概要・あらすじ
世界的ブームを巻き起こしているカードゲームマジック:ザ・ギャザリング(MTG)。ジュニアの強豪プレイヤーである竜ヶ崎刃は、謎の男ブラスからMTGをヴァーチャルに体験できるマシンPlaneswalker(PW)の開発テストに誘われるが、同じテストプレイヤーの少年、緋沼アキラに敗北し、雪辱を誓う。
やがてPWを使った全日本選手権が開催され、刃は友人の泉俊や世良円などと共に出場する。激闘の末、瀬石櫻や火事馬力といった各地の実力者と友情を育んだ刃は、彼らとともに日本代表に選考される。世界の強豪との戦いのなかで、刃たちは時にぶつかり合いながらも成長していくが、その裏ではブラスらPWの開発陣による企みが進行していた。
登場人物・キャラクター
竜ヶ崎 刃 (りゅうがさき じん)
12歳。同じプレイヤーの世良円、泉俊とは幼なじみ。やや短気で単純な性格だが、マジック:ザ・ギャザリングのジュニア選手権で上位に入賞する実力者。大会後ブラスの導きでPlaneswalkerを用いたヴァーチャル対戦の世界に誘われ、火事場力をはじめとする世界の強豪たちとの戦いの舞台におもむくことになる。 炎をつかさどる赤と、強大な生命力を持つクリーチャーを有する緑のカードを使った攻撃的なデッキを使用し、どんな相手にも正面からぶつかる戦略を取る。
世良 円 (せら まどか)
竜ヶ崎刃の幼なじみで13歳。マジック:ザ・ギャザリングにのめり込む刃を見守っていたが、刃の言葉でマジック:ザ・ギャザリングを本格的に始める。ブラスのレッスンを受け、全日本トーナメントにジェスター・セラとして参戦、コントロール力に長ける青と白のデッキを使って強豪プレイヤーを破る活躍を見せた。
泉 俊 (いずみ しゅん)
13歳。竜ヶ崎刃の親友。刃と対照的な穏やかな性格の持ち主で、マジック:ザ・ギャザリングをプレイする時も常に冷静に振る舞う。当初は青と白をベースにしたコントロールデッキを使っていたが、参加者で使用カードを分け合う世界大会では、同じ青白使いの天草薫がいたため使用者のいなかった黒のカードを使ったデッキを組むなど、ユーティリティプレイヤーとして戦う。
緋沼 晶 (ひぬま あきら)
竜ヶ崎刃を破り、彼の目標でありライバルとなった少年。マジック:ザ・ギャザリングをゲームではなく戦いととらえており、勝つことだけを追求し、他プレイヤーとも馴れ合わず1人で戦う。卓越した技術と「ヒキ」の強さを持っており、不安定ながら破壊的な力を持つさまざまな黒のデッキを使いこなす。 日本人だが、アキラ=ハイファンという名前でアメリカチームに属することもある。過去にPlaneswalkerの事故で妹を亡くしており、そのことがトラウマとなっている。
八乗寺 舞 (はちじょうじ まい)
マジック:ザ・ギャザリングのヴァーチャル対戦システムPlaneswalkerを開発した八乗寺財閥の令嬢。8歳という年齢もあって典型的なわがままなお嬢様という性格をしているが、チームの不和を気にかける一面も持つ。対戦技術にはつたないところもあるが、いわゆるカードの「ヒキ」が非常に強く、複数のカードを絡めたコンボなども容易に成功させることができ、その特性を活かしたデッキで暴れまわる。
火事場 力 (かじば りき)
大柄な体格をした15歳の少年。関西地方出身のプレイヤーで、ジュニア選手権にて竜ヶ崎刃と戦う。純粋な勝負を楽しむ豪快な性格をしており、小細工を一切しない赤系デッキを一貫して使用する。世界大会においてはその性格から日本チームのリーダーとして、素質はあるもののまだ精神的に未熟だった刃や舞の成長を大いにうながした。
天草 薫 (あまくさ かおる)
日本ジュニアランキング1位の強豪。ナルシスト気質なところがあり、相手の行動を封じ込めるようなデッキを使い「美しく勝つ」ことを信条とする。ジュニア選手権でジェスター・セラに扮した世良円に敗れたが、その時から彼女に惚れて、以降は竜ヶ崎刃と恋のさや当てを演じることになる。
瀬石 桜 (せいし さくら)
京都言葉でしゃべる14歳の女の子。普段は穏やかで優しいお姉さんといった雰囲気だが、怒るとキレて男顔負けの性格になる。プレイングの技術は高く、さまざまなパターンのデッキを使いこなす柔軟さを持ち、世界大会では火事場力に次ぐ日本のサブリーダーとしてチームを牽引した。
ブラス
マジック:ザ・ギャザリングのヴァーチャル対戦システムPlaneswalkerの開発総責任者である青年。もっと強くなりたいと願っていた竜ヶ崎刃の前に現れ、彼をPlaneswalkerのテストプレイヤーにする。世界大会ではPlaneswalkerの不調からプレイヤーが強制ログアウトさせられるなどの異変が起きるが、それにも動じず大会を進行させるなど、目的のためには手段を選ばないところのある人物。
その他キーワード
マジック:ザ・ギャザリング
『デュエルファイター刃』に登場するゲーム。作品世界で流行しているトレーディングカードゲーム。プレイヤーはプレインズウォーカーと呼ばれる魔法使いとなり、クリーチャーと呼ばれる生物や魔法で構成されたデッキというカードの束を作ってゲームをおこない、クリーチャーを召喚し、さまざまな魔法を駆使して敵の魔法使いを打ち倒すことを目指す。 このゲームには白・青・黒・赤・緑という5つの色があり、赤は火や雷を、青は水や精神を、緑は台地や生命をつかさどるといったように特色を持ち、そのまま作品世界におけるキャラクターの個性付けに反映されている。