クライング フリーマン

クライング フリーマン

チャイニーズマフィア百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)の手により非情な暗殺者に仕立てられた火野村窯は、いつしかそのトップに納まり、組織と妻を守るリーダーとして、組織壊滅を狙う敵集団を返り討ちにする。原作・小池一夫。当初は、殺人兵士に仕立てられた男の悲劇を描くドラマだったが、路線を変更し、阻む敵を次々に倒すピカレスク・アクションにまとめられた。

概要

新進気鋭の陶芸家、火野村窯は、チャイニーズマフィアの秘密組織、百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)に捕らえられ、強力な催眠術によりフリーマンのコードネームを持つ非情な暗殺者に仕立て上げられる。やがて百八竜の首領となった彼は、家族・組織を守るため数々の敵と戦う。

登場人物・キャラクター

火野村 窯

新進の陶芸家だが、暗殺組織百八竜によって拉致され、特殊な催眠術による洗脳を受け暗殺者となる。高い身体能力と恐れを知らぬ冷静な頭脳、敵の女性をも虜にする容姿を持つ。体全体に竜の刺青がある。フリーマンはコードネーム。

日野 絵霧

フリーマン(火野村窯)の妻。偶然フリーマンの暗殺現場を目撃。恐れつつもその姿に魅了される。目撃者を消すつもりで再び訪れたフリーマンと愛し合ってしまったことから夫婦になると同時に、虎清蘭(フー・チンラン)の名を与えられ、秘密結社百八竜の一員になる。 フリーマンの竜の刺青に対し虎の刺青をいれる。

虎 風鈴

チャイニーズマフィアの秘密組織百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)を実質的に取り仕切っていた99歳の老婆。今なお殺人技能を持ち、刺客としても活躍する。フリーマンに暗殺者としての技術を伝授した。百八竜首領の妻として、全身に虎の彫物を施している。

百八竜

チャイニーズマフィアの秘密組織百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)のフリーマンの前の首領。虎風鈴の夫。百八竜の首領は、子どもをもうけないという掟に背き、若いころに子どもをつくったが、その子が残虐だったため、別荘のある臥竜島に閉じ込めていた。

黄 徳源

常にフリーマンと共に行動する助手兼お目付け役。後にフリーマンの妻になる日野江霧の人柄をいち早く見抜き、虎風鈴に進言する。その後、イタリアの暗殺組織カモラの刺客キッチュとの戦いに敗れ、死亡する。

白 牙扇

百八竜と虎風鈴の孫娘。当初は、日本人のフリーマンが百八竜の首領を継ぐことに不満で牙をむくが、勝負に敗れ、和解する。その後、フリーマンと虎清蘭を兄、姉と慕う仲になる。巨漢だが俊敏な動きを見せ、しばしばフリーマンの窮地にいち早く駆けつける。

バグナグ

アフリカのテロ集団アフリカの牙の中心人物の一人で殺し屋。アフロヘアの美女。複雑な形状のナイフを武器にもつ。フリーマンとの戦いにおいて、温情をかけられたことをきっかけに、以後はフリーマンの愛人となり、力強い協力者となる。

島崎 秋堂

2万6000人を束ねる広域暴力団白真会会長。この組は麻薬を扱うことを禁じており、日本での麻薬ルートを開こうとしていた百八竜に狙われることを恐れていたが、フリーマンの襲撃に会い、死亡する。

花山 竜二

広域暴力団白真会の若頭・花田組の組長。親分である島崎秋堂の敵討ちに奔走するが、やくざ仲間に扮して潜入したフリーマンと黄により刺殺されてしまう。

新田

百八竜を追う警視庁の刑事。広域暴力団白真会にも通じており、フリーマン逮捕・抹殺に奔走する。後に特捜の責任者となってからも花田君江とともにフリーマンの抹殺を企てるものの、百八竜のアジトであっけなく死亡する。

花田 君江

花田竜二の妻。新田刑事を愛人として誘いながら情報を入手、フリーマンを追いつめようとするが、失敗。肉体にも精神にも傷を負う。その後、熊我教教祖のもと、フリーマンを追い込むが、いつしかフリーマンに魅せられて、言いなりになってしまう。

ドン・カルレオーネ

百八竜に敵対する、イタリアの暗殺組織カモラのボス。フリーマンが百八竜の首領になることに不満を持つ白牙扇(ペーヤーサン)と結託するが、その姿をフリーマンの前に現した瞬間にフリーマンに刺殺されてしまう。

キッチェ

百八竜と敵対するイタリアの暗殺組織カモラのボス、ドン・カルレオーネの愛人で、殺し屋。ボスの死後、カモラの存続をかけてフリーマン暗殺に走る。フリーマンの片腕、黄抹殺は果たしたものの、フリーマンとの対決では海に沈んでしまった。

ジゴン

アフリカを拠点とするテロ組織アフリカの牙の首領。鳥頭という特殊な投げナイフを武器とする。

シケバロ

アフリカを拠点とするテロ組織アフリカの牙の首領ジゴンの右腕。暗殺されたVIPの数は20人を超えるという。チャクラムという輪の形をした刃物を投げて殺傷する。雄が雌を呼ぶ香りを放つムスクを使用している。

ミランダ

アフリカのテロリスト、シケバロの恋人。雄が雌を呼ぶという特殊な香りのムスクの残り香があり、フリーマンは、その香りから、同じムスクを使うシケバロの居場所に行きつくことになる。

