概要・あらすじ
二浪中の浪人生・諏訪大吉は、ある日、チンピラにからまれていたところを素浪人を名乗る謎の青年・武藤兵庫に助けられる。この出会いをきっかけに、諏訪大吉は下宿先に転がり込んできた武藤兵庫と一緒になんでも屋を始めることに。二人のもとには、いじめっこの仕返しや埋蔵金探しの手伝いなど、変わった依頼が次々と舞い込んでくる。
そんななんでも屋の仕事を通して、二人は過去の辛い経験に向き合い、新たな一歩を踏み出していく。
登場人物・キャラクター
武藤 兵庫 (むとう ひょうご)
『スローニン』の主人公のひとり。20歳。あだ名はコッセツ。素浪人を名乗り、なんでも屋をしながら無銭旅行をしている。チンピラにからまれていた諏訪大吉を助けたのが縁で、彼の下宿先であるタバコ屋に転がり込む。学生時代は緑竜高校ラグビー部に所属。ナンバー8を任され、高校ラグビー界期待の星だったが、試合中の事故で大骨折してしまい選手を引退する。 198センチ、100キロの巨漢で、バカ力の持ち主。
諏訪 大吉 (すわ だいきち)
『スローニン』の主人公のひとり。20歳。大学二浪中。タバコ屋に下宿し、勉強漬けの日々を送っている。チンピラにからまれていたところを武藤兵庫に助けられ、それが縁で一緒になんでも屋を始めることになる。学生時代は美砂城高校野球部に所属。ポジションはライト。甲子園決勝戦で優勝がかかったフライを落球してしまい、以来ラッキューと呼ばれている。 ケンカは弱いが、正義感は人一倍強い。
あつ子 (あつこ)
諏訪大吉が下宿しているタバコ屋の娘。高校2年生で、祖母と二人で暮らしている。諏訪大吉に好意を寄せている。
武藤 咲 (むとう さき)
武藤兵庫の妹。高校1年生。兄を訪ねて、諏訪大吉が下宿しているタバコ屋にやってきた。兄が大好きで、素浪人をしている現在の状況に複雑な思いを抱いている。
諏訪 小吉 (すわ しょうきち)
諏訪大吉の父親。仕事は市役所の係長。甲子園出場を果たした息子を自慢に思っている。
鉢条 二郎 (はちじょう じろう)
町のチンピラ。諏訪大吉をカツアゲしようとして、武藤兵庫にこてんぱんにされた。実家は八百屋を営んでいる。武藤兵庫たちに仕事を依頼したのがきっかけで、友人になる。
浜村 加奈絵 (はまむら かなえ)
武藤兵庫の高校時代の恋人。武藤兵庫が試合で大怪我をしたのをきっかけに、彼の元から去っていた。緑竜高校ラグビー部の監督の北原と婚約している。
北原 (きたはら)
武藤兵庫が所属していた緑竜高校ラグビー部の監督。かつての教え子である大城畳児のことを頼むため、武藤兵庫のもとを訪れる。武藤兵庫の高校時代の恋人、花村加奈絵と婚約している。
定岡 (さだおか)
警察官。元ウェイトリフティング重量級日本チャンピン。高校ラグビーのファンで、武藤兵庫の現役時代を知っている。
大城 畳児 (おおしろ じょうじ)
武藤兵庫が所属していた緑竜高校ラグビー部の選手だったが、素行不良で退学になった。周りに自分に匹敵する選手が誰もおらず、努力するのをばからしいと思っている。
豊富 タカノリ (とよとみ たかのり)
小学生。武藤兵庫にいじめっ子の退治を依頼した。金持ちの息子で、そのことを鼻にかけている。
把手 漬太郎 (とって つけたろう)
埋蔵金探しをしている老人。30年間、埋蔵金探しに打ち込んでいる。武藤兵庫と諏訪大吉は、おでん屋をしている彼の妻に頼まれ、埋蔵金探しを手伝うことに。
おばあちゃん
諏訪大吉が下宿しているタバコ屋の店主。本名は不明。孫のあつ子と二人で暮らしている。
その他キーワード
なんでも屋 (なんでもや)
『スローニン』に登場する職業。武藤兵庫がはじめた商売で、ケンカの助っ人から泥棒退治まで何でも引き受ける。
書誌情報
スローニン 3巻 小学館〈コミック文庫(青年)〉
第1巻
(2011-02-15発行、 978-4091961129)
第2巻
(2011-03-15発行、 978-4091961136)
第3巻
(2011-04-15発行、 978-4091961143)