グッバイ、ノーベル!

グッバイ、ノーベル!

ノーベル文学賞に最も近いといわれる人気小説家の龍平ナヲキが主人公。ある日書斎で足をすべらせて死亡したナヲキは、この世への未練から幽霊となって現世に戻る。唯一彼を見ることができるサトリ世代の女子高生の佐鳥すずとナヲキが、紆余曲折を経て、小説を合作することになる文学系コメディ。小学館「月刊! スピリッツ」2019年3月号より連載。

正式名称
グッバイ、ノーベル!
ふりがな
ぐっばい のーべる
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

日本で一番ノーベル文学賞に近い男といわれる天才作家の龍平ナヲキ。毎年、ノーベル賞候補に挙がっては落選し続けてきたナヲキだったが、ついに渾身の傑作を書き上げた。さっそく担当編集に電話しようとした途端、ナヲキは、部屋に散らばった原稿用紙で足をすべらせ、机の角に後頭部をぶつけてしまう。そして気がつくとナヲキは雲の上にいた。そこでナヲキは、サトリ世代の女子高生の佐鳥すずと出会う。彼女と話しているうちに、ナヲキは自分が死んだことをはっきり自覚する。やがて、すずは成仏の時が来たようで、消えてしまった。一方、現世に強烈な未練を残すナヲキは、浮遊霊となって外界へ。ナヲキの心残りは、机の引き出しに隠してある大量のラブレターだった。となりに住んでいた女性への思いを綴ったその手紙は、ノーベル賞候補のナヲキにとっては稚拙な駄文であり、発覚する前にどうしても処分しておきたい負の遺産だったのだ。現世をさまようナヲキは、すずと再会する。彼女は死んだのではなく、病院で生き返ったのだ。そして、死にかけた影響か、すずにはナヲキの姿が見えた。ナヲキはすずに、自分の家に行ってラブレターを処分するように頼む。しぶしぶ協力することになったすずは、ナヲキの部屋で、ラブレターを発見する。そしてそれを読み、激しく感情を動かされ、涙を流しながら「エモい」とつぶやく。一刻も早くラブレターを処分してほしいナヲキだったが、すずは、ラブレターを大切に持ち帰り、じっくりと読み始めるのであった。

登場人物・キャラクター

龍平 ナヲキ (たつひら なおき)

毎年ノーベル文学賞候補に挙げられる天才作家の男性。七三分けに黒縁メガネが特徴。弱冠19歳でのデビュー作が、国内の文学賞を受賞。200万部のベストセラーとなり、それ以降、人気小説家として「ナヲキスト」と呼ばれる支持者も得ている。ノーベル文学賞確実と自負する傑作を書き上げた直後に死亡。天界へ召されかけるが、強い未練で、幽霊になって現世に舞い戻る。唯一自分の姿が見える、佐鳥すずと組んで小説を書くことになる。

佐鳥 すず (さとり すず)

サトリ世代の女子高生。肩までの黒髪ストレートが特徴。すべてのことに冷静で他人事のように振る舞う。「マジ」「超」「エモい」などのJK語を連発する。病院で生死をさまよっていた際に、雲の上で龍平ナヲキと出会う。一命を取り留めたあと、幽霊になったナヲキと再会。彼の遺した「ラブレター」に感動し、後にいっしょに小説を書くことになる。

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