あらすじ
第1巻
もともと関西に行く機会が少なかったため、関西のどこかに住んでみたいと願っていたさわぐちけいすけは、その話を聞いた友人から、京都にいい物件を紹介してもらった。そこでけいすけは、ネット環境さえあればどこでも仕事ができると、2019年4月20日、妻と共にそれまで住んでいた東京から京都へと引っ越した。家賃が今までより少し下がった一方で、格段に広くなった新居での生活を楽しんでいたけいすけは、ある日、買い物に行くという妻と二人でいっしょに出かけることにする。引っ越してきてまだ数日ということもあり、けいすけはスーパーなど周囲の住環境にはまだ疎かったが、猫がたくさんいる道や、雨が降るとカタツムリがたくさん集まる家の塀など、近所の生き物情報にはやたらと詳しく、妻を驚愕させる。(エピソード「京都への引っ越し」。ほか、39エピソード収録)
登場人物・キャラクター
さわぐち けいすけ
漫画家を生業とする男性で、年齢は30歳。妻と結婚して6年になる。2019年4月20日、東京から京都に引っ越した。東京でそれまで住んでいた1Kの部屋に比べると、2階建てで部屋数が増えたうえにバストイレが別になったにもかかわらず家賃は少し下がり、新たな快適な暮らしを楽しんでいる。ふだんは京都で仕事をしているが、打ち合わせなどで東京に出向くこともあり、その際は仕事の予定をまとめて入れて5日間ほど一人で東京に滞在する。理知的にして論理的な性格で、何事に対しても冷静に分析する傾向があるため、よく人に相談事を持ち掛けられる。さわぐちけいすけ本人はそういった悩み相談を受けることはあまり好きではないが、可能な範囲で自分なりの考え方をかみ砕いて伝えた結果、相手の悩みを解消する場合も多い。なお、思慮深いようでいて、プライベートでは自分の欲望に忠実で、思い付きで行動することもあり、時に周囲を驚かせる。そのため多趣味で、ピアノを得意としている。泡盛と焼酎以外の酒を好み、虫の死骸などを拾ってきて、顕微鏡で見るのも好き。妻に対しては、夫婦とはいえそれぞれの人格が別物であることを強く尊重しており、他人と接するときと同様に気遣いを忘れない。また、夫婦として互いに苦手とする部分を補い合っていることには、つねに感謝の念を抱いている。そのため、出会って10年間、結婚して6年のあいだ、妻とケンカをしたことがない。実在の人物、さわぐちけいすけがモデル。
妻
さわぐちけいすけの妻で、年齢は30歳。けいすけと結婚して6年になる。2019年4月20日、それまで住んでいた東京から京都に引っ越した。もともとは妻自身も外に出て働いていたが、京都に引っ越す1年前に仕事を辞めた。以降、漫画のコマ割りや吹き出し入れ、領収書の整理といったけいすけが苦手とする作業を担当し、けいすけのアシスタント兼経理係として働いている。少々ツッコミ気質で、けいすけの小さな癖を見抜いていたりと観察眼にも優れる。夫婦とはいえ、それぞれの人格が別物であることを強く尊重しており、けいすけに対しても他人と接するときと同様に気遣いを忘れない。けいすけが拾ってくる虫の死骸などは気持ち悪いと口にしながらも、彼の趣味として理解を示して受け入れている。また、夫婦として互いに苦手とする部分を補い合っていることには、つねに感謝の念を抱いている。そのため、出会って10年間、結婚して6年のあいだ、けいすけとケンカをしたことがない。
ピーちゃん
妻のたっての希望で購入した白文鳥。強くたくましく育ってほしいと願った妻が、美しい夕陽を見ながら「サンセットデストロイヤー」と名づけ、略して「ピーちゃん」と呼ぶことになった。ちなみにさわぐちけいすけには、この略称について、「略する」という概念が違うのではないかと疑問に思われている。さわぐち家に来て以来、妻はもちろん、けいすけにも非常にかわいがられている。水浴びを好むが人間の手が近くにないと水に近づかなかったり、人が持っていればティッシュにも興味を示して遊びたがったりと、とにかく人間の手が大好き。ちなみにさわぐち家では、飼いたいと言い出した妻がピーちゃんの親ということになっており、ピーちゃんと遊ぶ際には、彼女の許可が必要となる。