ドラゴン桜

ドラゴン桜

テレビドラマ化もされ、社会現象となった三田紀房の代表作の1つ。弁護士桜木建二は、落ちこぼれの集まり龍山高校から東京大学合格者を出して有名にして再建することを目指す。そのために生徒たちに常識破りの指導を施す。講談社「モーニング」2003年31号から2007年30号まで連載。第9回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門で優秀賞を受賞。

正式名称
ドラゴン桜
ふりがな
どらごんざくら
作者
ジャンル
ハウツー
レーベル
モーニング KC(講談社)
巻数
既刊21巻
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概要・あらすじ

弁護士・桜木建二は、経営破綻状態となった落ちこぼれの集まり龍山高校の清算を請け負うが、一転再建のために進学校を目指す。そのために特別進学クラスを設け、水野直美矢島勇介東京大学の合格を目指す。

登場人物・キャラクター

桜木 建二 (さくらぎ けんじ)

無精ひげを生やし、スーツにゆるめたネクタイ姿の若い男性弁護士。元暴走族という経歴を持つ。龍山高校を運営する学校法人龍山学園が財政難に陥り、担当弁護士として着任する。当初は破産宣告を提案するが、その後民事再生法に基づき事業の継続を宣言する。虎ノ門に弁護士事務所を開設する野望を持つ。徹底したリアリストで、論理的かつ断言口調で話す。

水野 直美 (みずの なおみ)

龍山高校3年の女子高生。茶髪にルーズソックスでつっぱった外見だが、一人でいることが多く生活態度はわりと地味。桜木建二が行う龍山高校の再建策の一環特別進学クラスを志望する。両親は中二の時に離婚しており、小料理屋「美熊」のママとして働く母親と暮らしているが、現在の生活に反発している。

井野 真々子 (いの ままこ)

龍山高校で英語を担当する独身の女性教師。登場時30歳。ひっつめ髪を後ろでまとめた特徴的な髪型をしている。龍山高校の経営が危ないと知ると、陰で転職活動をしながら桜木建二の再建策に先頭を切って反対する。

高原 浩之 (たかはら ひろゆき)

龍山高校で数学を担当する若い教師。眼鏡をかけ、見るからに真面目な印象の外見。龍山高校が経営危機に陥ったことが明らかになった後も留まる。生徒の指導に対する理想が高く、再建を担当する弁護士の桜木建二から「青臭い」とも思われる教育論をかざして度々桜木建二達と対立する。

矢島 勇介 (やじま ゆうすけ)

髪を立てたヤンキー風の男子高校生。龍山高校の3年生。父親は大手製薬会社の社長で、裕福な家庭に育つ。特進クラスの生徒。桜木建二の受験指導に反発し、邪魔するつもりで特別進学クラスを志望した。負けず嫌いで一本気のため頭に血が上りやすいが、同じクラスの水野直美を気遣う面も見せる。

矢島勇介の父 (やじまゆうすけのちち)

大手製薬会社の社長を務める。オールバックでエリート然としている。息子の矢島勇介に対して期待はしていない様子だったが、龍山高校の特別進学クラスに入ってからの様子を見て、指導する桜木建二に接触する。

矢島勇介の母 (やじまゆうすけのはは)

派手な眼鏡と服装をした女性。教育熱心だが一方的な性格。息子矢島勇介が龍山高校の特別進学クラスに入ると、突然学校を訪れ、教室の中まで入り込んで過剰な差し入れをする。

柳 鉄之介 (やなぎ てつのすけ)

長い白髪に長いひげ、作務衣を着た老人。龍山高校の特別進学クラスの講師。担当は数学。一度受験指導からは引退していたが、龍山高校の再建を担当する弁護士桜木建二に説得され、講師として着任する。「詰め込みこそ、真の教育である」を絶対定義とする。

宮村 沙知子 (みやむら さちこ)

黒髪の若い女性教師。龍山高校で国語を担当する。生徒に対しては親身になって相談を受けるが、反面教師としての自分に自信を持てないでいる。学校が変わるきっかけになればと思い桜木建二の指導方針に賛同する。特別進学クラスの国語講師として招かれた芥山龍三郎の指導に当初は反発する。

水野直美の母 (みずのなおみのはは)

