タイガーランド

タイガーランド

動物たちと島民が共存して暮らす島「タイガーランド」を舞台に、島を丸ごと工場に改造しようとする人間と、動物たちの戦いを描く。「赤旗日曜版」に1974年1月6日から1974年12月29日まで掲載された。

正式名称
タイガーランド
ふりがな
たいがーらんど
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

姉弟が祖母と暮らす小さな島にトラが流れ着いた。トラは人間にさらわれた子供を追って、はるばるインドから泳いで日本までやって来たのだった。すっかり弱ってしまったトラはすぐに死んでしまったが、子供を思ういまわの際の言葉を聞き、姉弟は子供を探し出して島に連れてくることを約束する。ヤマナシの木の下にトラの亡骸を埋めると、木が縞模様になり、ヤマナシの実を食べると動物の言葉が分かるようになった。

動物たちに助けられた姉弟は、どうにかトラの子供を島に連れ帰るが、子供をさらった人間が今度は島を買い取って丸ごと工場にするために姿を現す。姉弟と動物たちは、島を守るために人間に戦いを挑む。

登場人物・キャラクター

シロボシ

赤ん坊の時に、勝買洲にさらわれたトラ。アイノとハジムの助けにより脱出してタイガーランドに渡った。幼い時は「クロボシ」と呼ばれており、のちにシロボシと改名。泣き虫でわがままな性格だったが、成長しジロチョーの後を継いで島のリーダーとなってからは、島に住む動物たちを率いて、島を工場に改造しようとする人間と戦う。

アイノ

祖母と弟のハジムとタイガーランドに住んでいる。面倒見が良く優しい性格で、シロボシの母親を助けた時には手厚く世話をした。一方で、捕まえられたシロボシを脱出させるために勝買洲の家に忍び込んだり、シロボシと共に島を守るための戦いに参加するなど、肝が据わったところもある。

ハジム

祖母と姉のアイノとタイガーランドに住んでいる。最初は流れ着いた母親トラを敵視し、毛皮を売り飛ばそうとしていたが、事情を知ってからはアイノと共に子供トラの救出に向かう。シロボシと共に島を守るための戦いに参加する。

勝 買洲 (かつ ばいしゅう)

ジャングルでトラ狩りを見物した時に、偶然に赤ん坊トラを手に入れ、そのまま日本に連れ帰った。国会議員を務めており、トラの赤ん坊を次の選挙のPRに使おうと考えていた。タイガーランドに工場を建設している会社の社長でもある。

ヤジロベエ

タイガーランドに住み、島に流れ着いたネコを引き取って、面倒を見たり、弔ったりしている老人。人間を信用していない偏屈な性格で、普段は他の島民と接触せず一人で暮らしている。50年間猫と付き合ってきたため、ネコ語を理解できる。ネコを仲介にして、流れ着いた母親トラの遺言を聞き取った人物。姉弟やシロボシと共に島を守るための戦いに参加する。

ジロチョー

ヤジロベエの番犬代わりのネコ。ネコたちのリーダーであり、ネコだけでなく島の誰からも尊敬されている。シロボシがタイガーランドに逃れてきてからは、兄貴分となり集団での暮らしを教えた。人間との戦いのなかで、シロボシと共に動物たちを率いた。

スズ

ヤジロベエが面倒を見ているネコ。ネコたちの紅一点で、ジロチョーと共にシロボシを世話しながら成長を見守っている。まだ幼いシロボシがわがままを言ってジロチョーに罰を与えられた時は、こっそりご飯を与えようとするなど、シロボシにとっては姉のような母親のような存在。

マンジロー

ヤジロベエが面倒を見ているネコ。他の獣の言葉をネコ語に通訳することができる。いまわの際の母親トラの遺言を聞き、ヤジロベエに伝えた。その能力を活かして、動物たち対人間の戦いが始まってからは、さまざまな動物の間を取り持つ伝令役として働く。

ノラクロ

ヤジロベエが面倒を見ているネコ。義侠心にあふれている一方で口が悪いため、わがままばかり言っていた幼い頃のシロボシとは、しばしば衝突していた。やる気はあるのになぜか間が悪く、ケンカの加勢に駆けつけても、間に合ったことがない。

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