スイート リベンジ

スイート リベンジ

特定の男性の好みに合わせて、ファッションから仕草、性格まですべて完璧に振る舞うことができる特殊能力の持ち主、マリコが経営する復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」を舞台としている。会社を訪れるさまざまな事情を抱えた女性たちを救うため、自らの能力を使ってターゲットの男性にリベンジするマリコの姿を描く、恋愛復讐ドラマ。「FOD」で配信の作品。2021年8月にFODでネット配信ドラマ化。

正式名称
スイート リベンジ
ふりがな
すいーと りべんじ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
主婦の友社
巻数
既刊3巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

マリコとユミの出会い

森川コウイチから猛アプローチを受けた末に交際をスタートさせた山田ユミは、誠実な彼への気持ちが高まり、勇気を出して自分との将来をどう考えているかを尋ねる。するとコウイチはユミとの結婚を考えていないどころか、これまで交際していたとも思っていないと言い放ち、一方的に別れを告げてその場を去っていく。失意のユミが街を泣きじゃくりながら徘徊(はいかい)していると、とある雑居ビルの一室にある復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」の看板が目に留まり、社長のマリコにコウイチへの復讐を依頼する。最初は見た目もぱっとせず、不愛想なマリコに不信感を抱くユミだったが、依頼を受けた途端に彼女は見た目も中身もコウイチ好みの女性に完璧に変身する。あっという間にマリコに夢中になっていくコウイチを見たユミは、自らが意図的に彼を陥れようとしている罪悪感や、まだ少なからず未練があることから、依頼を取り消して欲しいとマリコに申し出る。

腹黒パティシエ男への復讐

復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」のスタッフとして手伝いを始めた山田ユミは、西島クニコの窓口担当を務めることとなる。キャリアウーマンのクニコは、パティシエ見習いのヒロシに500万円貢いだ挙句、ほかにも付き合っている女性がいることを知って問い詰めると、あっさりと捨てられてしまう。そんなクニコの依頼を受けたマリコは有名財閥の令嬢を演じ、ヒロシへの復讐を開始する。これまで金のために一回り以上の年上女性とばかり関係を持っていたヒロシは、若い資産家のマリコにすぐに夢中になっていく。そんなヒロシに対してマリコは、実は実家の資金繰りが悪化しており、今すぐ500万円貸して欲しいと頼み込む。

リベンジポルノ男への復讐

駆け出しの作家の斉木リサは、恩人でもある担当編集者の立川タツヤと恋愛関係になる。最初はごくふつうのデートを重ねていた二人だったが、次第にラブホテルの前で待ち合わせて身体の関係を持つと、その場で別れることが慣習化していた。さらにリサの携帯電話にタツヤの妻と名乗る女性から電話があり、彼が既婚者であることを知ってしまう。その事実に怒りを覚えたリサがタツヤに別れを切り出すと、タツヤは性行為中に撮影した写真や動画をインターネットにアップロードすると脅し、関係を継続しようとせまる。不安な気持ちを抑えきれなくなったリサは、復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」にやって来て、タツヤとの関係を切りたいと訴える。その依頼を受け、マリコはあえて男性からの人気があまりないサブカルチャー好きの女子に変身して、タツヤに接触する。最初はまったく色気のないマリコに興味のない様子のタツヤだったが、マイナーな映画や本の趣味が合うことや、マリコに家庭的な一面があるというギャップに惚れ込み、彼女に強く惹(ひ)かれるようになる。

メディアミックス

ネット配信ドラマ

2021年8月から、本作『スイート リベンジ』のネット配信ドラマ版『スイートリベンジ』が、FODで放送された。キャストは、マリコを夏菜、ケンジを森永悠希、山田ユミを古畑星夏が演じている。

登場人物・キャラクター

マリコ

復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」の社長を務める若い女性。男性心理を熟知しており、ターゲットに定めた男性の心を確実に自分のものにする能力に秀でている。メイクやファッションだけでなく立ち振る舞いも含めて、別人になり切ることを得意としている。その一方で、ふだんはボサボサのヘアスタイルに適当なプリントTシャツを愛用しており、身だしなみにはまったく気を使っていない。依頼の時には相手に合わせてさまざまな性格を器用に演じているが、本来はクールな性格で不愛想。自分のことを多く語ろうとしないなど、ミステリアスな雰囲気を醸し出している。また、男性をマリコ自身の恋愛に関する研究対象のモルモットとしか考えていない。ポテトチップスが大好きで、会社にいる時は、いつもソファに寝転がりながら食べている。しかし、依頼が舞い込むと引き出しの中で栽培しているキノコを調理せずにそのまま食し、驚異的な集中力を発揮して、ターゲットの男性を陥落させる完璧なプランを練り上げる。「マリコ」という名前は自らが好きな映画に登場する女優の名前から取っており、本名ではない。

ケンジ

復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」でスタッフとして働いている若い男性。本業はフリーランスのカメラマンながら、社長のマリコをサポートしている。能天気ないいかげんな人物に見えるが、マリコから依頼されたことは完璧にこなす。ふだんは積極的に人とかかわろうとしないマリコに代わり、会社の窓口業務も請け負っている。同じスタッフの山田ユミとは、今ひとつ相性が悪いが、自分にないものを持っていると、その実力は評価している。

