概要・あらすじ
中東のアスラン王国で、外人部隊エリア88のエースパイロットとして戦い続ける風間真。それはもともと親友に騙されて締結した傭兵契約を破棄するための違約金を稼ぐための戦いだったが、内戦や国際的な陰謀に巻き込まれ個人の範疇を超えた大きなスケールの戦いへと発展していく。
登場人物・キャラクター
風間 真 (かざま しん)
捨て子で孤児院で育った生い立ちこそあれ、航空会社のパイロット候補生となり社長令嬢の津雲涼子との愛も育む風間真には幸せな人生が約束されていたはずだった。しかし、親友神崎悟の裏切りにより外人部隊「エリア88」に傭兵として契約し入隊したことになり、違約金を支払わなければ日本に帰ることすらできない立場となっている。 冷徹な戦闘機パイロットとなって戦い続け、報奨金を稼ぐうち、真はエースパイロットと呼ばれるようになっていた。前髪が長く、いつも右目が隠れているのが特徴。F-8E クルセイダーやF-5E タイガーIIなど数多くの戦闘機に搭乗する。
津雲 涼子 (つぐも りょうこ)
突如として失踪した恋人、風間真を信じて帰ってくることを待ち続ける女性。真の消息に繋がる情報があれば、自らどこへでも駆けつけて捜す行動力も持っている。大和航空社長令嬢だが、会社を牛耳った神崎悟の求愛を拒絶し会社からも離れ、安田妙子とともにパリでファッションブランドを立ち上げている。 ウェーブがかったロングヘアが特徴で人形のような華やかな女性だが、空港で出会った孤児ジョゼフィン・シトロンを引き取るなど優しく母性的な面も兼ね備えている。
サキ・ヴァシュタール
『エリア88』の登場人物で、外人部隊エリア88の司令官で階級は中佐。毛先を切りそろえた長い黒髪が特徴で、額にX型の傷跡がある。本来はアスラン王国の王子であり、国王ザク・ヴァシュタールの甥。冷静沈着な司令官でありながら、自らもクフィール等の戦闘機パイロットとして前線に出ていくが、後に傷が元で視力を失うことになる。 目を傷めてからはサングラスをかけていることも多い。
ミッキー・サイモン
『エリア88』の登場人物で、風間真の親友でありライバルでもあるエリア88ナンバー2の戦闘機パイロット。元アメリカ海軍でベトナム戦争に参加していた。金髪をリーゼントにし、アメリカ人らしく明るい性格で曲者揃いの外人部隊のムードメーカー的存在。サキ・ヴァシュタール不在の際にはリーダーとして指揮を執ることもある。 ベトナム戦争時の乗機だったF-14 トムキャットをはじめ、F-100 スーパーセイバーやA-4 スカイホーク等に搭乗する。
グレッグ・ゲイツ
『エリア88』の登場人物で、風間真と同じエリア88の傭兵仲間。口の周りを囲んでもみ上げにも繋がるヒゲ面が特徴で、太っていることから「ヒゲダルマ」の愛称で呼ばれる。デンマーク人で空軍に所属していた過去があり、同じ元空軍のバクシー・マローンとともに非合法の「逃がし屋」をやっていたがふたりでデンマークを脱走、外人部隊に入ることとなった。 A-10 サンダーボルトIIやA-4 スカイホーク等に搭乗する。
キム・アバ
『エリア88』の登場人物で、風間真の部下としてエリア88メンバーに加わる16歳の黒人少年。南アフリカにあるルンガ王国の王子だが、志願してエリア88の一員となる。戦闘機パイロットとして高い技術持つが、真の指導を受けて戦場を生き延びることのできるパイロットに成長する。エリア88の傭兵たちの多くからかわいがられているが、特にセイレーン・バルナックとは姉弟のように仲がいい。 VTOL機のハリアーや、真から譲り受けたF-20 タイガーシャーク等に搭乗。
セイレーン・バルナック
当初敵方のプロジェクト4のパイロットとして登場するが、エリア88の捕虜となった後、寝返ってメンバーに加わる。男所帯のエリア88では紅一点の存在で、グラマーで長い黒髪の美女であることから作品の華として下着姿などを披露する機会もあり、仲がよくコンビになることも多いキム・アバから「色気ババァ」などとも呼ばれていた。 風間真に好意を持っていたが、後にミッキー・サイモンと恋人同士になる。ミグ21やF-104 スターファイター等に搭乗する。
マッコイ
『エリア88』の登場人物で、エリア88の傭兵たちに戦闘機をはじめとするさまざまな兵器を売っている武器商人。金さえ払えばなんでも調達するが、高額な品も多く取り立ては厳しい。魔女のような鉤鼻が特徴のやせこけた老人だが、年齢を感じさせないバイタリティの持ち主で、荒っぽい傭兵たちとも丁々発止と渡り合っている。
グエン・ヴァン・チョム
『エリア88』の登場人物で、エリア88の傭兵仲間のひとり。元南ベトナム空軍少尉で、横分けにした黒髪と右頬の傷跡、そして薄い口ひげが特徴。ミッキー・サイモン同様ベトナム戦争に従軍経験があり、敵に対しては容赦のない性格。誰彼構わず憎まれ口を叩く傾向があり嫌われやすいが、実は子供好きでキム・アバをよくからかっている。 乗機はF-105 サンダーチーフやクフィール。
安田 妙子 (やすだ たえこ)
『エリア88』の登場人物で、津雲涼子の父親である大和航空社長、津雲善三の秘書。メガネをかけ、髪をアップにまとめたスタイルが特徴で、社長秘書として非常に有能。大和航空を手に入れようと画策していた神崎悟のことは当初から怪しく思っており、神崎悟の社長就任を機に退職。その後は津雲涼子と行動をともにする。
