作品の概要
基本情報
作画:月島冬二、原作:香川まさひとによる連載作品。両者にとって代表作の一つ。
要旨と舞台設定
現代日本を舞台に、保護司制度と犯罪者の社会復帰という社会問題を描く物語である。保護司は法務省が委嘱する非常勤で無報酬の国家公務員であり、出所した犯罪者や非行少年の更生支援を行うボランティア的な役割を担っている。主人公の阿川佳代は借金を抱えており、コンビニと新聞配達のアルバイトを掛け持ちしながら無報酬の保護司活動を続けている。
ストーリー展開
最初のエピソードは、恋人を奪われたことを憎んで兄を殺害した石川二朗のケース。佳代は保護司として、仮釈放された石川の担当を命じられ、出所してきた彼を自宅に招き入れて支援を開始する。その後も窃盗、詐欺、薬物犯罪など様々な罪を犯した人々が登場し、それぞれが抱える問題と向き合いながら社会復帰を目指す過程が描かれる。
ジャンル的特徴と位置づけ
本作は、保護司を主人公にした社会派ヒューマンドラマである。現代日本の社会問題を正面から扱う作品として位置づけられ、保護司制度、再犯防止、社会復帰支援といった現実的な課題を題材としている。保護司の目を通して犯罪者の社会更生を考える点が大きな特徴となっている。
世界観の構築と設定
ボランティアに依存した保護司制度の限界といった構造的な問題や、前科者が直面する就職差別、住居確保の困難、家族関係の修復など社会復帰の具体的な障壁といった、現代日本の現状が背景に存在している。
連載状況
小学館「ビッグコミックオリジナル」2018年1号から2024年12号まで連載。
メディアミックス情報
テレビドラマ
『前科者 -新米保護司・阿川佳代-』:2021年11月から12月までWOWOWにて放送。映画版と同時に発表され、いずれも岸善幸が脚本・監督を務め、主人公の阿川佳代を有村架純が演じる。
実写映画(劇場)
『前科者』:2022年1月28日公開。
あらすじ
無報酬の国家公務員である「保護司」として働く阿川佳代は、大学の奨学金とブラック企業時代に作った借金を返すために、コンビニと新聞配達のアルバイトを掛け持ちする毎日を過ごしていた。そんな中、殺人事件を起こして服役していた石川二朗が仮釈放されることになり、保護司としてその担当を命じられる。佳代は出所してきた石川を自宅に招き入れ、手作りの料理でもてなすのだった。
登場人物・キャラクター
阿川 佳代 (あがわ かよ)
罪を犯した者の更生に寄り添う無報酬の国家公務員「保護司」として働く女性。眼鏡と後ろで結んだ髪が特徴。かつてブラック企業に5年間勤め、血を吐いて入院した過去がある。お金だけのために生きているわけではないことを実感するために保護司の仕事を続けている。
クレジット
- 原作
書誌情報
前科者 17巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2018-08-30発行、978-4098600601)
第2巻
(2019-01-30発行、978-4098602131)
第3巻
(2019-05-30発行、978-4098602926)
第4巻
(2019-10-30発行、978-4098604548)
第5巻
(2020-05-29発行、978-4098606283)
第6巻
(2020-11-30発行、978-4098607761)
第7巻
(2021-05-28発行、978-4098610563)
第8巻
(2021-10-29発行、978-4098611737)
第9巻
(2022-01-28発行、978-4098612420)
第10巻
(2022-04-28発行、978-4098613106)
第11巻
(2022-08-30発行、978-4098614042)
第12巻
(2022-12-28発行、978-4098614967)
第13巻
(2023-04-28発行、978-4098617029)
第14巻
(2023-08-30発行、978-4098625581)
第15巻
(2023-12-27発行、978-4098626304)
第16巻
(2024-06-28発行、978-4098627868)
第17巻
(2024-07-30発行、978-4098630110)







