ウサ探

ウサ探

ウサギのぬいぐるみがハードボイルドな名探偵として、ノッカーズと戦うなど活躍する、一話完結の連作短編形式で描かれるシュールなギャグ漫画。1999年9月26日に地球全土で突如同時発生した異形の能力者たち「ノッカーズ」が跳梁する架空の地球世界(オルタレイション・ワールド)を、複数の作家が作品の舞台として共有し、新たなヒーローコミックを作り出すというプロジェクト「ヒーロークロスライン(http://www.heroxline.com/)」参加作品であり、別の参加作品のキャラクターも登場する。

正式名称
ウサ探
ふりがな
うさたん
作者
ジャンル
探偵
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概要・あらすじ

ある日鶴丘公園で額にポッコリ穴が空いた男性の変死体が発見され、鶴亀署の刑事・重浦たちが現場に到着する。特殊な能力を犯罪に使うノッカーズと呼ばれる者の仕業ではないかと野次馬がざわめくなか、いきなりウサギのぬいぐるみが現れ死体を調べ始める。彼こそが名探偵として高名なウサ探であり、重浦が最も信頼する人物であった。

重浦の部下の小栗は、ウサ探の存在そのものに驚きを隠せないでいたが、ウサ探はまったく意に介さず、事件の犯人像へと迫っていく。

登場人物・キャラクター

ウサ探 (うさたん)

頭脳明晰でクールな名探偵。外見はウサギのぬいぐるみで、身体はビーズ、耳は綿、目はフェルトでできている。自らの事務所「ウサ探偵事務所」の家賃を滞納したり、山田一郎に給料も払えないなど頼りないところもあるが、山田に尊敬されており、重浦には頼りにされている。バーボンとキャバクラをこよなく愛している。山田からは「先生」と呼ばれている。

山田 一郎 (やまだ いちろう)

ウサ探の助手である若い男性。ウサ探を名探偵として一途に尊敬しており、こき使われることも多いが健気に尽くしている。味覚と嗅覚が鋭く事件解決の糸口になることも多い。気が優しく正義感が強いがむっつりスケベ。

重浦 (しげうら)

鶴亀署の中年男性刑事で、除瓜と小栗の上司。ウサ探を頼りきっており、ウサ探から事件のヒントをもらうため「今度おごる」が口癖。怖いのでノッカーズが関連する事件にはなるべく関わりたくないと思っている。愛称は「重さん」。

小栗 (おぐり)

鶴亀署の新米男性刑事で、重浦の部下。普段はぼーっとしているが、大学時代はアメフトの選手で全日本代表にも選ばれたスポーツマン。当初はウサ探をノッカーズだと思っていた。ウサ探が何者なのかつい考え込んでしまい、仕事がおろそかになることがたびたびある。愛称は「オグ」。

除瓜 (じょうり)

鶴亀署の刑事で重浦の部下。やさぐれた風情の強面な中年男性。重浦と小栗と行動することが多く、仕事には誰よりも真面目に取り組んでいる。後輩の小栗を気にかける優しい一面もある。愛称は「ジョリ」。

マスター

バー「ダンテ」のマスターを務める中年男性。口数は少なく穏やかな性格で口ひげが特徴。「ダンテ」は疲れたウサ探が1人で静かにバーボンを傾ける店であり、マスターの優しい心遣いに癒されることが多い。

店長 (てんちょう)

ウサ探が行きつけのキャバクラ「いちごミルク」の店長を務める男性。ウサ探にはヤクザ「絶斗組」から店を守ってもらうなど世話になっていることもあり、ウサ探のツケが溜まり過ぎても強く出ることができない。

マホ

ウサ探が行きつけのキャバクラ「イチゴみるく」のキャバ嬢。ウサ探のお気に入りで、犯人探しに協力することもある。裁縫は下手ながら、ウサ探からこぼれたビーズを集めて小さなウサギのぬいぐるみを作ろうと思っている。

