サボテン君

サボテン君

アメリカの西部開拓時代、ミルクを飲むと怪力を発揮する風変わりな少年・サボテン君が、拳銃さばきもあざやかに悪者たちを退治する。西部劇の楽しさをつめこんだ冒険物語。「少年画報」1951年4月号から1953年3月号、1953年12月号から1954年12月号にかけて掲載された作品。

正式名称
サボテン君
ふりがな
さぼてんくん
作者
ジャンル
その他歴史・時代
レーベル
手塚治虫・あかしや書房傑作選シリーズ(ポプラ社)
巻数
全1巻完結
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概要・あらすじ

アメリカのとある町に住むサボテン君は、大好きなミルクを飲むと、力が湧いてくる風変わりな少年。正義感の強さゆえ、州会議員選挙に立候補しているコルク氏を助けたり、鉄道開通をめぐる町の争いを収めたりと大活躍。ところがある時、自分が捨て子だったことを知り、行き別れた兄を探して旅に出る。その旅路でも、さまざまなトラブルに巻き込まれ、サボテン君は破天荒な冒険を繰り広げていく。

登場人物・キャラクター

サボテン君 (さぼてんくん)

大好きなミルクを飲むと怪力になる少年。早とちりで、やんちゃだが正義感が強く、困っている人を放っておけない真っすぐな性格。しばしばトラブルに首を突っ込んでいく。赤ん坊の頃にシャッドによって誘拐され、親から引き離されたという過去を持つ。

シャッド

サボテン君の父親で、町で酒場を経営している。ケンカっ早いが家族思いで、妻とサボテン君を大事にしている。若い頃に働いていた牧場の主と大ゲンカし、サボテン君を連れ去る。しかし、いつしか可愛く思うようになり、本当の子供として育てた。サボテン君が実の子でないことは、本人にも、その後結婚した妻にも、秘密にしていた。

コルク

アリスの父親で牧場主。州会議員に立候補しているため、対立候補のビルダールから命を狙われていた。のんびりした性格で、ビルダールの送った刺客に狙撃されても、のん気に構えていた。命を救ってくれたサボテン君には好感を持っている。

アリス

コルクの娘。可愛らしい見た目に反して、気が強く思いきりのいい性格。相手が間違っていると思えば、男だろうと年上だろうと挑みかかっていく。乗っていた馬が暴走して困っていたところをビリーに助けられ、淡い想いを抱くようになる。行き別れの兄を探して家出をしたサボテン君の後を追い、男装をして旅に出る。

ビリー

乗っていた馬の暴走からアリスを助けた、背の高い青年。怪我をしたため、しばらく町にとどまることになる。流れ者だからと、自分については詳しく語らない。銀行ギャングの人相書きに似ていたせいで、あやうく逮捕されそうになってしまう。花を育てるのが好き、という心優しい一面を持つ。

アッゴ

駅馬車で公金を輸送していた保安官の男性。旅の途中で町に寄り、シャッドの酒場を訪れてサボテン君と出会う。その後、輸送中に何者かに襲われたところをサボテン君に助けられ、彼のことを信頼するようになる。自分の町の治安が悪くなった時には、子供たちを守るために来てほしいと、手紙を送った。

デコーン

サボテン君が住む町の医師の男性。ハチが乗ったケーキを食べてしまったサボテン君を診療した。治りきる前にドンゴロスの町へ行くことになり、治療を続けるためにサボテン君も一緒に連れて行った。政府から派遣された人物で、ドンゴロスへは、町を二分する鉄道開設をめぐる問題を調査するために訪れた。

ブライアン

パセリー一家で牧童を務めていた男性。駅馬車や運送会社で儲けたお金で、牧場を経営している。相当な拳銃の使い手だが、狡猾で残忍な性格。射撃大会で優勝するために、ライバルの銃に細工をした。しかし、それでも負けてしまって腹を立て、銃を乱射して騒ぎを起こした。主人のパセリーに列車の妨害をするよう命じられ、列車強盗を行った。

夫人 (ふじん)

サボテン君がデコーン医師と一緒に訪れた、ドンゴロスの町に住んでいる女性。町へ向かう列車で隣席になった。襲って来た列車強盗を撃退したサボテン君に感謝して、自宅に招待した。ややミーハーな性格で、パーティを開くのが好き。

ケリガン

12年ぶりにシャッドの酒場を訪ねて来た昔なじみの老人。シャッドが赤ん坊を連れ去ったことを覚えており、シャッドの妻がいる前で話してしまう。デッドランドの町に生き別れた兄がいることをサボテン君に教え、会わせるために町まで連れて行く。

ヘック・ベン (へっくべん)

デッドランドの町で暴れているならず者で、保安官でもある。前の保安官を殺し、勝手に成り代わっている。サボテン君の後を追って町にやって来たアリスに声をかけ、いかさまトランプで騙そうとした。さらにケリガンも騙して身ぐるみをはがし、取り返しに来たサボテン君と戦うことになる。決闘の直前に、サボテン君の兄であることが発覚する。

オールバック

サボテン君が保安官のアッゴに招かれて行った町の有力者の男性。部下の荒くれ者たちによる脅しや、詐欺などの汚い手を使って町を牛耳っている。町の平和を取り戻すためにやって来たサボテン君を邪魔者と考えている。直接対決しても敵わないと分かってからは、レモン・キッドを利用して始末しようとした。

レモン・キッド (れもんきっど)

西部きっての銃の名手を名乗る少年。サボテン君が銃の使い手であるという評判を聞いて腕くらべを持ちかけ、負けたら自分の手下になれ、と言って勝負を挑む。互いに相当な腕の持ち主のため結局銃では勝敗がつかず、手下の話はひとまず置き、インディアンの宝を探すために、サボテン君に相棒になってくれるよう頼む。その後、思いを寄せるクリスチーヌ・ヘイワードをめぐる財産騒動に巻き込まれ、再びサボテン君と対立することとなる。

クリスチーヌ・ヘイワード (くりすちーぬへいわーど)

大金持ちのフーグ氏の姪。父親からお金を借りてくるように命じられ、フーグ氏の館を訪れていた。フーグ氏の殺害に関わった疑いを持たれている。レモン・キッドに想いを寄せており、なにかと彼を頼りにしている。本当は令嬢のクリスチーヌ・ヘイワードではなく、名うてのいかさま師である女無法者の「クリス・ヘイワース」だが、その正体を隠している。

書誌情報

サボテン君 全1巻 ポプラ社〈手塚治虫・あかしや書房傑作選シリーズ〉 完結

第1巻

(2008年11月発行、 978-4591104620)

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