概要・あらすじ
人の身でありながら神を殺し、その能力を奪い取ることのできる王者「カンピオーネ」。世界に七人存在する王のうちの一人、草薙護堂は、彼の愛人を自称する魔術師・エリカ・ブランデッリとともに、荒ぶる神々たちが起こす騒動に立ち向かっていく。
登場人物・キャラクター
草薙 護堂 (くさなぎ ごどう)
ペルシアの神「ウルスラグナ」を殺し、カンピオーネとなった少年。現在七人存在するカンピオーネのなかでは最も若い。10の化身を持つウルスラグナの権能である、大きな物体の粉砕を願うことで召喚できる巨獣「猪」や、太陽の化身「白馬」、神の来歴を明らかにすることでその神性を剥奪する「戦士」などの力を使い、敵と戦う。 正義感が強く、平和主義者を装っているが、エリカ・ブランデッリからは「本心では戦いを好む性質」と見なされており、無茶な行動に出ることも少なくない。
エリカ・ブランデッリ (えりかぶらんでっり)
イタリア人の少女。金髪のロングヘアが特徴。ワガママな性格だが容姿端麗で、人を惹きつける魅力を持つ。魔術結社「赤銅黒十字」に所属する魔術師で、若くして「紅い悪魔(ディアヴォロ・ロッソ)」の称号を持つ天才。戦闘では、金属を操る錬鉄の魔術などを使うほか、剣の腕前も高い。 カンピオーネである草薙護堂に心酔しつき従っており、彼の愛人を自称する。護堂を追って彼が通う高校にまで転校、所構わず熱烈なアプローチをかけている。
万里谷 祐理 (まりや ゆり)
草薙護堂の同級生。黒髪ロングの少女。茶道部所属。聡明だが、どこか抜けたところがある性格。関東一帯を霊的に守護する一団の、「媛」と呼ばれる高位の巫女。神秘を読みとく零眼を持ち、高い霊視能力を誇る。この能力を使い、護堂のサポートを行っている。
リリアナ・クラニチャール (りりあなくらにちゃーる)
イタリア人の少女。愛称は「リリィ」。銀髪のポニーテールが特徴。冷静で、誇り高い性格の持ち主。魔術結社「青銅黒十字」の騎士で、エリカ・ブランデッリとはライバル的な関係にある。祖父の命令でデヤンスタール・ヴォバン侯爵に従っていたが、彼の暴虐に異を唱え、草薙護堂の騎士となった。護堂のサポートをするため、彼が通う高校に転校することになる。 エリカにはばれているが、密かに乙女チックな小説をしたためている。
甘粕 (あまかす)
日本の呪術界の統制や情報操作を役割とする組織「正史編纂委員会」の一員。万里谷祐理とも親交を持つ。カンピオーネである草薙護堂を取り込むため、祐理をそそのかし護堂を篭絡させようとしたことがある。
アテナ
ギリシア神話の智慧と戦いの女神。猫耳のような帽子を被った少女の姿をしている。神代の遺物であるゴルゴンネイオンを草薙護堂から奪い、かつての力を取り戻し「まつろわぬアテナ」へと覚醒する。本質は智慧の女神「アテナ」、闇の神「メティス」、地母神「メデューサ」の三位一体の神である。
サルバトーレ・ドニ (さるばとーれどに)
カンピオーネの一人。カンピオーネとなったばかりの草薙護堂と戦って引き分けて以来、彼を親友と認めている。
デヤンスタール・ヴォバン (でやんすたーるゔぉばん)
最高齢のカンピオーネ。神を殺し、その力を簒奪することを好む、残虐な人物。エジプト神話の死と再生の神「オシリス」の権能で、自分が殺した者を操るほか、ギリシア神話の太陽神「アポロン」の権能を使い、狼を召喚し、自らも人狼へと変身することができる。
その他キーワード
カンピオーネ
神を殺し、その能力を簒奪した者のこと。作中では、世界に7人存在するとされている。カンピオーネになると直接体内に吹き込むなどの方法以外は、魔術が一切通用しない体質となる。そのため、草薙護堂はエリカ・ブランデッリや万里谷祐理から神の知識を与える「教授」の魔法を受ける際は、口移しで行っている。
権能 (けんのう)
カンピオーネが殺した神から奪った能力のこと。草薙護堂は勝利を神格化したペルシアの神「ウルスラグナ」の権能を持つ。
まつろわぬ神 (まつろわぬかみ)
人が紡いだ神話に背き、地上をさまよい歩くようになった神々のこと。かつて、神々の猛威を恐れた人間が、その力を抑えるために神に名前と神話を与えた。しかし、神話による制約を越え、本来の力を取り戻した神々が「まつろわぬ神」と呼ばれる。
クレジット
- 原作
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丈月 城
- キャラクター原案
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シコルスキー