龍山高校3年に在籍する水野直美の母。板橋地蔵坂ロードで、小料理屋を営み、のちにカラオケスナックに改装。離婚を経験し、女手一つで水野直美を育てるが、娘からは反発されている。

川口 洋 (かわぐち ひろし)

短髪に焼けた肌、逞しい身体にタンクトップの男性。いつも笑顔で明るい。経営危機に陥った龍山高校の再建のために担当弁護士桜木建二が設置した特別進学クラスの講師。先に着任していた数学講師・柳哲之介が招いた。「英語は楽しく勉強しよう」がモットー。いきなり英語の歌に合わせてエアロビを踊るなど、奇抜な授業方法を取り、はじめは桜木建二からも訝しく思われたが、独特のユーモアとセンスで水野直美、矢島勇介の心を開かせる。

栗山 祥太 (くりやま しょうた)

龍山高校2年の男子生徒。おかっぱ頭で伏し目がち。大人しく口数が少ない。龍山高校再建のために桜木建二が設置した特別進学クラスに在籍する。学力は比較的高く、中堅私大であれば合格する実力がある。体が弱いため、歩いて登校できる龍山高校を選んだ。

西崎 麻美 (にしざき あさみ)

龍山高校2年の女子生徒。ショートヘアーで背が高く、目立つ容貌をしている。龍山高校再建のために桜木建二が設置した特別進学クラスに在籍する。将来、女優やタレントになる為に東大ブランドを利用しようと考えている。同じ特別進学クラスの3年水野直美に対抗意識を燃やし、挑戦的な言動を取ることがある。

芥山 龍三郎 (あくたやま りゅうざぶろう)

芥川龍之介そっくりの風貌。経営危機に陥った龍山高校の再建のために担当弁護士桜木建二が設置した特別進学クラスの講師。先に着任していた数学講師・柳哲之介が招いた。専科は国語。国語は全教科の試験の点数に影響するという考えを持っている。

安田 (やすだ)

ツインテールに眼鏡をかけた女子高生。龍山高校の特別進学クラス1年。クラスの中で成績は比較的良い。3年の特別進学クラスに在籍する水野直美、矢島勇介の姿に憧れるようになる。

阿院 修太郎 (あいん しゅうたろう)

アルバート・アインシュタインそっくりの風貌。経営危機に陥った龍山高校の再建のために担当弁護士桜木建二が設置した特別進学クラスの講師。先に着任していた数学講師・柳哲之介が招いた。専科は理科。「~でヒ」が口癖。理科と国語の土台は同じと説き、分かりやすく教える。

大沢 賢治 (おおさわ けんじ)

背が高くイケメンの男子高校生。都立日眉山高校3年生。学力優秀で東大理科III類合格が確実な成績を取っている。ハンドボール部に所属していたが3年のため引退。龍山高校の特別進学クラス3年に在籍する水野直美と知り合って、お互いの事を話すようになる。水野直美は彼を「宇宙人」と評する。 母親を早くに亡くしている。

本田 美智子 (ほんだ みちこ)

ショートの黒髪を後ろで束ねた、堅実な外見の女性。現役の東京大学経済学部4年生。龍山高校特別進学クラス3年の矢島勇介の家庭教師を務める。矢島勇介の母親が連れてきた。かつては東北の商業高校を卒業し地元の銀行で働いていたが、入社2年目にしてその銀行が突然倒産したという過去を持つ。 龍山高校再建を担当する弁護士で特別進学クラスの担任桜木建二や講師の柳鉄之介達と協力して矢島勇介の指導にあたる。

松本 エリカ (まつもと えりか)

京都弁を話す大人しい女子。龍山高校特別進学クラス3年の矢島勇介の家庭教師本田美智子が受け持つもう一人の生徒。京都在住。模試のために上京し、矢島勇介や水野直美と知り合う。

木村 敏江 (きむら としえ)

眼鏡に白衣の中年女性。龍山高校の保健担当教員。特別進学クラスのメンタル面の指導に興味を持ち、見学に訪れる。また英語担当教員の井野真々子の話し相手になっている。

集団・組織

東京大学 (とうきょうだいがく)

『ドラゴン桜』に登場する実在の大学。明治10年に日本で初めて帝国大学として創立された。経営危機に陥った龍山高校を担当する弁護士桜木建二が、再建策の一環として作った「特別進学クラス」の目標。桜木建二は、「今の東大は入りやすくなっている」といい、また入試には「事務処理能力が必要」と分析する。

