概要・あらすじ
漫画家の桜沢エリカは、トラ柄の猫・あけみを飼いはじめたことで、猫好きに目覚め、その後も病気で弱ったカッチーや、やんちゃなベン・ジョンソン、更にはケヅメリクガメのカーくんなども飼いはじめ、騒がしくも楽しい日々を送ることに。やがてそして年を取る猫たちや、桜沢自身の結婚、出産などを通して生活にも変化が訪れていく。
登場人物・キャラクター
桜沢 エリカ (さくらざわ えりか)
作者・桜沢エリカをモデルとした人物であり、職業は漫画家。ある時、下北沢の駅前で「里親探しの会」で飼い主を探すトラ柄の猫・あけみに情が移り引き取ったことから猫バカに目覚める。その後、病気にかかり弱って死にかけていたカッチ―や、知人からプレゼントされたベン・ジョンソンも飼いはじめ、騒がしいながらも幸せな日常を送る。 衝動的に行動することも多く、特に引っ越しは頻繁に行う。後に青木という男性と結婚、二児の母親となる。
あけみ
『シッポがともだち』に登場する猫。トラ柄で、奇麗な毛並みと顔立ちをしている。性別は雌。下北沢の駅前で、「里親探しの会」によって飼い主を募集していたところ、桜沢エリカによって引き取られた。名前はその時、直感的に付けられたもの。感情豊か、かつやや高飛車な性格の持ち主で、人に抱かれることを好まない。人見知りはせず、桜沢の客に対しては愛想を振りまくが、初対面の猫に対しては警戒心が強く中々心を打ち解けようとしない。 後から飼われたベン・ジョンソンのことは嫌いらしく、関わろうとしない。
カッチー
『シッポがともだち』に登場する猫。病気にかかり、路上で死にかけていたところを桜沢エリカによって拾われた雄のジャパニーズボブテイル。目に炎症を起こしており、左目は辛うじて光を認識できるものの、右は完全に失明してしまっている。当初は桜沢によって里親を募集されていたが、その後情が移り桜沢家で飼われることになる。 視力が非常に弱いため、映画・座頭市の主役を務めた勝新太郎の名前の名前からカツシン、転じてカッチーと名付けられた。元気になった後は旺盛な食欲をみせ、瞬く間に年上のあけみを超す巨体に成長する。性格は非常に臆病であり、影や物音など何かしらに怯えていることが多い。もし人間だったら、優しいが女々しい男だろうと桜沢に推測されている。
ベン・ジョンソン
『シッポがともだち』に登場する猫。桜沢エリカの知人・Fくんが彼女にお土産として買ってきた雑種の雄猫。二子多摩川の東急ハンズにて、五百円で売られていた。陸上選手のベン・ジョンソンに顔が似ていることから、ベン・ジョンソンと名付けられる。小さな頃から好奇心旺盛で、やんちゃな性格。また、人に抱かれることも好む甘えん坊なところもある。 食欲も非常に旺盛で、他の猫の餌を取るどころが桜沢のご飯を勝手に食べたり生ごみを漁ることもあるほどで、日を経るごとに太りつづけ、黒ヒョウのみたいと人から言われることも。もしも人間だったら、体育会系だろうと桜沢に推測されている。他の猫たちと違って酒を好む、特殊な所もある。
ピンガ
『シッポがともだち』に登場する猫。ペットクリニックで保護されていたところを、桜沢エリカによって引き取られた雌の黒猫。まだ産まれたばかりだが、元気が良くかなりの問題児。結局彼女の存在によって他の猫に悪影響が出たため、知人に引き取られていく。
マミー
桜沢エリカの実母であり、娘以上に猫のことが好きな女性。しばしば猫たちへのお土産をもっては、桜沢の家を訪れる。ケヅメリクガメのカーくんを特に溺愛するが、孫が産まれた後は美龍にその対象を移している。
青木 (あおき)
無精髭を生やし、ふくよかな体型の男性。後に桜沢エリカと結婚する。桜沢とは、彼女が自分が働く店に来た際、共通の知人がいた事から仲良くなった。優しく穏やかな性格であり、桜沢の仕事に理解を持つ。しかし、感覚が人と少し異なっているため、意見が参考にならないことも。大の猫好きでもある。
美龍 (びりゅう)
桜沢エリカと青木との間に産まれた男の子。親からは愛称のりゅっちと呼ばれることが多い。元気いっぱいで腕白な性格。あけみからは煙たがられ、カッチーには怯えられているが、ベン・ジョンソンとは仲が良い。
美魅 (みみ)
桜沢エリカと青木との間に産まれた女の子。産まれた時から猫に囲まれて育ったため、大の猫好きであり、桜沢家の三匹の猫とも仲が良い。成長するにつれて一時期怪獣のように家中を飛び回ったが、その後は段々と女の子らしくなっていく。
カーくん
『シッポがともだち』に登場する亀。アフリカ産の、ケヅメリクガメの雄。最長で80cmまで成長するとされている。ペットショップを経営する友人に勧められ、桜沢エリカが衝動買いしてしまった。感情が素直に顔に出る、分かりやすい性格。猫たちとの折り合いも悪くなく、喧嘩をすることはほとんどない。しかし、人の体や床に落ちているものなどにすぐ噛みつく悪癖がある。
池田 眞三 (いけだ しんぞう)
針灸や漢方、アロマセラピーなどを自然派治療を取り入れる動物病院・池田動物病院の院長を務める初老の男性。診察を受ける猫に対して、いきなり甘い声をかけながら抱っこする、「先制だっこ」を取り入れるなど独特の診療スタイルと性格の持ち主。