概要・あらすじ
勇者ロトが大魔王ゾーマを倒してから100年後の世界で大魔王異魔神復活のため、三人の魔王が軍を率いて侵攻を開始。滅ぼされたカーメン王国のアルス王子は三人の聖戦士の子孫と共に試練の旅を続け、勇者として成長していく。だがアルスと同様ロトの血を引くローラン王国の王子は第四の魔王となってアルス一行に敵対し、ついに異魔神復活の時を迎えてしまう。
登場人物・キャラクター
アルス
勇者ロトの血を引く王子。生まれた時にカーメン王国が大魔王異魔神配下の魔王軍によって滅ぼされ、カーメン騎士団長の娘ルナフレアと神官タルキンに救われて仙人の隠れ郷バハラタで育てられた。バハラタを出た後、10歳の時に大賢者カダルの元で修行を重ね、旅する中で共に異魔神と戦う三人の聖戦士の子孫、剣王キラ拳王ヤオ賢王ポロンと巡り会う。 心優しい少年。魔力を秘めた光の剣と勇者を守護するロトの紋章を身に着けている。修業によって秘められた呪文を使えるようになってからも次々に新たな呪文をマスターし、復活した異魔神と対決するほどの勇者となった。
アラン
勇者ロトの血を引くローラン王国の王子だが、誕生時にアランと名付けられる前に魔王軍からジャガンという呪われた名前を与えられ、邪悪な心を持ってしまう。10歳の誕生日に王のローラン四世を父とは知らずに倒し、魔神の力とロトの力を併せ持つ第四の魔王・魔人王となってアルスたちの前に立ちはだかった。 殺人鬼属と鎧属を中心とした魔人軍団鬼(デーモン)兵団を率い、神の金属オリハルコンで作られたロトの剣こと王者の剣と光の鎧、そして勇者の盾を身に着けている。15歳の時に異魔神への反逆を試みるが、反対に解放された異魔神に取り込まれてしまう。
アステア
勇者ロトの血を引く、地下世界アレフガレドにあるラダトーン城の第一王子。大魔王異魔神の肉体を封じた闇のオーブを聖域に安置しようと地上界を訪れ、アルスたちと出会う。魔王竜王から託された光の玉で、復活した異魔神の闇の衣を払い去った。
キラ
魔剣獣ネクロスに操られるサーバインに滅ぼされた剣王の里の生き残りで、イシスの砂海の砂船乗りギランに育てられたが、後にサーバインの弟であることが明らかになる。アルスと共に修行を積み、大賢者カダルからはやぶさの剣を与えられてアルスの旅に同行。 勇者を助ける聖戦士の器と剣王の資格である車輪眼の持ち主であり、呪いの力を自分の力とする幻魔剣を習得したことで五代目剣王として認められた。また父からは生きている鎧ブラック・シーザーを与えられている。
ヤオ
ロマリア地方カザーブ村の盆地にある拳王の隠れ里で暮らしていた少女武闘家で、聖戦士の子孫。生気を拳に乗せて打ち出す波動拳の使い手である。魔剣獣ネクロスに操られて両親と里の人々を殺したサーバインを捜す旅の中でアルスたちと出会い共に旅をする。 後にキラと結婚した。
ノロップ
大賢者カダルの弟子であった僧侶と魔法使いの子供で、両親がみずからを犠牲にしてテドンの村を救ってから、祖父で船大工のカミーロに育てられた。流星となったカダルに打たれてその力を宿した後は村を出て、本名のノロップを捨て、遊び人のポロンと自称。 はぐれスライム、暴れドラキー、見習いゴーストとパーティを組んでいたが、アルスたちと出会ったことで旅の仲間に加わった。やがて獣王グノンとの戦いの中で最後の封印が解かれ、賢王として覚醒。合体魔法を使いこなせるようになった。
ルナフレア
カーメン王国のボルゴイ騎士団長の娘で、カーメン騎士団の一人。試合で騎士10人に勝ち抜いた剣技の持ち主。魔王軍の攻撃による王国滅亡時に、神官タルキンと共に赤ん坊のアルス王子を救いだした。以後アルスを守り育て、魔剣獣ネクロスに操られたサーバインと戦って果てるまで、その役目を貫き通している。
ティーエ
仙人の隠れ郷バハラタに住む、羽のある少女の姿をした妖精。アルスを慕って共に旅をする。小鳥サイズの小さな体ながら、アルスたちの危機を何度も救った。花の蜜を食べている。植物の成長を助ける力を持ち、枯れていた世界樹の葉を甦らせたこともあった。またアリアハンの酒場の女将のルイーダからもらったタイターンの針の力により、岩から巨人ゴーレムを出現させている。
タオ導師 (たおどうし)
聖なるオーブの結界で守られた仙人の隠れ郷バハラタで、アルスが師事した導師。バハラタが魔物に襲われた後は一時、アルスたちの旅に同行した。その正体は太陽王の称号を持つムー帝国支配者ラ・ムーであり、大魔王異魔神の復活に備えて12000年間、樹海の奥で眠っていたことが後に明らかになる。
大賢者カダル (だいけんじゃかだる)
大魔王ゾーマを倒した三人の聖戦士の一人で、幻の大賢者と呼ばれている。蜃気楼の塔に住み、修行を通してアルスの才能を開花させた。時を操る呪文によって、120歳の高齢であるにも関わらず若返っている。
海王リヴァイアサン (かいおうりゔぁいあさん)
