概要・あらすじ
立川学園高校バスケットボール部の補欠部員・高校2年生の鷹代陽はひょんなことからレギュラー入りが決まり、親友のエースプレイヤー久遠瑛士と幼なじみの藍沢未来をめぐって勝負することを約束した。そんな時、大きな震動が学園を襲う。気絶から目覚めた鷹代陽が目撃したものは、人間を襲い喰らう、大量の不気味な生物たちだった。
登場人物・キャラクター
鷹代 陽 (たかしろ あきら)
東京都立川市にある私立立川学園高等学校の2年生。バスケットボール部の補欠部員だったが、レギュラー入りが決まった矢先に大地震に襲われる。大量発生した怪獣から逃げながらも、撃退する方法を編み出そうと必死に模索する。
久遠 瑛士 (くどう えいじ)
私立立川学園高等学校2年生でバスケットボール部のエース。鷹代陽とは親友同士で、ともに想いを寄せる幼なじみの藍沢未来を巡り、鷹代陽が初めてレギュラー入りした試合で勝負することを提案する。大地震に巻きこまれた際に怪獣に襲われ、左腕を残したまま行方知れずになる。
藍沢 未来 (あいざわ みく)
鷹代陽と久遠瑛士とは幼なじみで、二人にとってのマドンナ的存在。2年前に京都へ転校したが、修学旅行で上京した際、立川市の南隣に位置する日野市で地震に遭遇する。幼なじみの弟、久遠絢士と共に立川市に侵入して、鷹代陽の安否を追い求める。
久遠 絢士 (くどう けんじ)
久遠瑛士の弟で中学2年生。成績優秀なスポーツマンの兄と比較されてコンプレックスを感じていたが、偶然出会った藍沢未来に促されて兄たちの捜索に力を貸す。怪獣の幼体らしきものを入手して、事実を公表してもらうためにお台場のテレビ局に潜りこむ。
白崎 直央 (しらさき なお)
私立立川学園高等学校2年生。鷹代陽のクラスメイトで生徒会長。当初は怪獣の攻撃に混乱していたが、鷹代陽と出会ったことでそれらに立ち向かう勇気を奮い立たせ、怪獣撃退の重要な戦力となる。避難中に新宿で藍沢未来と出会い、鷹代陽の無事を彼女に伝えた。
武重 満 (たけしげ みつる)
体育教師。怪獣の襲撃を避けて映画館に立てこもる。白崎直央に執着し、彼女とふたりで生き延びて、新しい世界の支配者になろうと目論む。そのためにはせっかく助けた人間でも躊躇なく犠牲にすることができ、同じく避難してきた鷹代陽をも危険分子と見なして排除しようとした。
辰巳 源 (たつみ げん)
江戸っ子気質の「辰巳屋」主人。屋形船「仙神丸」を操り、お台場の巨大な怪獣から藍沢未来らの避難者グループを救出する。追ってきた特殊生物対策部隊の銃撃によって仙神丸が破壊されたため、藍沢未来や久遠絢士を伴って陸路で新宿方面へ避難した。
氏家 (うじいえ)
新宿付近を根城にするホームレス。お台場から避難してきた藍沢未来や辰巳源らと出会う。白崎直央の求めに応じて地下鉄の路線を通じて厳戒態勢の新宿を脱出、飯田橋方面へと案内した。以前、地下鉄工事の作業に従事していた頃、怪獣に遭遇したことがある。
謎の怪獣 (なぞのかいじゅう)
『ハカイジュウ』のキャラクター。立川に発生した地震の直後に出現した、地上のどんな生物とも異なる生命体。特殊生物対策部隊には「特殊生物」と呼称され、巨大なものは「トール型」と呼ばれる。トール型はのちにお台場、新宿をはじめ日本各地に出現する。小型の怪獣は移動速度も戦闘能力も人間を凌駕し、捕えた人間を喰らう。
集団・組織
特殊生物対策部隊 (とくしゅせいぶつたいさくぶたい)
『ハカイジュウ』の組織。謎の怪獣が出現した場所に急行して、その地域を周辺から隔離する。黒づくめの戦闘服と各種武装を身に着けて、怪獣との戦闘にも熟練している。避難者の収容は積極的に行わず、作戦の障害となった場合は怪獣もろとも攻撃を仕掛ける。ビルなどの建造物にカモフラージュした近代兵器も操り、フューズという強化兵士も配備するようになった。
その他キーワード
フューズ
『ハカイジュウ』の用語。特殊生物対策部隊が開発した強化兵士。特殊生物を人体と融合させたもので、アンバランスなボディに特殊装甲を着用している。トール型特殊生物を瞬く間に倒すほどの高い戦闘力を誇る。飯田橋と水道橋に出現したトール型に対して3体のプロトタイプが投入された。そこではじゅうぶんな成果をあげたものの、制御が不安定だったため、急に暴走してしまう。 開発拠点は日本各地にあり、のちにそこで開発されたフューズが100体投入された。
スフィア
特殊生物対策部隊が開発した超兵器。お台場に配備され、テレビ局の球体展望室がせりあがって閃光爆発を起こす。お台場に出現したトール型を一度は焼き尽くしたものの、表面を焼いただけにとどまり、復活を許してしまった。
ブラックレイン
『ハカイジュウ』で使われた作戦。特殊生物対策部隊があらかじめ新宿都庁に配備していた対特殊生物攻撃オペレーション。都庁の全フロアに配置されている兵士が一斉にポータブルのロケットランチャーをかまえ、司令官の号令一下、目標物に向けて攻撃を下す。
ザ・フォッグ (ざふぉっぐ)
『ハカイジュウ』に搭乗した攻撃システム。特殊生物対策部隊が新宿に仕掛けておいた最終攻撃システム。都庁上部が変形してトール型を捕縛し、近くのビルがロケット弾となって破裂すると、内蔵されていた致死性の高い細菌が霧状に飛散する。特殊生物にも効果はあるが、飛散エリアにいる人間も死を免れない。