概要・あらすじ
メキシカン・リーグでプレーしていた「セニョールパ」こと立花香織はオーナーの一声で西武ライオンズに入団した。プレーも記録も派手で、破天荒な行動ばかりの彼に球団は頭を抱えるが、ファンは熱狂する。
登場人物・キャラクター
立花 香織 (たちばな かおり)
長いもみあげに口髭をたくわえ、いつも長い爪楊枝を加えている逞しい男性。底抜けに陽気で、傍若無人な振る舞いを見せるが、自らの私生活や過去は一切口にしない。メキシカン・リーグでの活躍を見たオーナー、堤義明の鶴の一声で西武ライオンズに入団した。周囲やファンからはパまたはセニョールパと呼ばれている。 32打席連続三振の後9打席連続ホームランを放ったり、1試合で全ポジションの守備に入るなど桁外れな活躍をする。東京大学野球部出身で、5打席連続ホームランを記録したが、ホームランを打つたびに実家が経営するトルコ風呂を宣伝してクビになった。いつも金に困り、あちこちで無心している。
石神 恵子 (いしがみ けいこ)
ロングヘアの女性。西武ライオンズのファン。実家の石神病院に何度かセニョールパ(立花香織)を入院させている。セニョールパは無断で彼女の家を連絡先にしている。神出鬼没な彼に翻弄されるが、同時に好意を持ち始める。司法試験に向けて勉強している。
白石 (しらいし)
日本スポーツ社の記者。大学時代は一、二を争う速球投手だったが、立花香織に連続ホームランされた。立花香織帰国の報を聞き、石神恵子の協力を得ながら彼の取材を続ける。
タロウ
セニョールパ(立花香織)の息子で、未就学の男子。共に来日するが居場所が無く、寺に寝泊まりしている。父のセニョールパを「オッサン」と呼ぶ。初めは長髪だったが、髪を剃られて修行僧姿にされた。無国籍の上、父からの援助は一切なく、苦労して自立しようとしている。
根本 陸夫 (ねもと りくお)
実在のプロ野球指導者根本陸夫がモデル。西武ライオンズ一軍監督。強面の外見に似合わずノリやすい性質で、観客の声に押されてセニョールパ(立花香織)を代打に出してしまい、以降魔力に引き寄せられるように大事な場面で代打に起用し続ける。のちに監督を退任し、西武ライオンズの管理部長に就任する。
藤井 英治 (ふじい えいじ)
実在のプロ野球指導者藤井英治がモデル。西武ライオンズ一軍打撃コーチ。セニョールパ(立花香織)の勝手な振る舞いにイライラしている。根本陸夫の監督退任と同時に球団を去る。
広岡 達朗 (ひろおか たつろう)
実在のプロ野球指導者広岡達郎がモデル。解説者としてセニョールパ(立花香織)のプレーを見て「ゴリラ男」と呼び、管理が悪いと非難する。のちに西武ライオンズの一軍監督となる。当初は自らの信条とする管理野球にそぐわないセニョールパをもてあますが、その桁外れの実力とチームに及ぼす影響を重視しはじめる。
石毛 宏典 (いしげ ひろみち)
実在のプロ野球選手石毛宏典がモデル。西武ライオンズの選手。セニョールパ(立花香織)の実力に一目置いている。セニョールパ(立花香織)からは「毛ちゃん」と呼ばれている。
大沢 啓二 (おおさわけいじ)
実在のプロ野球指導者大沢啓二がモデル。日本ハムファイターズ一軍監督。血の気が多い江戸っ子。セニョールパ(立花香織)を敵視しているが、オールスターゲームに監督推薦で出場させ、ついには公開トレードで彼を獲得しようとする。
ブーマー・ウェルズ
実在のプロ野球選手ブーマー・ウェルズがモデル。阪急ブレーブスに入団し群を抜く長打力で暴れまわる。アメリカ時代のセニョールパ(立花香織)を知っており、極度に恐れている。
森 昌彦 (もり まさひこ)
実在のプロ野球選手ブーマー・ウェルズがモデル。西武ライオンズの一軍バッテリーコーチ。監督広岡達郎とセニョールパ(立花香織)の間に立って苦労している。
江夏 豊 (えなつ ゆたか)
実在のプロ野球選手江夏豊がモデル。日本ハムファイターズ在籍時はセニョールパ(立花香織)に度々ホームランを打たれている。のちに西武ライオンズに移籍し、セニョールパの同僚となる。
テレサ・シュナイダー
金髪のアメリカ人女性。セニョールパ(立花香織)とは旧知の仲。早稲田大学に留学し、日本文化を研究している。日本ではセニョールパとよく一緒に過ごしている。父親は医師。
ヘンリィ・グレイ
壮年のアメリカ人男性。エール大学出身の弁護士。かつてセニョールパ(立花香織)と共に仕事をしたことがある。
クレジット
- 原作