神崎 悟 (かんざき さとる)
『エリア88』の登場人物で、風間真を陥れた張本人。もともとは真と同じ孤児院出身で、同じ大和航空のパイロット候補生のライバルで親友でもあったが、大和航空を手に入れる野心を抱き真を騙して傭兵部隊と契約させた。その後悟は目論見どおり大和航空社長となるが、墜落事故の後失脚。真殺害のためイタリアン・マフィアのジュゼッペ・ファリーナに近づきファリーナ家の家督と「死の商人」として世界の戦争をコントロールする「プロジェクト4」を引き継ぐことになる。
ゲイリー・マックバーン
『エリア88』の登場人物で、風間真の敵方「プロジェクト4」中心メンバーのひとり。たっぷりしたあごひげを蓄え、ベレー帽をトレードマークとする元アメリカ海軍の軍人。ミッキー・サイモンとはベトナム戦争のころからの因縁がある。病弱なひとり娘ミリアムの医療費を稼ぐためプロジェクト4の外人部隊に入り、セイレーン・バルナックの父親が率いるミグ21部隊で活躍し、やがて神崎悟のパートナーと呼べるほどにまで登りつめる。
ジュリオラ・エッティ
『エリア88』の登場人物で、風間真の敵方「プロジェクト4」中心メンバーのひとり。神崎悟の愛人でもあるウェーブがかった長い金髪の美女。もともとは、イタリアン・マフィアのジュゼッペ・ファリーナの秘書だったが、神崎悟と関係を持ちジュゼッペの毒殺をはじめさまざまな「汚い仕事」を実行する女スパイのような立場となる。 悟のことは恐れつつも愛しており、その子供を身ごもっていたが、安田妙子に協力を仰ぎその支配から逃れようとしていた。なお、登場時の作画は新谷かおる夫人である佐伯かよのが担当していた。
リシャール・ヴァシュタール
『エリア88』の登場人物で、サキ・ヴァシュタールの弟。兄とは異なるウェーブがかった金髪を腰の辺りまで伸ばし、黒目がちな瞳を持つ見目麗しい男性。父親アブダエル・ヴァシュタールから引き継ぎ、アスラン王国内戦を引き起こしている反政府軍を指揮する。
集団・組織
エリア88
その名の通り、『エリア88』の舞台となるサキ・ヴァシュタール率いる傭兵部隊の名称。もともとはアスラン王国空軍の基地のコードネームだが、そこを拠点とする傭兵部隊の名称としても使われるようになった。傭兵部隊の基地としてのエリア88は、物語上移転したり時には原子力空母を利用した移動基地にもなるが、「エリア88」の呼称は継続して使用される。
場所
アスラン王国 (あすらんおうこく)
『エリア88』の舞台となる、中東の小国。地中海に面しているが、国土には砂漠も多く、石油産出国でもある。古来より王政を敷いており、代々の国王はサキ・ヴァシュタールの家系が担ってきた。現国王ザク・ヴァシュタールの兄アブダエル・ヴァシュタールが引き起こした内戦によって国内は戦乱状態が継続しており、国軍、反政府軍ともに外人部隊を雇い入れて戦闘が行われている。
アニメ
書誌情報
エリア88 13巻 KADOKAWA
第1巻
(2003-09-30発行、 978-4040682488)
第1巻
(2003-09-30発行、 978-4840109024)
第2巻
(2003-09-30発行、 978-4040682495)
第2巻
(2003-09-30発行、 978-4840109031)
第3巻
(2003-10-23発行、 978-4840109079)
第3巻
(2003-10-23発行、 978-4040685014)
第4巻
(2003-10-23発行、 978-4840109086)
第4巻
(2003-10-23発行、 978-4040685021)
第5巻
(2003-11-22発行、 978-4040685038)
第5巻
(2003-11-22発行、 978-4840109130)
第6巻
(2003-11-22発行、 978-4040685045)
第6巻
(2003-11-22発行、 978-4840109147)
第7巻
(2003-12-22発行、 978-4040685212)
第7巻
(2003-12-22発行、 978-4840109178)
第8巻
(2003-12-22発行、 978-4040685229)
第8巻
(2003-12-22発行、 978-4840109185)
第9巻
(2004-01-23発行、 978-4040685236)
第9巻
(2004-01-23発行、 978-4840109291)
第10巻
(2004-01-23発行、 978-4040685243)
第10巻
(2004-01-23発行、 978-4840109307)
第11巻
(2004-02-23発行、 978-4040685571)
第11巻
(2004-02-23発行、 978-4840109338)
第12巻
(2004-02-23発行、 978-4040685588)
第12巻
(2004-02-23発行、 978-4840109345)
第13巻
(2004-03-23発行、 978-4040685595)
第13巻
(2004-03-23発行、 978-4840109369)