一人で留守番をしていた。そこへクラスメイトの吹石由衣子が訪ねて来る。静一の部屋で二人っきりになると、由衣子はラブレターを手渡す。その時忘れ物をした静子が家に戻り、玄関にある靴で来客に気づくと、静一の部屋へやって来るのだった。由衣子が帰ると、静子は珍しく強い口調で、静一が受け取った手紙を見せるよう命じる。手紙を読んだ静子は受け入れられないと涙を流し、この手紙を捨てていいかと静一に尋ねる。事件以来母親の事を心配していた静一が、抱きしめられた母親にどこにも行かないでと涙ながらに懇願すると、じゃあずっとママのいう事が聞けると尋ね、二人で由衣子からのラブレターを破り捨てるのだった。

登場人物・キャラクター

長部 静一 (おさべ せいいち)

中学2年生の男の子。1981年3月19日生まれ。一人っ子で、一軒家で両親と三人で暮らしている。学校の成績はよく、体育だけは3だが、ほかの教科はすべて5。過保護な母親の静子の事を気にしつつ、精神的に不安定な母親について、言い知れぬ不安を感じている。

静子 (せいこ)

長部静一の母親。物静かな若くて美しい女性。一人息子の静一を溺愛しており、周囲からも過保護といわれている。静一の体を触ったりスキンシップをしてくるほか、頬にキスする事もある。静一が幼稚園に行くのを嫌がった時は、毎日幼稚園の教室内に立って静一の事を見守っていた。夏休みに義姉とその息子のしげるが連日自宅に遊びに来ても、嫌な顔を見せる事はなかった。 長部家の三人と義姉夫婦一家、夫の両親でハイキングに行った際、しげるを崖から突き落とす。その際、ブツブツと過去の事と思われる意味不明な独り言を繰り返していた。静子がしげるを突き落としたのを見ていたのは静一だけだが、静子はまるで自分がしげるを突き落とした事を覚えていないようなそぶりで、警察や周囲には事故だと説明している。 その後、静一がクラスメイトの吹石由衣子から受け取ったラブレターを読むと、受け入れられないと涙を流し、静一を納得させてラブレターを破いた。

一郎

長部静一の父親。眼鏡をかけた平凡な容姿の会社員。姉がおり、息子のしげるといっしょに家を訪ねた。両親は健在。

吹石 由衣子 (ふきいし)

長部静一のクラスメイトで、中学2年生の女の子。ショートカットの髪型で、切れ長な目の美少女。静一に好意を抱いており、友達に頼んで静一といっしょに下校する機会を作った。その後、静一の家を訪ねて来る。二人っきりになった静一の部屋で、ラブレターを手渡した。

しげる

長部静一のいとこ。年齢は静一と同じか、少し上と思われる。静一の事を「静ちゃん」と呼び、仲がいいが、やんちゃなところがある。山へハイキングに行った際、崖の上でふざけていて落ちそうになり、静子に助けられるが、直後、静子に崖下へ突き落とされる。一命は取り留めたものの脳に損傷があり、意識が戻らなかった。回復したとしても言語障害や半身マヒ、記憶障害等が残る可能性が高いと診断されている。

しげるの母 (しげるのはは)

しげるの母親。静子からは「義姉さん」と呼ばれており、一郎の姉と思われる。物静かな静子とは対照的に、あけすけにものをいうタイプ。しげるの事故を受けて悲嘆に暮れている。

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