トナリはなにを食う人ぞ

トナリはなにを食う人ぞ

ふじつか雪の代表作の一つ。現代の東京を舞台に、大学進学を機に田舎から都内へと引っ越して来た女子大生の稲葉すずなが、偶然アパートの隣人となった同級生の瀬戸晴海から料理の手ほどきを受け、料理の腕前と女子力を向上させながら晴海と親交を深めていく、癒し系ラブストーリー。農家を嫌って大学に進学したすずなが、料亭の息子である晴海から料理指導を受け、食材の大切さや両親の偉大さを悟って人間として成長していく姿と、晴海への恋心が描かれている。作中に登場する料理の詳細なレシピも掲載されている。白泉社「LaLa」2014年9月号に掲載されたのち、「AneLaLa」2015年2月号から2017年4月号まで掲載の作品で、コミックス第1巻が2015年9月、完結巻である第3巻が2017年7月に刊行された。続編に、ふじつか雪の『トナリはなにを食う人ぞ ほろよい』がある。

正式名称
トナリはなにを食う人ぞ
ふりがな
となりはなにをくうひとぞ
作者
ジャンル
ラブコメ
 
料理
レーベル
花とゆめコミックス(白泉社)
巻数
全3巻完結
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

稲葉 すずな (いなば すずな)

とある大学に通う女子。おっとりとした性格のドジっ子。栗色のロングヘアにスリムな体型で、かわいらしい顔立ちをしている。実家は農家で進学を機に田舎(いなか)から都内へと引っ越して来た。父親からは婿を取って農家を継ぐことを期待されているが、稲葉すずな自身はその気はまったくない。中高時代は勉強三昧の典型的なガリ勉で、なんの思い出もない過去を後悔しており、大学合格を機にダイエットやメイクに励み、念願の大学デビューを果たした。しかし、慣れない一人暮らしで日常生活がおろそかになり、アパートの部屋は半ばゴミ屋敷と化している。この惨状を見られると両親からの支援が絶たれることを危惧し、せめて自炊だけはできるようにと不慣れな料理を始める。そんな中、ひょんなことからアパートの隣人で、料亭の息子である同級生の瀬戸晴海に料理の手ほどきを受けるようになる。晴海から料理を学んでいく過程で、実直に農業に従事する両親の偉大さを認識する。また、見た目の印象と異なり、何かと頼りがいのある晴海にいつしか惹(ひ)かれるも、距離感がなかなか縮まらないことにやきもきしている。幼少期に友達から本名のすずなの本来の意味をもじって「カブ子」と呼ばれていたため、今でもカブが苦手。

瀬戸 晴海 (せと はるみ)

稲葉すずなと同じ大学に通う男子。爽やかな風貌をした細身のイケメン。マイペースで落ち着いた性格をしている。香川県にある料亭の一人息子で、料理が得意。見た目は飄々(ひょうひょう)とした草食系ながら実はバリバリの体育会系で、高校時代は柔道部の主将として活躍していた。根は生真面目でリーダ―シップにも優れているが、指導がスパルタになりがち。ひょんなことからアパートの隣人で同級生の稲葉すずなに料理を教えることになるが、部活動張りの厳しい姿勢ですずなに料理のノウハウを叩(たた)き込んでいる。遠距離恋愛中の彼女がいたが、気移りした彼女にあっさり振られてしまう。すずなはタイプではないため付き合う気はまったくなく、彼女にもそのことをはっきり伝えていた。しかし、すずなとご飯を食べることは楽しみにしており、何でもない時間をいっしょに過ごすうちに、いつしかすずなに心惹かれていく。

続編

トナリはなにを食う人ぞ ほろよい (となりはなにをくうひとぞ ほろよい)

ふじつか雪の代表作の一つで、『トナリはなにを食う人ぞ』の数年後の世界を描いた続編。現代の東京を舞台に、大学を卒業して新社会人になったのを契機に、瀬戸晴海との同棲(どうせい)生活を始めた稲葉すずなが精神... 関連ページ:トナリはなにを食う人ぞ ほろよい

書誌情報

トナリはなにを食う人ぞ 全3巻 白泉社〈花とゆめコミックス〉

第1巻

(2015-09-04発行、 978-4592195382)

第2巻

(2016-09-05発行、 978-4592195399)

第3巻

(2017-07-05発行、 978-4592210948)

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