何千年も前から七つの海を治める海の王。大魔王異魔神との戦いに敗れて甲殻魔獣ダフォーラに知性と理性を封じられ、単純生命体にされて地獄島に封印されていた。アルスたちを倒すため異魔神に解き放たれて巨大化し、すべてを喰らいつくそうとしたが、許嫁の海の精パールが持つ聖なる槍トライデントでみずからを貫かせて消滅した。 後に海王二世シーザリオンが現れ、復活した異魔人に挑んでいる。
異魔神 (いまじん)
12000年前の超古代世界で最大最強を誇ったムー帝国で偶然生み出された人工生命体と、魔界を追放された魔神が一つになって生まれた邪悪な魔神。ムー帝国が海に沈んだのはこの異魔神が暴走した時のエネルギーによるものだったが、精霊ルビスの使う超魔法オメガルーラにより、その精神は次元の歪みに追放されてしまった。 また肉体(心臓)はラダトーン城の地下に隠された闇のオーブに封印されていたが、異魔神は宇宙に漂う精神波だけでモンスターたちを統率し、復活を画策。後にジャガンの誤算によって肉体が解放された時には、勇者ロトの血を継ぐジャガンを取り込むことで実体化を果たしている。
竜王 (りゅうおう)
大魔王異魔神に仕える魔王の一人。ドラゴンなど竜属を中心とするモンスターの機動軍団竜兵団を率いて異魔神の望む世界征服を進めていた。だが、アルスたちと戦う中で、自分が聖なる竜神の末裔である竜の女王の子供と知って動揺。さらに復活した異魔神に裏切られたことで事実を受け入れ、かつて竜の女王が勇者ロトに託した伝説の光の玉をアステアに渡して身を引いた。
冥王ゴルゴナ (めいおうごるごな)
魔法使いなど死を超越した影の軍団妖兵団を率いて地下世界アレフガレドの征服を進める、大魔王異魔神に仕える魔王の一人。その正体は12000年前に冥界の主の大蜘蛛と合体し、永遠の命を得たムー帝国の七人の魔導研究者たちであった。ゴルゴナとはその一人、タオ導師こと太陽王ラ・ムーの弟の名前であると共に、七人の総称でもある。 超古代世界で異魔神を誕生させ、世界征服後にその半分をもらう約束だったが、異魔神の暴走によりムー帝国は滅亡。ゴルゴナも精霊ルビスによって封印された。しかし12000年後の世界で目覚め、宇宙に漂っていた異魔神の精神を地上に呼び戻しており、世界を混乱に陥れた元凶とも言える存在。
獣王グノン (じゅうおうぐのん)
大魔王異魔神に仕える魔王の一人。アニマル属を中心とするパワーモンスター軍団・約10万の獣兵団を率い、竜王と共に地下世界アレフガレドの征服を進めていた。魔猿将軍エイプス、怪鳥将軍バークート、金羊将軍ミナトン、獣魔将軍リカンタスの獣王四天王を従え、アリアハン平原でアルスたちとの総力戦を繰り広げた。
サーバイン
剣王フルカスの編み出した剣法幻魔剣の達人で、魔王軍の刺客。サマンオサ地方の南にある剣王の里にフルカスの五代目の子孫として生まれ、車輪眼を持つ。弟はキラ。しかし6歳の時に異魔神の命を受けた魔剣属の王・魔剣獣ネクロスに操られて家族と里人を殺し、里を滅ぼしてしまった。 魔剣の形をしたネクロスに人の血を与えることを喜びとしてルナフレアに襲いかかったが、正気に目覚めた後、弟と知ったキラに剣王の称号を譲り、ネクロスを道連れに死んでいった。後に冥界から一時的に復活し、キラに幻魔剣を習得させている。
バラモス
100年前に地上に君臨した、魔族の王にして最強のモンスター。勇者アレルに滅ぼされた後、冥王ゴルゴナによりゾンビとなって地獄から甦らされたものの、新たな力に目覚めたアルスの前に敗れ去った。カーメン城はこのバラモスの城跡に建てられた城である。
クレジット
- 原作
-
川又 千秋
- 脚本
-
小柳 順治
続編
ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~ (どらごんくえすとれつでん ろとのもんしょう もんしょうをつぐものたちへ)
勇者の血を引くアロスが、仲間達と共に世界から呪文が消えた失われし日の謎や行方不明の姉を追って世界を旅する姿を描く。『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』の続編作品。原作:映島巡・梅村崇、作画:藤原カムイ... 関連ページ:ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~
関連
ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章Returns (どらごんくえすとれつでん ろとのもんしょうりたーんず)
勇者ロトの子孫である、アステアが、第三の勇者になるまで、同じく勇者ロトの子孫である、ジャガンが魔人王になるまで、大賢者カダルが合体魔法を誕生させるまでの3つの物語を描く『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋... 関連ページ:ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章Returns
題材
ドラゴンクエスト・シリーズ