ビリーバーズ

ビリーバーズ

宗教団体『ニコニコ人生センター』に所属する、『議長』、『副議長』、『オペレーター』の3人は、精神修行実験『孤島のプログラム』で無人島に上陸する。極限状態で暮らすうちに、精神はぼろぼろに崩れ、性への暴走が始まる。作者によると、作中の二重かぎかっこで囲われた言葉は、『ニコニコ人生センター』で使われている隠語で、本来は『じょねらざっふぃう』のような意味不明な発音だが、それでは話全体が意味不明になってしまうため、適当な日本語に翻訳したもの。舞台のモデルになっているのは、人工島の第二海堡。同作者の『安住の地』は続編的作品。

正式名称
ビリーバーズ
ふりがな
びりーばーず
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

宗教団体『ニコニコ人生センター』に所属する、『議長』、『副議長』、『オペレーター』の3人は、精神修行実験『孤島のプログラム』で無人島に上陸する。最初のうちは自らの見た夢を全て隠さず語りながら、精神をより高めるため努力していた。しかし次第に食物が届かなくなり、限界の生活を強いられるようになっていく。

ある日、たまたま上陸した『侵入者』に遭遇。紅一点だった『副議長』がレイプされそうになる。その際、彼らを殺害。同時に男性二人は『副議長』に対して性的な視線が向くようになる。『副議長』も性欲がおさえられず、『オペレーター』と逢引し、性関係を結ぶようになった。それを見た『議長』が汚らわしいと憤怒。

彼を穴に埋め、反省を促す。しかし『議長』は、『副議長』と結婚し子孫を作ることが正しいと性関係を強要。嫌気がさした『副議長』に陰茎を噛み切られ、危険人物として『ニコニコ人生センター』本部に通達された。残された2人は島でセックスに溺れ、このまま幸せに暮らしたいと考え始める。しかしそこに『ニコニコ人生センター』の会員たちが上陸。

教祖の『先生』と共に『安住の地』に向かう準備を始める。

登場人物・キャラクター

オペレーター

本名は丑山。冷静な性格で、宗教団体『ニコニコ人生センター』の敬虔な信者。『孤島のプログラム』で、『第一本部』に連絡を取る通信担当者。女性の『副議長』と仲がよく、次第に惹かれ合うようになる。よそからやってきた『侵入者』によるレイプ未遂事件以降、『副議長』と性的関係を持つようになる。 『議長』が来る前までは『議長』を務めていた。

議長 (ぎちょう)

えらのはった顔出っ張った眼、常に頭に巻いているバンダナが特徴の男性。宗教団体『ニコニコ人生センター』の『孤島のプログラム』責任者。敬虔な信者だが、精神の波が激しく、行き過ぎた行動を取ることが多い。『オペレーター』と『副議長』が性関係にあることを知ってからは、自分の精神を清めるためと称して『副議長』に性関係を強要。 『副議長』に陰茎を噛み切られ、解任される。

副議長 (ふくぎちょう)

本名は菱子。宗教団体『ニコニコ人生センター』の『孤島のプログラム』に参加した女性。夫からDVを受けており、逃げてきた。最初は3人で仲良くプログラムを遂行するも、たまたま流れ着いた『侵入者』にレイプ未遂にあってからは性欲が抑えきれなくなり、『オペレーター』と性関係を結ぶようになった。 それに気づいた『議長』に、精神を清めるためと称して性関係を強要される。『第三本部長』と知り合い。

第三本部長 (だいさんほんぶちょう)

『副議長』が相談をしていた相手の男性。『ニコニコ人生センター』の異常に気づいており、『副議長』を救出するため新しい『議長』になったふりをして、『孤島のプログラム』に参加した。

侵入者 (しんにゅうしゃ)

船でたまたま孤島に流れ着いた男性たち。酒に酔っ払って、島にいる唯一の女性『副議長』をレイプしようとする。彼女を守ろうとした『議長』らによって殺害される。

先生 (せんせい)

宗教団体『ニコニコ人生センター』の主催者。ゲーム「にゅうめん」の作者で、数千万本売れたこのソフトによって引きこもりや拒食症が治ったという噂が広まり、コアユーザーに祀り上げられた。信者に異常な信仰活動を強要した結果、行政に追われることになり、追い詰められた信者とともに孤島に上陸。集団自決を図った。

長官 (ちょうかん)

宗教団体『ニコニコ人生センター』を追い詰める、行政側の対策責任者。孤島で問題を起こした『オペレーター』らを逮捕。

その他キーワード

第一本部 (だいいちほんぶ)

『ビリーバーズ』に登場する用語。宗教団体『ニコニコ人生センター』の組織の一つ。『孤島のプログラム』に励む3人に、食料を輸送する役割をになっている。しかし次第に食料は届かなくなり、『議長』が病に苦しんだ際には正露丸のみを持ってきた。『孤島のプログラム』参加者との直接的接触を禁じられており、食料置き場に荷物を届けている。

孤島のプログラム (ことうのぷろぐらむ)

『ビリーバーズ』に登場する用語。宗教団体『ニコニコ人生センター』が組んだ、孤島で生活する中で精神を高められるかという実験プログラム。参加者として『オペレーター』、『議長』、『副議長』が選ばれている。定期的に『第一本部』から食料を送ることになっていたが、途中で打ち切られてしまった。必要な連絡はメールでやり取りしている。

ニコニコ人生センター (にこにこじんせいせんたー)

『ビリーバーズ』の用語。ゲーム「にゅうめん」の作者、通称『先生』によって主宰される宗教団体。「にゅうめん」が数千万本のヒットを飛ばし、引きこもりや拒食症が治ったなどの噂からコアユーザーに祀り上げられ、宗教団体化した。精神のレベルを引き上げて汚れを捨て去り、『安住の地』に向かうことを目的の一つとしている。 信者の働きによってポイントがつけられ、ランクが上下するシステムをとっている。修行のための過酷なプログラムが多く、精神が壊れてしまった信者が続出し、社会問題化。行政に追われることになる。アスキーアートの笑顔「(^-^)」をシンボルマークとして用いている。

安住の地 (あんじゅうのち)

『ビリーバーズ』の用語。宗教団体『ニコニコ人生センター』が提唱する、行くことで幸福を得られる場所。修行プログラムによって精神を高めて『新しい人間』になることで、信者全員が、不浄に満ちた日本から脱出して幸せに暮らすことを夢見ていた。

にゅうめん

『ビリーバーズ』の用語。数千万本売れた大ヒットゲーム。「NEW MEN」という意味。部屋でゴロゴロするキャラクターと会話するだけのゲームで、孤島編、刑務所独房編なども出ているが、「普通の部屋タイプ」が最も売れた。このゲームをプレイすると引きこもりが社会復帰した、拒食症の女の子が治った、などの話題が生まれ、作者の『先生』が社会的ヒーローになり、コアユーザーに祀り上げられて精神啓発団体『ニコニコ人生センター』が生まれた。

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