概要・あらすじ
21世紀初頭、ユーラシア大陸で発生し、世界中に蔓延した天使病(セラフィム)は、肉体の一部を変容させ感染者に強烈な幻覚を見せながら死に導く奇病だった。それによって多くの国家が崩壊し、世界は壊滅の危機に瀕していた。世界が混乱する中、天使病の発端を探るべく、少女セラ、バルタザル、メルキオル、そして犬のバスカルはタクラマカン砂漠を目指すことになる。
登場人物・キャラクター
セラ
『セラフィム 2億6661万3336の翼』の主人公の1人。肉体の一部を変容させ感染者に強烈な幻覚を見せながら死に導く奇病・天使病(セラフィム)の発端を探るべくタクラマカン砂漠を目指す。見た目は幼い少女だが、実は成長が止まっている。叫ぶ以外に声を出してしゃべることはない。不思議な力があり天使病(セラフィム)の治療の鍵となる存在ではないかとされている。
メルキオル
『セラフィム 2億6661万3336の翼』の主人公の一人。元々は反審問勢力の難民高等弁務官で国殺しのヤコブと呼ばれていた中年男性。強制的に審問官に任命される。天使病(セライフィム)が発病した難民を救うことに心血を注いでいる。実は自身も天使病(セラフィム)のキャリア。最終的に発病してしまうがセラから抽出した新薬で発病をなんとか抑制した。
バルタザル
『セラフィム 2億6661万3336の翼』の主人公の一人。本来はエラズマス教授という名の審問官を辞めた生物学者の老人。再び審問官に任命された。娘夫婦と孫娘を天使病(セラフィム)によって失ったためセラのことを娘のように大切にしている。セラの秘密を知りつつも隠している。セラをタクラマカン砂漠へ返し成長を促すことを目論んでいる。
ガスパル
『セラフィム 2億6661万3336の翼』の主人公の一人。犬でありながら賢者として審問官に選ばれた。バセット・ハウンドのような犬種。いつもは大人しくセラに寄り添っている。セラに危険が迫ると自らの危険も顧みずいの一番に駆けつける。敵に対しては両腕を噛みちぎる程の攻撃性の強さを見せる。
審問官 (まぎ)
WHOに所属する役人。メルキオルバルタザルのもとに訪れた審問官は双子のようにそっくりで性別不明の容姿の二人だった。
葉選英 (ようせんえい)
華南民主共和国連邦経済企画院主席委員。キレ者の男性。セラたちをタクラマカン砂漠へ渡らせる手引きをする。本当は自身も天使病(セラフィム)にかかっている。
案内人 (ぎーど)
上海でコンタクトをとりセラ達をタクラマカン砂漠まで導く役割の人間。メルキオル達は最初偽の案内人に騙されて殺されかけたが、その戦闘中に本物の案内人であろう女性が現れた。
黄船長 (おうせんちょう)
葉選英によってセラ達を上海沖の案内人のところで船に乗せて運ぶ命を受けた。中国と移住先を往来して便宜をはかることを職としておりメルキオル達にも協力的。
街の少年
セラたちが防疫線の外へ逃げる途中で偶然出会った少年。言葉を交わさずにセラと意思の疎通ができる唯一の存在。
レナ
メルキオルの夢に出てきた女性。メルキオルの妻でメルキオルの子どもを出産したばかり。
三賢者 (さんけんじゃ)
新約聖書にでてくる東方の三賢者がモデル。審問官であるメルキオルバルタザルガスパルのことをそう呼ぶ。
審問官【集団】 (しんもんかん)
役割の詳細は不明だが天使病(セラフィム)に関連することを追求する集団。派閥があるらしく世界的な規模の団体だと思われる。
集団・組織
上海異端審問所 (しゃんはいいたんしんもんじょ)
『セラフィム 2億6661万3336の翼』に登場する組織。海上沖でセラを攫い、バルタザルを拘束し審問会にかけた。本人達はれっきとしたWHOの審問官だと言っている。セラを天使病(セラフィム)に関する諸悪の根源だとし、処刑しようとする。
場所
タクラマカン砂漠 (たくらまかんさばく)
ユーラシアの最深奥部にある砂漠地帯。セラ達の目的地。天使病(セラフィム)の完全変異体が発見された場所でもあり、天使病(セラフィム)の秘密がある場所ではないかと思われている。
その他キーワード
天使病 (せらふぃむ)
『セラフィム 2億6661万3336の翼』に出てくる奇病。天使病(セラフィム)にかかると幻覚に犯され正気を保てなくなる。それと同時に肩甲骨のあたりが隆起し天使の羽のような形になる。最終的に廃人になりミイラのような身体で死んでいく。