パレス・メイヂ

パレス・メイヂ

日本の明治時代をモデルにした架空の宮中を舞台に、女帝彰子と彼女に仕える少年御園公頼の日常と恋愛を描いた作品。このマンガがすごい!(2014)オンナ編6位にランクインした。

正式名称
パレス・メイヂ
ふりがな
ぱれす めいぢ
作者
ジャンル
時代劇
 
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概要・あらすじ

日本の明治時代に似た、ある国のある時代。華族の息子・御園公頼は困窮した家を救うために、修学院に在学しながら宮中に侍従職出仕として上る。先帝・明慈が築いた壮麗な宮殿(パレス・メイヂ)に住む今上帝・彰子は若く美しく聡明な女性で、常に軍服を纏い「治天の君たらん」としている。

しかし、時折ため息をつくことがあった。御園公頼は偶然、彼女の素の姿を知ってから心惹かれるようになる。また彰子も我が身を厭わず自分に仕えようとする御園公頼を傍に置くようになった。彰子の元婚約者・鹿王院宮威彦の横槍もあるが、2人は共に様々な危機を乗り越えていく。

登場人物・キャラクター

御園 公頼 (みその きみより)

華族の御園子爵家の次男。初登場時は14歳。亡くなった父と放蕩三昧の長兄によって家計が傾き、金に困った長兄によって姉の御園静子が無理矢理結婚させられそうになっているのを阻止するため、14歳の春に宮中に侍従職出仕として働きに出る。修学院の中等科に在籍しながら、1日おきに宮殿(パレス・メイヂ)に上る。 今上帝・彰子は女帝のため奥御座所は男子禁制だが、少年は男性とはみなされないため、侍従職出仕は出入りできる。初出仕後まもなく勅作の絵皿や画帖が壊される事件が起こるが、解決のために帝の彰子に直訴し、初めて彼女の顔(龍顔)を拝謁。以来彼女から信頼される。 女官に下賜された物品の盗難事件の犯人を当てた際には褒美として指輪を賜り、いつも持ち歩いている。彰子に近く仕えるうちに彼女に惹かれていく。2年後、16歳になった時には背も伸びて侍従職出仕の中では1番の年長になっている。彰子の元婚約者・鹿王院宮威彦とは折り合いが悪く、彼の差し金によって出仕を辞めさせられそうになったこともある。 本作は全編に渡って彼が過去を振り返る形のモノローグが入っている。

彰子 (あきこ)

現在の帝(今上帝)。長い黒髪で涼やかな目元の女性。若く美しく聡明。先代の帝・明慈帝の第一皇女。父である先帝の急死を受け、まだ幼い異母弟の東宮が成長するまでの中継ぎとして即位した。ドレスや束髪が苦手で、軍服姿でいることが多く、常に「治天の君たらん」として振る舞っている。しかし時折ため息をつくことがあり、御園公頼に気遣われる。 これをきっかけに彼の前では素の顔を見せるようになる。御園公頼を好ましく思い傍に置くようになる。帝位に就いた皇族の女性は、譲位後であっても結婚・出産は許されないという決まり事があり、男女の感情は慎むよう自分を律している。

久我 理彦 (くが みちひこ)

侍従職出仕の少年。御園公頼の先輩で、彼が初出仕の時は1年目。宮中に居る間は勉強しなくていいという理由で侍従職出仕になった。

東辻 実親 (くが みちひこ)

侍従職出仕の少年。御園公頼の先輩で、彼が初出仕の時は2年目。関西弁で話す。年増好きで女官にちやほやされたいために侍従職出仕となった。和歌の家柄で、宮中を辞した後は歌御会始の講師として参内し、御園公頼や今上帝・彰子と再会する。

松葉の典侍 (まつばのすけ)

顔が長く下膨れの女性。宮殿(パレス・メイヂ)の女官長。男子禁制の奥御座所を統括する責任者。今上帝・彰子に女性らしくさせようとしている。侍従長とは従兄弟で顔立ちが良く似ている。御園公頼をかばう彰子に対し「寵愛」する気があるのかを問う。

侍従長 (じじゅうちょう)

長い顔で下膨れの男性。眼鏡をかけ口髭を生やしている。執務や謁見などの表の業務を統括する責任者。女官長の松葉の典侍とは従兄弟。女性である今上帝・彰子の身を気遣っている。

御園 静子 (みその しずこ)

御園公頼の姉。今上帝・彰子と同い年。亡くなった父と放蕩三昧の長兄によって家計が傾き、金に困った長兄によって無理矢理、成金の虎田に嫁がされそうになった。これがきっかけで御園公頼は宮中に出仕する事となる。弟の御園公頼には優しいが、自分にも甘く即物的。御園公頼が彰子から下賜された指輪を巡って一悶着起こすことになる。

鹿王院宮 威彦 (ろくおういんのみや たけひこ)

口髭を生やした紳士然とした男性。鹿王院宮家の嫡男。今上帝・彰子の元婚約者。彰子に惚れ込んでいたが、明慈帝の急死により彰子が帝に即位したことで婚約は解消される。彰子に仕える御園公頼を疎ましく思い、彼を侍従職出仕からはずすよう侍従長に迫った。その後、伯爵令嬢の伊東久子と婚約するが破棄。 彰子を我が物にしようと企てを重ねている。

真珠の掌侍 (しんじゅのしょうじ)

今上帝・彰子と同い年で仲が良かった女官。後に明慈帝の彰子の異母弟東宮を産む。彼女の影響によって、彰子は「治天の君たらん」とした行動を取るようになった。明慈帝崩御の後は女官を辞していたが、後に彰子や東宮と再会。御園公頼を見て、彰子の傍にいることに危惧を感じる。

柏木 (かしわぎ)

小柄な老人。宮中の雑用を務める仕人(つこうど)で明慈帝の代から仕えている。仕人となった御園公頼に、仕人としての指導を行う。平民のため貴人の前に姿を晒すことは許されず、貴人が近くを通る際は屏風の裏に身を隠す。今上帝・彰子は幼い頃その姿を見て、かくれ鬼をしていると思っていた。

お律 (おりつ)

質素な着物姿の少女。御園家に新しく雇い入れられた使用人。御園公頼を「若様」と呼ぶ。近眼で目つきが悪く、後に御園公頼からもらった眼鏡をかけるようになる。眼鏡をかけると顔が変わる。北関東の方言に似た訛りで話す。御園公頼に好意を寄せている様子。学問が好きで和歌の心得があり、偶然今上帝・彰子の歌を見かけて、彼女の御園公頼への思いを垣間見る。 故郷は御用邸のある賀茂澤村で、御園公頼の計らいで帰郷した際、行幸した彰子に拝謁する。

東宮 (とうぐう)

4歳の男子。先帝・明慈帝と真珠の掌待の子。今上帝・彰子の異母弟にあたり、週に一度宮殿(パレス・メイヂ)に参内する。侍従職出仕の御園公頼にも懐いている。

明慈帝 (めいぢてい)

先代の帝。御一新を成し遂げ、帝都に遷都。壮麗な宮殿(パレス・メイジ)を築いた。今上帝彰子と東宮の父。本編開始時には既に崩御しており、彰子や真珠の掌待達の回想に登場する。

佐伯 (さえき)

スーツ姿で小柄な男性。帝都日日新聞の記者。売り上げのため、宮中のスクープを狙って御園公頼や鹿王院宮威彦達に近付く。

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