概要・あらすじ
警察官として採用された者が、最初に配属される場所が警察学校である。6か月間初任教養をしっかりと学んだものが、立派な警察官として学校を卒業する。しかし、警察学校は「警察官としての資質に欠ける学生をはじき出すための篩(ふるい)」である。厳しい監視体制の中、厳格なルールに縛られた試練の場所でもあるのだ。初任科第98期短期課程の学生の数は、入校から50日の時点ですでに四人が退校。現在37名(内、女子6名)となっていた。第98期生の宮坂定と平田和道は、ともに転職組であり、学校では落ちこぼれの部類であった。ある日、宮坂や平田たち植松学級の学生たちは、第三教場に集められる。そこで告げられたのは、植松担当教官が病気で入院したため、しばらく休職するということだった。植松の代理で担任としてやってきたのは、白髪とサングラスが目立つ、風間公親という教官だった。風間は警察官に憧れを持つ者の挙手を求めた。学生全員が挙手している教場を一瞥すると、風間は「君たちを卒業させるつもりはない」と言い放つのであった。
登場人物・キャラクター
風間 公親 (かざま きみちか)
警察学校の教官の男性。入院で休職となった植松教官の代わりに赴任。初任科第98期短期課程の担当教官となり、警察官の資質に欠ける学生を篩(ふるい)にかける。白髪とサングラスが特徴。右目は義眼である。観察眼に優れており、どんな状況にも冷静沈着に対応する。
宮坂 定 (みやさか さだむ)
警察学校初任科第98期短期課程四班の生徒の男性。警察官になる前は小学校の教諭。運転免許を取り立ての大学生の時、スキー場からの帰り道、風吹のせいで遭難。死を覚悟していたところを、平田和道の父親で、地元駐在所勤務の平田巡査部長に助けられる。命の恩人に憧れ、警察官を目指すようになる。担当教官の風間公親に、同期たちのスパイを命じられる。
平田 和道 (ひらた かずみち)
警察学校初任科第98期短期課程三班の生徒の男性。メガネが特徴。気弱な性格で、学校の成績も悪い落ちこぼれ。中堅外食チェーン、ビル管理会社を経て警察官になる。外食チェーンでは残業の多さ、ビル管理会社では同僚の嫌がらせが原因で退職している。宮坂定の命の恩人である平田巡査部長が父親。
クレジット
- 原作
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長岡 弘樹
書誌情報
教場 5巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2021-06-30発行、 978-4098610396)
第2巻
(2021-06-30発行、 978-4098610983)
第3巻
(2021-08-27発行、 978-4098611232)
第4巻
(2021-10-29発行、 978-4098611690)
第5巻
(2022-01-28発行、 978-4098612352)