特別進学クラス (とくべつしんがくくらす)

『ドラゴン桜』に登場する進学クラス。経営危機に陥った龍山高校の再建を目論む担当弁護士桜木建二が設置したクラス。3年生では水野直美、矢島勇介達が志願する。東京大学の合格を目標として、柳鉄之介、芥山龍三郎、川口洋、阿院修太郎を次々に講師として招く。

場所

龍山高校 (りゅうざんこうこう)

学校法人1948年に創立された。元々女子高だったが、生徒数の減少により男女共学になる。運営する学校法人龍山学園はスポーツ強化により知名度の向上を図ろうと積極的な設備投資に出たが、財政難に陥る。生徒の学力は概ね低く、小学校低学年の問題もあやしいという評判。

その他キーワード

東京大学新聞 (とうきょうだいがくしんぶん)

『ドラゴン桜』に登場する実在の新聞。龍山高校の特別進学クラスに入った水野直美と矢島勇介は、担任でもある弁護士桜木建二から東京大学新聞の存在を知らされ、そこに掲載されている情報に驚く。

問題解答同時プリント (もんだいかいとうどうじぷりんと)

『ドラゴン桜』に登場する勉強道具。龍山高校の特別進学クラスで数学の講師をつとめる柳鉄之介が生徒の水野直美、矢島勇介に渡した勉強道具。わずか1年の間に東大合格レベルまでに学力を引き上げるために作られた。

阿院の物理 (あいんのぶつり)

『ドラゴン桜』に登場する勉強道具。龍山高校の特別進学クラスに理科講師として着任した阿院修太郎が作成したオリジナルテキスト。抽象的で頭に入りにくい物理を、興味がわきやすく学べるよう工夫されている。

メモリーツリー

『ドラゴン桜』に登場する勉強方法。龍山高校の特別進学クラスに理科講師として着任した阿院修太郎が作成したオリジナルテキスト「阿院の地学」に取り入れられている。「関連付け」と「強調」を用いて、学んだ内容が記憶に残りやすくなる。

スクラム勉強法 (すくらむべんきょうほう)

『ドラゴン桜』に登場する勉強方法。龍山高校の特別進学クラスで、自ら担任となった再建担当弁護士・桜木建二が取り入れた勉強方法。自ら社会を担当する際に取り入れた。

マーキング勉強法 (まーきんぐべんきょうほう)

『ドラゴン桜』に登場する勉強方法。桜木建二が龍山高校特別進学クラス3年の水野直美、矢島勇介に指導した学習方法。夏休み前に学習計画を立てるにあたり、効率的に実力をつけるための方法として紹介した。

東京ドーム発想法 (とうきょうどーむはっそうほう)

『ドラゴン桜』に登場する勉強方法。龍山高校特別進学クラスの講師柳鉄之介が数学の回答テクニックとして伝授した方法。具体的なイメージから思考を始めて推理していく発送方法。

続編

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書誌情報

ドラゴン桜 21巻 講談社〈モーニング KC〉

第1巻

(2003-10-22発行、 978-4063289091)

第2巻

(2004-01-22発行、 978-4063289275)

第3巻

(2004-04-22発行、 978-4063289480)

第4巻

(2004-07-22発行、 978-4063289664)

第5巻

(2004-10-21発行、 978-4063289862)

第6巻

(2005-01-20発行、 978-4063724080)

第7巻

(2005-04-21発行、 978-4063724264)

第8巻

(2005-06-22発行、 978-4063724424)

第9巻

(2005-07-21発行、 978-4063724509)

第10巻

(2005-09-18発行、 978-4063724660)

第11巻

(2005-12-21発行、 978-4063724752)

第12巻

(2006-03-21発行、 978-4063725032)

第13巻

(2006-05-23発行、 978-4063725155)

第14巻

(2006-07-21発行、 978-4063725421)

第15巻

(2006-09-22発行、 978-4063725483)

第16巻

(2006-11-22発行、 978-4063725612)

第17巻

(2007-01-23発行、 978-4063725728)

第18巻

(2007-03-23発行、 978-4063725834)

第19巻

(2007-05-23発行、 978-4063725971)

第20巻

(2007-07-23発行、 978-4063726138)

第21巻

(2007-08-23発行、 978-4063726190)

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