山田 ユミ (やまだ ゆみ)

大手広告代理店に勤務している若い女性。森川コウイチの元彼女で、コウイチからの猛アプローチを受けて交際を開始したものの、結婚を意識していることを重く受け止められ、突然振られてしまう。失意の中、復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」の看板に目が留り、マリコに依頼することとなる。その際のマリコの働きぶりに感動し、一方的に弟子になりたいと会社に押し掛けるようになり、本業の傍らスタッフとして働くことになる。人気イベントコンパニオンだったこともあり、業界ではちょっとした有名人。コウイチが勤務する会社の創立記念パーティーに派遣され、彼からスカウトされる形で広告代理店に転職した過去を持つ。非常にお人好しで、他人を疑うことを知らない純粋な性格の持ち主。ケンジから苦手意識を抱かれているが、山田ユミ自身はまったく気づいていない。

森川 コウイチ (もりかわ こういち)

大手広告代理店に勤務している男性。年齢は32歳。自ら猛アプローチをして交際をスタートさせた山田ユミが、最近結婚を考えていることを知り、関係が重くなってきたと一方的に別れを告げた。ユミが森川コウイチへの恨みを晴らすため、「株式会社スイートリベンジ」に復讐を依頼したことで、マリコからターゲットにされる。整ったルックスで仕事もスポーツもそつなくこなし、女性も完璧にエスコートする。ただし、コウイチ自身がモテることを認識しているため、好みの女性を自分のものにすると、すぐに次の恋人に乗り換えたり、同時進行で交際をしていたりと、不誠実な言動を繰り返している。結婚願望はまったくなく、これからもさまざまな女性と遊びたいと考えている。

西島 クニコ (にしじま くにこ)

一流企業に勤務している独身女性。年齢は39歳。貯金はあるものの満たされない日々を送っていた際に、パティシエ見習いのヒロシと出会う。そして交際をスタートさせ、彼の夢のために500万円ものお金を援助をするようになる。しかし、ヒロシが複数の女性と交際していると知りショックを受け、「株式会社スイートリベンジ」に復讐を依頼する。本来は美人ながら、ヒロシの裏切りによってやつれている。山田ユミと気が合う様子で、彼女と話すことで少しずつ元気を取り戻していく。

ヒロシ

表参道にある有名パティスリー「フィゴーナ」に勤務している男性。年齢は24歳。西島クニコが「株式会社スイートリベンジ」に復讐を依頼したことで、マリコからターゲットにされる。パティシエ見習ながら、店長からもそのセンスを認められている。自分がパティシエとして成功するためには資金が必要だと考えており、クニコをはじめ年上の女性を言葉巧みにだまし、金銭を援助してもらっている。かわいらしい顔立ちで、表向きの性格は甘え上手ではあるが、実際には計算高く腹黒い一面を持つ。一方で、マリコ演じる有名財閥の令嬢の前では緊張しすぎて本来の目的を忘れてしまうなど、大胆なようで気の弱いところがある。

斉木 リサ (さいき りさ)

作家を生業にする若い女性。趣味として私生活をブログに綴っていた際に、有名出版社に勤務している編集者の立川タツヤからのスカウトを受け、作家として活動するようになる。タツヤと付き合うようになるが、タツヤからは身体の関係だけ要求されるようになり、さらに彼が既婚者だという事実も知ってしまう。タツヤに別れを切り出すと、性行為中の写真や動画をインターネットにアップロードすると脅されたことに恐怖を感じ、復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」に助けを求める。

立川 タツヤ (たちかわ たつや)

有名出版社に編集者を務める男性。年齢は42歳。ブログに私生活を綴っていた斉木リサをスカウトし、専業作家にまで育て上げた。しかし、時間の経過と共に自分を慕うリサを、自らの愛人として都合よく扱うようになり、編集者としての職務を放棄している。不当な扱いに我慢できなくなったリサに対して、自分との関係を断つのであれば、性行為中の写真や動画をインターネットにアップロードすると脅迫する。不安な気持ちを抑えきれなくなったリサが、復讐代行会社「株式会社スイートリベンジ」に助けを求めたことで、マリコからターゲットにされる。知的で誠実そうな見た目ながら、内面はいいかげんで軽薄な人物。二人の小さな子供がいる既婚者で、家庭では子煩悩なパパを演じているが、浮気を繰り返している。マイナーな映画や本が好みで、自分の興味のあることを話し出すと止まらなくなるオタク気質の持ち主でもある。

場所

株式会社スイートリベンジ (かぶしきがいしゃすいーとりべんじ)

マリコが社長を務める復讐代行会社。失恋した女性からの依頼を専門としており、マリコが復讐相手の好みの女性を完璧に演じ、最終的に女性と同じ心の痛みを味わわせるだけでなく、社会的な地位を失脚させることで完了となる。ふだんはフリーランスのカメラマンのケンジ、元依頼者でマリコを師匠と煽る山田ユミが、スタッフとして協力している。依頼料金は一律30万円。

クレジット

原案

澤田 賢一

書誌情報

スイート リベンジ 3巻 主婦の友社

第1巻

(2019-02-20発行、 978-4073403746)

第2巻

(2019-06-21発行、 978-4073407539)

第3巻

(2019-10-17発行、 978-4073412670)

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