概要・あらすじ
小学1年生の原平とんぼの母・原平蝶子は警察官だったが、勤務中にひき逃げにあって殉職した。ある日とんぼが偶然母の遺品の眼鏡を見つけ、かけてみると、視界に死んだはずの母が警察官の制服姿で現れる。以来、眼鏡をかけている時だけ幽霊の姿が見えるようになるが、そのことから様々な事件に巻き込まれる。母の力を借りて解決のために走り回る中で少しずつ大切な事を学んでいく。
登場人物・キャラクター
原平 とんぼ (はらひら とんぼ)
7歳。泣き虫の男の子。寿第一小学校1年生。母親の原平蝶子の死後、近視になってしまう。偶然母の遺品を見つけ、かけてみると母親が生前の警察官の制服の姿で見えるようになる。しかし、他の幽霊たちも見えることから、悩みを聞かされるようになる。母と共に解決に走ることで、少しずつ成長していく。
原平 蝶子 (はらひら ちょうこ)
原平とんぼの母。ごつい体型で眼鏡をかけ、警察官の制服を着た中年女性。景湾警察署に勤務する警察官だったが、ひき逃げ事件で殉職してしまう。生前は景湾警察署の女ヒクソン・グレイシーと呼ばれていた。泣き虫の息子を心配するあまり、成仏できず幽霊として彼の側にいるが、原平とんぼが遺品の眼鏡をかけると彼女の姿が見えるようになった。 事件が起こると、原平とんぼや幽霊仲間達と解決に動く。
原平 蜜子 (はらひら みつこ)
原平とんぼの姉。寿第三中学校2年生。警察官だった母原平蝶子が殉職してから、いつまでも泣いている弟をよく叱るが、陰では気にかけている。一時期ピアノを習っていたことがある。
桑形 (くわがた)
景湾警察署景湾駅前交番に勤務する、若い男性警察官。おっちょこちょいで捜査上の手がかりも見逃してしまうこともある。原平蝶子は生前、勤務先の後輩である彼の世話を焼いていた。原平とんぼの話を親身になって聞いてくれる。
いそべ矢 吾郎 (いそべや ごろう)
原平蝶子の幼馴染で、顔にホクロのある中年男性。原平蝶子より一歳年下。母親はいそべ屋という駄菓子屋を営んでいる。父親を早く亡くし、母親にかわいがられて育ったが弱い性格でくじけると悪い道に走ってしまう。サギ横領の罪で服役していた。
コガネ
おかっぱ頭にサングラスをかけた老婆。イタコとして霊感占いを営み、その能力で警察の捜査に協力したこともある。幽霊の原平蝶子も見えている。原平蝶子と原平とんぼの協力者となる。
稲吾 啓介 (いなご けいすけ)
チューリップハットにベストを着た姿の中年男性の幽霊。生前はスリを働き、一度も逮捕されたことがない。飲み屋で口論になったことから刺殺される。この世に心残りがあり、電車の網棚に横になっていたところを原平蝶子と原平とんぼに見つかる。
山本 (やまもと)
マスクをした女性の幽霊で、原平蝶子の幽霊仲間。事件があると、原平とんぼの部屋に召集され、情報を集めてくる。いつも咳をしながら話す。
鎌本 桐三郎 (かまもと きりさぶろう)
原平とんぼ達が住んでいる景湾市の市長。厳しい選挙戦を戦っている。市内の舞花小学校の出身で、小学生当時のあだ名は「カマキリ」。舞花小学校は統合のため廃校となり、その跡地に市民ミュージアムを建設しようとしている。
大西 アカネ (おおにし あかね)
原平とんぼの姉原平蜜子の小学校時代の親友。ピアノが上手で、原平蜜子は彼女の影響でピアノを習っていたことがある。
沓和 礼子 (くつわ れいこ)
占い師の姿をした老女の幽霊。福島県稲吾村の出身。つらい経験を経て占い師になり、自分の占いは100%あたると言い切る。生前、毎日占いの依頼に訪れる男性の事が気になって成仏できないでいるところを原平とんぼ、原平蝶子、コガネに見つかる。
城田 繭美 (しろた まゆみ)
原平とんぼの父原平蝉彦の中学時代の同級生。同窓会で再会したことをきっかけに、度々原平家を訪れるようになる。夫は既に亡くなっている。
蝉川 満夫 (せみかわ みつお)
原平とんぼの家の近所にあるたばこ屋の息子。眼鏡をかけた男性。36歳独身で母親がもってくる見合いを16回も断っている。気が向いた時に小説を書き、「月刊わあぷ」に「畳ザ時空」というSFファンタジー作品が掲載されることがある。
原平 蟬彦 (はらひら せみひこ)
原平とんぼの父。妻で警察官だった原平蝶子が殉職した後、家事を引き受けて娘原平蜜子、息子原平とんぼを育てている。優しく穏やかな性格の持ち主。景湾市役所市民課勤務。父親は蝉彦が生まれる以前になくなっている。