極限状況下でのゾンビ系サバイバルアクション
主人公の天宮晴輝が高校の倉庫に閉じ込められているあいだに世界は一変し、仙台市は「保菌者」と呼ばれる元人間がさまよう未曾有の混乱に陥っていた。保菌者に嚙まれた者は必ず死ぬという極限状態の中、晴輝たちが必死に安全地帯を目指して戦い続けるサバイバルホラーで、グロテスク描写やセクシー描写が多く含まれている。本作はゾンビ系パニック漫画ながら、晴輝と美少女たちが織りなす恋愛模様も見どころとなっており、扉絵には女性キャラクターの艶めかしいイラストが使用されている。
命懸けの保菌者撃退作戦を決行
なんとか安全地帯「川内地区」に辿り着いた晴輝だったが、小学校から脱出する際に保菌者に嚙まれて妹の香里が死亡する。絶望する晴輝だったが、消防士の神城有から保菌者に嚙まれてもすぐに死ぬわけではなく、仮死状態になっている可能性もあることを知る。香里がいつか目覚めることを願い、愛する家族や友人との大切な日々を取り戻すことに希望を見いだした晴輝は、有の勧めで消防隊に急遽所属することとなる。第4小隊の一員として保菌者撃退作戦に参加した晴輝は、救助活動の過程でさまざまな人との出会いや大切な人の死を目の当たりにして、苦悩や葛藤を抱えながら心も体も成長を重ねていく。
保菌者に関する謎と恋の行方
当初は保菌者の詳細が謎に包まれたままで物語が展開されるが、晴輝の父親・竜夫をはじめとする研究者たちにより、保菌者の研究が進められていた。単体では大した力を持たない保菌者たちは、時間の経過とともに進化していくことが判明し、より巨大で強力な「新型保菌者」が新たなる脅威となる。そんな危険な状況が続く中、磯波きららや木皿儀千佳が晴輝に思いを寄せるようになる。やがて美少女たちが晴輝の争奪戦を繰り広げるハーレム状態となり、極限状況下での恋愛要素やお色気シーンも楽しめる。
登場人物・キャラクター
天宮 晴輝 (あまみや はるき)
とある高校に通う2年生の男子。金髪をショートヘアにしている。女性を目の前にすると顔から胸、足、顔の順に見てしまうクセがある。そのため、クラスメイトの高木譲からは「むっつり晴輝」と呼ばれている。五月雨紗月に好意を寄せており、紗月に告白させようと画策した木皿儀千佳たちクラスメイトにより、誤って磯波きららと共に体育倉庫に閉じ込められてしまう。翌日に脱出するが、そのあいだに街全体に「保菌者」と呼ばれるゾンビが蔓延(まんえん)しており、衝撃を受ける。正義感が強く行動力もあるため、仲間からは信頼されている。妹の天宮香里を救うために小学校に向かい、感染した香里の願いを叶(かな)えるために安全地帯を出て自宅に戻るなど、妹思いな優しい一面を持つ。
磯波 きらら (いそなみ きらら)
天宮晴輝と同じ高校に通う1年生の女子。ピンク色の髪をショートボブヘアにしている。部活用の道具を探すために体育倉庫に来た際に、五月雨紗月と間違われて天宮晴輝と共に体育倉庫に閉じ込められてしまう。最初は晴輝への警戒心から高校3年生だと偽っていた。翌日に体育倉庫から脱出するが、そのあいだに街全体に「保菌者」と呼ばれるゾンビが蔓延しており、衝撃を受ける。「どんな状況にあってもファッションを妥協する人間にはなりたくない」と持論を語り、制服のスカートを保菌者に奪われてからは、Tバックの下着姿のまま行動している。
その他キーワード
保菌者 (ほきんしゃ)
仙台市に突如発生したゾンビのような元・人間で、人を食らうために町をさまよい続ける危険な存在。目や口からは蛆(うじ)のような虫が大量発生し、動きは非常に鈍く知能も低いが、集団で人を襲うことがある。通常のゾンビとは異なり、保菌者に噛まれた人間は新たな保菌者とはならないが、傷が軽傷であっても半日から1日以内に昏倒し、仮死状態になる。死ぬことはなく体が腐敗することもないが、ふつうの人間に戻れる保証はない。仮死状態となった保菌者は、消防隊によって安全な施設に安置されている。
書誌情報
インフェクション 30巻 講談社〈講談社コミックス〉
第1巻
(2016-03-17発行、 978-4063956146)
第2巻
(2016-06-17発行、 978-4063956924)
第3巻
(2016-08-17発行、 978-4063957389)
第4巻
(2016-10-17発行、 978-4063957761)
第5巻
(2017-01-17発行、 978-4063958485)
第6巻
(2017-04-17発行、 978-4063959222)
第7巻
(2017-07-14発行、 978-4065100387)
第8巻
(2017-10-17発行、 978-4065102435)
第9巻
(2018-01-17発行、 978-4065107621)
第10巻
(2018-04-17発行、 978-4065112410)
第11巻
(2018-07-17発行、 978-4065118009)
第12巻
(2018-10-17発行、 978-4065129982)
第13巻
(2019-01-17発行、 978-4065139400)
第14巻
(2019-04-17発行、 978-4065148914)
第15巻
(2019-07-17発行、 978-4065157268)
第16巻
(2019-08-16発行、 978-4065166666)
第17巻
(2019-11-15発行、 978-4065173626)
第18巻
(2020-02-17発行、 978-4065181751)
第19巻
(2020-05-15発行、 978-4065188569)
第20巻
(2020-08-17発行、 978-4065203361)
第21巻
(2020-11-17発行、 978-4065212646)
第22巻
(2021-02-17発行、 978-4065220726)
第23巻
(2021-05-17発行、 978-4065231463)
第24巻
(2021-08-17発行、 978-4065244807)
第25巻
(2021-11-17発行、 978-4065260067)
第26巻
(2022-02-17発行、 978-4065268971)
第27巻
(2022-05-17発行、 978-4065279168)
第28巻
(2022-08-17発行、 978-4065286616)
第29巻
(2022-11-16発行、 978-4065296363)
第30巻
(2022-12-16発行、 978-4065299852)
インフェクション 特装版 20巻 講談社〈講談社キャラクターズA〉
第11巻
(2018-07-17発行、 978-4065126561)
第15巻
(2019-07-17発行、 978-4065164372)
第20巻
(2020-08-17発行、 978-4065205624)
インフェクション 特装版 16巻 講談社〈プレミアムKC〉
第16巻
(2019-08-16発行、 978-4065166673)