海江田 四郎

妖刀村正を携えて、フリーマンの元を訪ねてきた一伝流抜刀術の達人。刀を進呈したのをフリーマンが断ると、刀を抜き勝負を挑もうとしたが、これは熊我内耐の命であった。

御影 正仲

虎清蘭が、日本で本名の日野絵霧と名乗っていたころの恩師。妖刀村正について相談に乗り、剣術の達人石田悟剣を紹介する。実は、百八竜の利用を企てる熊我内耐とは旧知の仲で、フリーマンの情報を密告していた。

石田 悟剣

剣の達人で、妖刀村正の扱いを学ぼうと虎清蘭が訪ねた人物。九龍城の一角で歯医者を営んでいる。村正は不吉な刀なので、虎清蘭の意に反して、こっそり井戸に捨てようと考えていた。

雄首 冬獄

日本最強のプロレスラーで、熊我教の信者。フリーマンに倒された暴力団員花形竜二に恩義を感じており、フリーマンを追っている。しかし、その決闘は、正々堂々と行われなければならないと考え、これに敗れると、愛する妻と息子の保護をフリーマンに託して死んでいった。

熊我 内耐

終戦間近に日本で作られたという100式機関短銃を使って、日本征服をたくらみ、その短銃の使い手として百八竜を利用しようと目をつけた。フリーマンにそっくりの男をつくり、替え玉としてアジトに送り込み百八竜を乗っ取る計画だった。

ニーナ・ヘブン

世界的な誘拐組織K・O(キッド・ナッパーズ)の女ボス。ロスのチャイナタウンの大物王(ウォン)の子と孫を誘拐するのを手始めにフリーマンを手に入れ、百八竜の潰滅を企てる。以前からフリーマンの姿を想像しながら自慰をするほどフリーマンを愛している。

ラリー・バック

元グリーンベレーの退役軍人で、K・O(キッド・ナッパーズ)のナンバー2。背中に鬼子母神の刺青があり、それが元でフリーマンに目星をつけられてしまう。

文山 雪江

熱海の芸者。熊我内耐に使えるプロレスラー雄首冬獄の元妻。上場企業の社長、和田島勇平に金で買われようとしている。小児喘息で入院している雄人という一人息子がいる。

和田島 勇平

熱海の上場企業の社長で、芸者君流の借金の肩代わりをして自分のものにしようとたくらんでいる。それを邪魔するフリーマンを憎み、闇の吟遊詩人舘岡眺湖を金で雇い刺客として送り込む。

舘岡 眺湖

闇の吟遊詩人を名乗る殺し屋。手足が麻痺する毒を密かに持ち、フリーマンを襲う。下駄の歯に刃物を仕込んであり、それを武器にして戦う。

綱池

根室を中心とする闇ルートである根室コネクションを仕切る関東兄弟会のボス。百八竜を目の敵とし、フリーマンの命を狙うために夜目が効く女スナイパー、サンボの達人、ロマノフを雇う。

ロマノフ

サンボやパワーリフティングのチャンピオンだった巨漢。殺しが好きでソ連で死刑になるところを、暴力団のボス、綱池が拾い出した。火器を嫌い、肉弾戦でフリーマンに勝負を挑む。

ふく

街の至る所に、一般住民として配置した殺し屋を使って暗殺を謀る殺し屋組織、街の中心人物である中年女性。自らも、屋台のおでん屋の店主や学校の用務員に成りすまし、殺人を行う。

集団・組織

百八竜【組織】

『クライング フリーマン』に登場する組織。1970年代から勢力を広げたギャング、青幇(チンパン)の流れをくむチャイニーズマフィアの秘密組織。世界各国に拠点を持ち、専用の原子力潜水艦を移動拠点としている。世界各地のマフィアやテロ組織などから乗っ取りや壊滅の対象となっている。

その他キーワード

鬼包丁 村正

時価2億円はするという名刀でありながら、あまりにも人の血を吸い過ぎて白い刃文が黒く輝く。手放せば祟りがあるといわれるものだが、虎清蘭は夫フリーマンに災いがあってはいけないと自ら所有者を買って出る。後に剣の訓練を積み、使いこなせるようになった。

書誌情報

クライングフリーマン 全9巻 小学館〈ビッグコミックス〉 完結

第1巻

(1987年1月発行、 978-4091812216)

第2巻

(1987年2月発行、 978-4091812223)

第3巻

(1987年5月発行、 978-4091812230)

第4巻

(1987年7月発行、 978-4091812247)

第5巻

(1987年10月発行、 978-4091812254)

第6巻

(1987年12月発行、 978-4091812261)

第7巻

(1988年3月発行、 978-4091812278)

第8巻

(1988年5月発行、 978-4091812285)

第9巻

(1988年7月発行、 978-4091812292)

クライングフリーマン 全7巻 スタジオ・シップ〈道草文庫〉 完結

第1巻

(1995年5月発行、 978-4883156108)

第2巻

(1995年5月発行、 978-4883156115)

第3巻

(1995年5月発行、 978-4883156122)

第4巻

(1994年11月発行、 978-4883156139)

第5巻

(1994年11月発行、 978-4883156146)

第6巻

(1994年12月発行、 978-4883156153)

第7巻

(1994年12月発行、 978-4883156160)

クライングフリーマン 全4巻 小池書院〈キング シリーズ〉 完結

第1巻

(2010年6月発行、 978-4862256065)

第2巻

(2010年7月発行、 978-4862256072)

第3巻

(2010年7月発行、 978-4862256089)

第4巻

(2010年8月発行、 978-4862256096)

SHARE
EC
Amazon
logo