アニキ

ヤクザ「絶斗組」の男性。ウサ探が行きつけのキャバクラ「いちごミルク」で暴れてウサ探にボコボコにされたが、敵対するヤクザ「堕武龍組」の白浜に拉致された際、ウサ探に助けられる。ウサ探からは「ゲタ顔」と呼ばれている。子分のイサオとは固い絆で結ばれている。

イサオ

ヤクザ「絶斗組」のチンピラの男性でアニキの子分。敵対する「堕武龍組」の白浜にアニキがさらわれてしまい、ウサ探に助けを求めにやって来る。ウサ探の非情な命令を素直に聞く山田一郎を心配する、心優しい一面がある。

絶斗 喜三郎 (ぜっと きさぶろう)

ヤクザ「絶斗組」の組長である高齢の男性。敵対する「堕武龍組」のヒットマンに狙われており、ウサ探にボディーガードを依頼する。昔気質のヤクザで、麻薬の取引は行わない主義。

白浜 (しらはま)

「絶斗組」と対立する「堕武龍組」のヤクザ。自分の女に手を出したアニキを拉致して暴行を加えたり、国際麻薬密売組織の男と組んだ取引を察知した重浦を監禁して殺そうとするなど極悪非道な男。

大家のおばさん (おおやのおばさん)

「ウサ探偵事務所」の大家である高齢の女性で分厚い唇が特徴。家賃を滞納しているウサ探をろくでなしと思っているが、彼に雇われている若い山田一郎の身を案じて何か食べさせてやったり、就職先を紹介しようとする世話好きなところがある。

総須田 梅夫 (そうすだ うめお)

全日本ソース大好き連盟会長を務める56才の男性。無類のソース好きで何にでもソースをかけて食べるため日本中のソース好きから「ソースキング」と呼ばれていたが、ある日変死体で発見される。

スーパーじいさん

連続暴行傷害事件の犯人でスーパーマッチョな老人。子供が好きで、子供を虐待する親や子供をいじめる大人を成敗していたノッカーズの一員。普段はしょぼくれた普通の老人。

おっさん

葉っぱをブランド物のバッグに変えることができる特殊能力を持つノッカーズで、タヌキに似ている中年男性。詐欺で儲けようとしている悪人にノッカーズだということをばらすと脅され、安い賃金でブランド物のバッグを作らされている。

米寿賀 好夫 (べいじゅが すきお)

下着泥棒の常習犯の男性で32才。下着泥棒に入ったマンションで物音を立ててしまい、男性にベランダで追い詰められた際、「能力者発生現象(オルタレイション・バースト)」により、ノッカーズとなる。

ブラック・バッド・デリンジャー (ぶらっくばっどでりんじゃー)

物質通過能力を持つノッカーズ。食べ歩きとアメコミ蒐集が趣味で、アメコミに登場するダークヒーローのような恰好をしている。能力を悪用して町中の豆腐を潰したことで、ビールと冷奴の組み合わせを楽しみにしていたウサ探の猛烈な怒りを買う。

静江 (しずえ)

歳の割には綺麗な48才の主婦。1週間前に失踪してしまったと、夫がウサ探のもとに人探しを依頼にやって来る。山田一郎の聞き込みにより、普段は鍵がかかっている屋上に佇んでいた姿を管理人が目撃していることが判明する。

チカ

「ウサ探偵事務所」の隣のマンションに引っ越して来た幼い女の子。ウサ探が大好きで、キャバクラにまでついて行くほど。蟹の姿をしたノッカーズから、自らの危険を顧みずウサ探を守ろうとする純粋な子供。

吉田 (よしだ)

「ヨシダ理容店」を営む理容師の中年男性。ある事件の容疑者としてウサ探が疑いを持ったことから、店に探りを入れにいくが、髪の毛やヒゲがないウサ探をどう扱っていいかわからず挙動不審になってしまう。

集団・組織

ノッカーズ

特殊能力を持ち、それを犯罪に利用する集団。1999年9月26日に地球全土で突如同時発生した異形の能力者たちを「ノッカーズ」と呼び、人間もまた対能力者特殊部隊「BOOTS」を設立してそれに対抗している。

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