概要・あらすじ
男子高校生・真田幹は、北海道の親元を離れ、東京の明智学園高等部でラグビー部員として汗を流していた。しかし、父・真田剛三の死を機に、父の残した借金を背負わなければならなくなってしまう。一度は高校卒業とラグビーを諦めた幹だが、借金取りにきたヤクザ、花形の命令で高校に復学し、再びラグビーを再開。全国高校ラグビー決勝戦が行われる花園を目指す。
登場人物・キャラクター
真田 幹 (さなだ かん)
明智学園高等部に通う男子高校生。17歳の高校2年生。北海道出身。ラグビー部に所属している。ポジションはスタンドオフで、チームの司令塔として働く。背番号は10。バネのきいた足腰と天性のスピードを持つ。明るく前向きな性格で、困難な事態でも絶対に自分を曲げない意思の強さを持つ。 親元を離れ、東京で寮暮らしをしていたが、父・真田剛三の死により学校を退校。遠い親戚筋である杉岡家が営むラーメン安兵衛で住み込みで働いていたが、父の借金を取立てにきたヤクザ・花形の計らいで復学、ラグビー部で花園出場を目指す。母も5年前に他界しているため、妹の真田葉とはふたりきりの家族。
秋川 典子 (あきかわ のりこ)
明智学園高等部に通う女子高生。高校2年生。新聞部に所属し、真田幹やラグビー部の記事を書いている。父はOA機器を取り扱う会社の社長で、豪邸に住んでいるお嬢様。美人だが気が強い。明るく振舞ってはいるものの、家族仲は冷え切っており、バラバラな生活をしている。幹には素直になれないこともあるものの、人柄に惹かれている。
真田 葉 (さなだ よう)
真田幹の妹。15歳。黒髪、ストレートロングの美少女。お嬢様として育てられていたため、純粋で世間知らずな一面はあるものの、芯はしっかりしている。父・真田剛三の死後は真田家に仕えていた老人・じっちゃのつてで、小樽に住む彼の親戚・北川に預けられ、北川の営む小料理屋を手伝う。
花形 (はながた)
真田幹の父・真田剛三の残した借金3000万を取立てにきたヤクザ。朝太郎の兄貴分。「鬼の花形」と呼ばれ、名前を聞いただけでも震え上がる人間もいるほどの人物。幹を復学させ、ラグビーを続けさせた。ヤクザとしては変わり者だが、漢気溢れる人物。また、組の跡目争いをするほどの実力者でもある。 喫煙者。
朝太郎 (あさたろう)
真田幹の父・真田剛三の残した借金3000万を、兄貴分である花形とともに取立てにきたヤクザ。花形の子分のチンピラ。髪型はリーゼント、腹巻をしている。情婦・ゆきの住まいが幹が住み込みで働くラーメン安兵衛の近くにあり、その縁で度々幹に嫌がらせをする。
真田 剛三 (さなだ ごうぞう)
真田幹、 真田葉の父。北海道・涙別鉱山で鉱山関係の会社社長として働いていたが、鉱山の閉山日に落盤事故が発生。自ら救出作業に向かったものの、その途中、再度発生した新たな落盤事故で命を落とす。「私が息子と娘に残せた遺産は“試練”だけであったが、それをしっかと受け止めて生きていってほしい」と言い残す。 実直な人柄で社員からは慕われていた。
じっちゃ
真田家に仕える老人。長く家に仕えてきたらしく、真田幹からじっちゃという愛称で呼ばれている。真田剛三が死亡し、多額の借金が残された後も真田幹、真田葉の行く末を案じ、親戚筋の人間にふたりを引き取ってもらえるよう頭を下げ続けた。また、葉を彼の親戚筋である北川に預ける算段をつけた。
桜島 (さくらじま)
南江学園高等学校に通う男子高校生。ラグビー部に所属している。ポジションはフォワード。巨大な体と強大なパワーを持つだけでなく、キック力や総力も抜群の選手で、南江の不沈艦とも呼ばれる。他の部員からは大将と呼ばれている。練習や試合にはあまり熱心ではなく、真田幹の所属する明智学園高等部のラグビー部との練習試合の際も2軍が負け越すまでは麻雀をやっていた。 幹と戦い、その実力を認知。ライバルとして認める。
姫野 (ひめの)
目黒ヶ丘高校に通う男子高校生。ラグビー部に所属する。背番号8。ラフプレーを行うことに躊躇がなく、ラグビー全国大会地区予選第2回戦で明智学園高等部とぶつかったさい、佐藤をつぶした。
寺沢 洋太 (てらさわ ようた)
明智学園高等部に通う男子高校生。ラグビー部に所属する。ポジションはスクラムハーフで、攻守の要として働く。真田幹の友人。部活のムードメーカーで、悪ふざけをする時には音頭を取るような明るい性格の持ち主。
箕輪田 (みのわだ)
明智学園高等部に通う男子高校生。ラグビー部に所属。ラグビー全国大会地区予選第2回戦で目黒ヶ丘高校と戦った際、真田幹の指令を受け、姫野を抑えた。
中山 (なかやま)
明智学園高等部ラグビー部を率いる監督。眼鏡をかけ、口ひげを生やした中年男性。真田幹のことを信頼しており、チームの指揮を任せる。
杉岡 (すぎおか)
真田幹の遠い親戚筋にあたる男性。ラーメン安兵衛という中華料理店を妻とともにきりもりする。幹の父・真田剛三の死後、幹を預かり、住み込みで働いてもらっている。気のいい男性で、幹のことをかっており、少々の厄介事も飲み込む器量を持つ。妻との間に息子・マー坊がいる。
花形の親分の娘 (はながたのおやぶんのむすめ)
南江学園高等学校に通う女子高生。花形につれられ、屋敷を訪ねてきた真田幹をヤクザの子分になりにきたと勘違いし、テニスボールで攻撃するもすべて避けられた上にお尻を叩かれて以降、真田幹のことが気になっている。気が強く、南江学園高等学校と明智学園高等部のラグビー部が試合の際は、負けないよう桜島にハッパをかけていた。
クレジット
- 原作