クレオパトラ

クレオパトラ

エジプト最後の女王となったクレオパトラ7世の生涯を描いた伝記物語。「週刊少女フレンド」1975年8月号から1975年11月号にかけて掲載された作品。

正式名称
クレオパトラ
ふりがな
くれおぱとら
作者
ジャンル
戦争
 
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概要・あらすじ

弟であるプトレマイオス13世と共にエジプトを治めていたクレオパトラ7世だったが、義母であるエウロペの策略により王位を追われる身となってしまう。そこでクレオパトラ7世は、ローマを味方につけようとジュリアス=シーザーに助力を求める。最終的にシーザーによってエジプトの混乱はおさまるが、当のクレオパトラ7世の心はシーザーのことで一杯だった。

登場人物・キャラクター

クレオパトラ7世

18歳にして王位に就いた、聡明で美しい女性。その頃には既に9か国語を話し、研究者たちに援助を惜しまなかった。プトレマイオス13世と共に国を治めていたとされているが、ほぼ彼女が1人の力で治めていたに等しい。ジュリアス=シーザーに父のような包容力のある恋を求め、マルクス=アントニウスに情熱的な恋を求めた。 最後はレイに貰った毒入りの指輪の毒で自決する。実在した人物、クレオパトラ7世がモデル。

プトレマイオス13世

クレオパトラ7世と共に国を治めていた少年。幼く心優しい人物であったため、為政者としては今一つ指導力が欠けていた。そのため国のほとんどはクレオパトラ7世に任せっきりであった。レイと仲が良く、彼が付き人をすることが多かった。エウロペの王位簒奪のための陰謀によって殺される。実在した人物、プトレマイオス13世がモデル。

ジュリアス=シーザー (じゅりあすしーざー)

ローマの執政官の中年男性。しっかりとした考えを持ち、それを実行する手腕を持ち合わす優秀な為政者。クレオパトラ7世が抜け道を使い、エジプト滞在中のジュリアス=シーザーを訪ねたことで、2人の愛が始まる。しかし、ブルータスらの策略によって殺された。殺された後、彼の遺書がマルクス=アントニウスの手により発見されるが、後継者は息子のシザリオンではなく、甥のガイウス=オクタビアヌスであったことにクレオパトラ7世は失望する。 実在した人物、ジュリアス=シーザーがモデル。

マルクス=アントニウス (まるくすあんとにうす)

ジュリアス=シーザーの側近を務める青年。シーザーが存命中はクレオパトラ7世を遠くから見るだけで恋することを諦めていが、シーザーが亡くなると猛烈にアタックを始める。クレオパトラもその熱意に押され、彼を愛するようになった。ガイウス=オクタビアヌスとの戦いで死亡する。実在した人物、マルクス=アントニウスがモデル。

エウロペ

クレオパトラ7世とプトレマイオス13世の父であるプトレマイオス12世の何人目かの妻で、妖艶な女性。派手好きで、自分の楽しみや息子のアレスのためだけに税金を浪費した。クレオパトラ7世にはそのことを強くたしなめられるが、継承資格のないアレスを王位に就かせることを画策する。

アレス

エウロペとプトレマイオス12世の息子。プトレマイオス13世よりも幼い少年だが、エウロペによってさまざまな宴会に引っ張り出されている。幼いがゆえにエウロペが行う善悪の判断がついていない。

シザリオン

クレオパトラ7世とジュリアス=シーザーの息子。クレオパトラ7世がローマを訪問する際に一緒にローマに連れて行った。幼い頃にクレオパトラ7世が世を去ったため、レイとエイラスに預けられ育てられることになる。

ガイウス=オクタビアヌス (がいうすおくたびあぬす)

ジュリアス=シーザーの甥。金髪で巻き毛の美しい男性で、年若くして軍事の才能にも長けている。シーザーが死んだ後は、彼の後継者としてローマの執政官になる。実在した人物、ガイウス=オクタビアヌスがモデル。

レイ

クレオパトラ7世の側仕え兼医師を務める20歳の男性。髪が長く見た目は痩せていてパッとしないが、医師としての腕前は素晴らしく、人間の内科・外科だけでなく、動物も診察することができる。密かにクレオパトラ7世に恋をしていたが、エイラスの優しさに心打たれ結ばれる。

エイラス

クレオパトラ7世の側仕えの17歳の女性。レイのことを愛していながら、彼がクレオパトラ7世に愛情を持っていることを知っていた。そのため身を引こうとしていたが、レイとの一夜限りの戯れに興じた結果、身ごもってしまう。レイはこれに責任を感じ、エイラスと結ばれることとなる。

アレクサンダー

若く美しく、勇気と理想に燃えた男性。ギリシアの王位は、紀元前336年フィリポス王の死と同時に息子のアレクサンダーに受け継がれる。アレクサンダーは各地を征服していくが、その中にエジプトも含まれていた。アレクサンダーはエジプトにある豊かなナイル川の河口にアレクサンドリアという都市を築く。実在した人物、アレクサンダー大王がモデル。

場所

エジプト

アレクサンダーに信頼されていた部下のプトレマイオスが初代国王として治める地。それ以降、プトレマイオス王朝が永く続くことになる。アレクサンドリアはその後も発展し、文化の都として知られる。またローマの食料庫としても機能していた。

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