パチスロ貴族 銀

パチスロ貴族 銀

小説化志望のパチスロライターである音無銀也が、全国でも名うてのパチスロ愛好家が集い、激しく競い合うスロシアムへと乗り込み、「パチスロ貴族」の最高位であるキングを目指して奮闘する姿を描く。「花丸敏吾」が「浅井健吾」名義で執筆した作品で、「ヤングキング」2001年12号から24号にかけて掲載された。2001年にはフジテレビ系列でTVアニメ化もされている。

正式名称
パチスロ貴族 銀
ふりがな
ぱちすろきぞく ぎん
作者
ジャンル
パチンコ・パチスロ
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概要・あらすじ

小説家を夢見るパチスロライターの音無銀也は、その類まれなる集中力を買われ、いきつけの喫茶店のマスターである芝浦太の計らいで、全国から選ばれた凄腕のパチスロ愛好家たちが競い合う非合法なイベント、スロシアムを見学することになった。現場にいたパチスロ愛好家たちの熱気に感化され、成り行きから勝負へと乱入することになった銀也は、圧倒的な技量を発揮して彼らを出し抜き、勝利をものにする。

この一件により、パチスロの魅力に魅せられ、心の内からわきあがる闘争心を抑えきれなくなった銀也は、「パチスロ貴族」の頂点であるキングの称号を目指し、真剣にパチスロへと取り組むようになるのだった。

登場人物・キャラクター

音無 銀也 (おとなし ぎんや)

小説家志望の青年。一流大学の文学部を2年で中退し、今はパチスロライターをして糊口をしのいでいる。センスのある文章を書けるため、パチスロ雑誌からも重宝されていた。しかし、パチスロは単なるゲームであると認識しており、過剰な思い入れはない。小説家を志望しているのも、あくまで印税生活を送るため。情熱を持て余していたある日、いきつけの喫茶店のマスターである芝浦太に、パチスロの技量と類まれなる集中力を認められ、日本一の座をかけて、多くのスロッターが競い合うスロシアムへと導かれた。 スロシアムでの勝負をきっかけにして、パチスロに対する情熱が燃え上がった音無銀也は、海千山千の猛者が集う勝負の世界に足を踏み入れることになる。高速で飛んでいる蜂を素手で捕まえられるほど、動体視力と集中力に長けており、パチスロ勝負では、この特異能力を武器にして数々の勝負で勝利をものにしていた。 決め台詞は「俺の指が瞬間(とき)を停める!」。幼い頃は何をやっても、ずば抜けている天才少年でもあった。実は、関わる者が皆不幸になるといわれた、呪われたスロットマシン「夜桜一号」の開発者である音無銀次郎の息子。

台場 遼 (だいば りょう)

スロシアムの最高位、キングの称号を持つ最強のスロッター。常にサングラスをかけたクールな男性。並み居る猛者の挑戦を跳ね除け続け、3年間無敗のままキングの座を保持。そのあまりの強さから「アルティメットキング」との異名を取る。スロットマシンを「しょせんは機械。人の手で造られたもの」と認識しており、その言葉通り、完璧ともいえる目押しを連発して対戦相手を圧倒する。 荒削りだが並外れた技量を持つ音無銀也の存在に興味を持ち、「私のところまで上がってこい!」と彼に言い放っていた。重い病に侵されており、本人も先が長くはないことを感じ取っている。

芝浦 太 (しばうら ふとし)

音無銀也が通っている喫茶店のマスターをしている中年男性。スロット愛好家で、店内にもゲームのスロットを置いている。銀也の人並外れた集中力を買っており、日本一のスロッターを決めるスロシアムへと彼を導く。実は銀也の父親である音無銀次郎の親友。彼と一緒に伝説のスロットマシン「夜桜一号」を造った人物でもある。対外的には死んだことになっている銀次郎が、今でも生きていることを知っていた。

音無 銀次郎 (おとなし ぎんじろう)

音無銀也の父親。伝説のスロットマシン開発者。対外的には死んだことになっていたが、実は存命中で、各地を放浪していた。銀也が頭角を現しつつあったスロシアムに突如として姿を見せ、新橋光二郎を使ったキングの座の獲得と、新たなスロシアムの主催を画策していた。過去には芝浦太とともに、「夜桜一号」という呪われたスロットマシンを開発している。

新橋 光二郎 (しんばし こうじろう)

巨大企業である「新橋コーポレーション」の御曹司。物事の本質を見抜ける鋭敏な感覚の持ち主。本質を見抜くと飽きてしまう性格なため、何をやっても長続きしなかった。今は音無銀次郎から与えられたスロットマシンの攻略によって、強烈な「飢え」を満たしている。銀次郎の指示により、新たなキングの座に就くために、スロシアムへと姿を現す。

青海 俊一 (あおみ しゅんいち)

「青海クリニック」という大病院の息子。決められたレールの上を歩む人生を少し退屈に感じており、息抜きとして定期的にスロシアムに参加している。スロットマシンを触診することで、絵柄がそろうタイミングを見極められるという異能の持ち主。音無銀也との勝負で敗れた後は、何かと銀也に目をかけるようになる。

持田 香織

スロシアムを主催している中年男性。サングラスをかけた小男で、はじめて会ったさおりに、50万円で愛人契約を依頼するなど、かなり下衆(げす)な性格。スロシアムで頭角を現した音無銀也を利用し、彼の父親である音無銀次郎にたどり着こうと画策する。自分に従わない銀也を、「パチスロ貴族」を使って潰そうとした。

風見 しんご (かざみ しんご)

ナイトの称号を持つスロッター。スロシアムで音無銀也と対戦した。抜群の運動神経と記憶力を誇るダンサー出身の男性で、リールの絵柄をすべて記憶している。試合中に披露するブレイクダンスによって、対戦相手のリズムを混乱させ、目押しのタイミングを狂わせてしまう。

小泉 孝一郎 (こいずみ こういちろう)

「スロシアム一号」という特殊なスロットマシンの開発者の男性。社長である持田香織から、音無銀也とのスロット対戦を強要される。死ぬ物狂いのトレーニングの末、リールの絵をはっきりと認識できるまでになった。ストレスにより髪は真っ白。

さおり

芝浦太の喫茶店で働いている看板娘。明るく面倒見のいい美女で、道すがら持田香織にしつこくナンパされたり、初対面の青海俊一から食事に誘われるなど、非常にモテていた。

イベント・出来事

スロシアム

日本一のスロッターを決めるため、持田香織が道楽で主催しているイベント。全国から選抜された「パチスロ貴族」と呼ばれる凄腕のスロッターたちが、最高の称号であるキングを目指して競い合っている。称号はキングを頂点に、ゼネラル、ナイト、メンバーと続く。巨額の賭け金が動くこともある非合法なイベントのため、その存在は公にはされていない。

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