あらすじ
第1巻
ある日、宇佐美ケイトは檜垣紡の店でオーダーメイドの子供服を仕立ててもらう。その服のかわいらしさに加え、丁寧な接客をしてもらったことからケイトは紡に恋心を抱き、彼の恋人になるべくアプローチを開始する。ケイトはこれまでのモデルの経験を生かし、紡の仕立てた服を着てポーズを取っては、かわいいと思ってもらおうと奮闘する。しかし、紡はケイトが身につけた服しか見ようとせず、修正箇所ばかりを口にするのだった。残念な思いを抱く一方で、紡の服への情熱を間近で感じたケイトは、紡のために何か自分でも力になれることはないかと考え始める。(第1話。ほか、10エピソード収録)
登場人物・キャラクター
宇佐美 ケイト (うさみ けいと)
小学4年生の女子で、年齢は10歳。血液型はA型で、趣味はかわいい洋服を着こなすこと。道を歩けばみんなに注目されるほどの美少女で、モデルとして活動している。ファッション誌を中心に絶大な人気を誇っており、スタイリストの鏡かざりをはじめ業界内にも多くのファンを持つ。檜垣紡とは、服をオーダーメイドするために彼の店に立ち寄ったことをきっかけに出会う。以降、紡に恋心を募らせて積極的にアプローチを開始し、一方的に交際していると思い込んでいる。明るくポジティブな性格の持ち主で、周囲を和ませるムードメーカー的な存在。自分の周りをよく観察しており、細やかな気配りもできるため、周囲からの信頼も厚い。
檜垣 紡 (ひがき つむぐ)
子供服専門の仕立て屋を生業としている青年。小さいながらも自身の店を経営している。お針子をしていた祖母の影響と、姉の檜垣ゆきや檜垣おび、妹の檜垣たもとに昔から裁縫を任されていた経験から、仕立て職人を志した経緯を持つ。宇佐美ケイトとは、彼女が来店したことをきっかけに知り合う。ケイトのことはかわいいと思っているものの、彼女が小学生であるため恋愛対象とは考えていない。また、ケイトから思いを寄せられていると気づいておらず、ケイトの中ではすでに恋人同士と見なされていることも知らずにいる。ケイトからは「つむつむ」と呼ばれている。
花嵐 ぼたん (はなあらし ぼたん)
小学4年生の女子で、年齢は10歳。血液型はO型で、趣味は料理と花の名前を覚えること。宇佐美ケイトと同じ小学校に通っている。両親が仕事で忙しく、毎日寂しい生活をしていたところ、ケイトから勧誘を受けたことがきっかけとなり、モデルとしても活動するようになった。引っ込み思案で慎重な性格ながら、ケイトのためならば大胆な行動を起こすこともいとわない。ケイトの言葉どおり、ケイトと檜垣紡は恋人同士だと認識している。最初はケイトが悪い大人に騙されていると反対していたものの、紡の人柄を知るうちに二人の交際を認め、花嵐ぼたん自身も紡に心を許すようになっていく。10歳ながらも大人顔負けの抜群のスタイルの持ち主で、ケイトからもうらやましがられている。
鏡 かざり (かがみ かざり)
スタイリストを生業とする若い女性。宇佐美ケイトをスタイリングする機会が多く、個人的にケイトのファンでもある。ケイトから檜垣紡と交際を始めたと報告を受けているが紡とは会ったこともなく、ケイトの話から小学生男子だと思い込んでいる。
檜垣 ゆき (ひがき ゆき)
檜垣紡の姉で、檜垣四きょうだいの長女。紡の裁縫の才能を早くから見抜き、昔から購入した服のお直しを手伝わせている。スタイル抜群で、胸が非常に大きい。明るく甘え上手な性格をしている。
檜垣 おび (ひがき おび)
檜垣紡の姉で、檜垣四きょうだいの次女。黒髪をボブヘアにしている。クールな性格ながら、実際は天然気味な一面を持つ。姉の檜垣ゆきが紡に対してたびたび購入した服のお直しをさせていることを知り、檜垣おび自身もファスナーが嚙んだ時など、服にトラブルが起こるとすぐに頼っている。
檜垣 たもと (ひがき たもと)
檜垣紡の妹で、檜垣四きょうだいの三女。紡が姉の檜垣ゆき、檜垣おびにたびたび裁縫を任されていることを知り、紡を手伝いたいと名乗り出る。しかし不器用なこともあり、最終的には紡にすべてを任せるパターンがお決まりとなっている。