キララの星

キララの星

森永あいの代表作の一つで、芸能事務所や芸能活動をテーマにしている。現代日本の芸能界を舞台に、4億を超える借金を抱えた父親の芸能事務所を継ぐことになった女子高校生の雲母亜弓が、素顔を見られることを異様に嫌う訳あり美少年の星輝を、スターに育てるために奮闘する姿を描いたプロデュースラブコメディ。講談社「別冊フレンド」2010年3月号から2015年3月号にかけて連載の作品。

正式名称
キララの星
ふりがな
きららのほし
作者
ジャンル
ラブコメ
 
俳優・女優
レーベル
講談社コミックス別冊フレンド(講談社)
巻数
全13巻完結
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弱小芸能事務所が莫大な借金を抱える

大女優の娘に生まれた高校生の雲母亜弓は、父親が経営する弱小芸能事務所「キララ計画」の手伝いで忙しい日々を送っていた。しかし看板タレントの大沢礼音奈が、いきなり海外へ駆け落ちしたことで、キララ計画は莫大(ばくだい)な借金を抱えることになってしまう。礼音奈を追って海外へ向かった父親に代わり、キララ計画の経営を丸投げされた亜弓は、借金を返済するために考えを巡らせる。そしてふつうの女子高校生らしい平穏な日々を手に入れるべく、スター発掘に奔走するようになる。目的のために強引な手段も厭(いと)わない亜弓の奮闘や恋愛模様が、ギャグ・コメディを交えて少女漫画タッチで描かれる。

目立つのが嫌いな美少年×平凡な高校生活を望む少女

雲母亜弓は大女優だった母親の秋月瑶子とは似ても似つかない平凡な女子高校生で、芸能界にはまったく興味がなかった。しかし父親が万年自動車操業ながら芸能事務所「キララ計画」を経営していたことで、多忙な日々を送っている。借金返済のために亜弓が目を付けたのは、地味で目立たない存在のクラスメイト、星輝だった。輝は素顔は美少年ながら、幼少期からのトラウマが原因で眼鏡と前髪で顔を隠しており、人間不信気味で目立つことを嫌っていた。亜弓はそんな輝を強引に説得してキララ計画に所属させ、彼をスターにして事務所を立て直すために日々精進している。

星輝のデビューと三角関係

雲母亜弓の後押しもあり、星輝は「内山田きよし」の芸名でデビューし、問題を抱えながらも少しずつ芸能活動に励むようになる。しかし強引な亜弓のやり方に不満が爆発した輝が、撮影中に嫌がる亜弓にキスをしたことで、二人の関係が急激に悪化してしまう。そんな中、輝はBL映画への出演が決定し、有名な脚本家との出会いを経て無事撮影を終える。その後、「猛虎戦隊ニャオファイブ」で共演した遠山潤が亜弓を気に入り、輝を巻き込んだ三角関係に発展していく。輝と潤のライバル関係や借金を抱えた芸能事務所の行く末、亜弓を取り巻く恋愛模様も見どころとなっている。

登場人物・キャラクター

雲母 亜弓 (きらら あゆみ)

宝ヶ丘学園高等部進学コースに在籍する高校2年生の女子。星輝のクラスメイト。母親は今は亡き大女優と知られる秋月瑶子で、父親は小さな芸能事務所「キララ計画」を営んでいる。周囲からは女優になることを勧められているが、雲母亜弓自身は女優にまったく興味はなく、平凡な容姿であることを自覚している。学業の合間に事務所を手伝うなど忙しい日々を送っているが、本音ではふつうの学生生活を夢見ている。キララ計画が抱えた莫大な借金を返済すべく、父親に代わって事務所を継ぐことになる。スターの卵を発掘する中で輝に素質を見出し、彼を立派なスターに育て上げるため奮闘している。

星 輝 (ほし ひかる)

宝ヶ丘学園高等部進学コースに在籍する高校2年生の男子。雲母亜弓のクラスメイト。ふだんは黒縁眼鏡とボサボサの黒髪で顔を隠しているが、その素顔はアイドル並みの美形。だが幼少期からその容姿が原因で、痴漢やストーカー被害に遭ってきたため、自衛のために素顔を隠すようになった。そんなある日、亜弓に素顔を見られてしまい、脅迫まがいの強引なスカウトによって芸能事務所「キララ計画」に入り、「内山田きよし」という芸名で芸能活動を始める。人を見た目で判断しないという理由で動物を愛しており、特に亜弓の飼い猫、まりりんを溺愛している。拾った子犬が原因で部屋を追い出されてからは、まりりん目当てで亜弓の家に居候している。

書誌情報

キララの星 全13巻 講談社〈講談社コミックス別冊フレンド〉

第1巻

(2010-07-13発行、 978-4063416978)

第13巻

(2015-03-13発行、 978-4063419757)

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