概要・あらすじ
主人公の袋小路虜は、不思議な道具を手に入れたパパのいたずらで、顔に一生消えない落書きをされてしまう。落書きを隠すためにフェイスガードを装着せざるを得なくなった虜は、パパから譲り受けた不思議な道具を使って、アトミック学園を制圧することを企み、数々の事件を巻き起こすのだった。
登場人物・キャラクター
袋小路 虜 (ふくろこうじ とりこ)
アトミック学園中等部二年生。ひょんなことから不思議な道具を手に入れたパパのいたずらで、顔に二度と消えない落書きをされてしまい、常にフェイスガードをつけて生活することになってしまう。そのことにショックを受け、やけくそになった虜は、パパから貰った不思議な道具を使ってアトミック学園を制圧することを決意する。 フェイスガードにはいくつかのボタンがついており、ボタンを押すことで「他人の考えをルビ付きで読む」「コーラ・ファンタ・メロンソーダが際限なく流れだす」「目玉がすごい勢いで飛び出す」などの機能を使うことができる。「アンビリーバボー体操部」に所属しており、「百年に一度の逸材」と呼ばれている。
女 めぐみ (おんな めぐみ)
袋小路虜のクラスメートで恋人。虜が顔に消えない落書きをされていることを知ると、自分の左手の手首に「SF(少し不思議)マジック」で落書きをし、その上に「はめると手がグーになって開かないリストバンド」をつけ、リストバンド女となった。
ガンジョー
アトミック学園中等部二年生。袋小路虜のクラスメートで、クラス一の暴れん坊。アトミック学園の制圧を目論む虜によって、全治一ヶ月の重傷を負う。その後、引きこもりになってネット依存症になる。虜への復讐をはたそうとしており、虜たちがガンジョーの存在を忘れたころに現れる。
副委員長 (ふくいいんちょう)
アトミック学園中等部二年生。袋小路虜のクラスメートで、学級副委員長。成績優秀で、謎の拳法の使い手。亡くなった父親の影響で、エロ本に命を守られていると思っており、異様な執着心を持っている。
まだら社長 (まだらしゃちょう)
自分の持っている工場で、「巻くと透明になるバンダナ」「1光年測れるメジャー」「反重力シューズ」など、不思議な道具を作っているが、すべて失敗作だと思っている。そのため道具の入っていたトートバッグを返すよう袋小路虜に迫るが、中に入っていた道具は虜に譲る。話すセリフにはすべての文字に傍点がつく。
三谷 謙 (みたに けん)
アトミック学園中等部一年生の少年。袋小路虜に憧れており、厚紙で作ったフェイスガードをつけ、虜の弟分になる。虜から、履くと地面から6ミリ浮ける「反重力シューズ」を譲り受ける。「反重力シューズ」で水上歩行を試しているうちに溺死するが、その後よみがえる。「アンビリーバボー体操部」に入部し、虜と共にペア競技で大会に出場する。
パパ
袋小路虜の父親。怪しい男たちから不思議な道具を手に入れる。虜の顔に「SF(少し不思議)マジック」で一生消えない落書きをした後、道具を虜に渡す。
パポイ
土星からUFOに乗って地球を訪れた宇宙人。テーブルの足がグラグラしていることなど、ささいなことを警告する。160キロの球を投げる。虜の使ったまだら社長の道具によって、寝ている間にシャボン玉の中に入れられてしまい、そのまま忘れ去られてしまう。
委員長 (いいんちょう)
アトミック学園中等部二年生。袋小路虜のクラスメートで、学級委員長。副委員長とはクラス公認のカップル。副委員長から「五年後に死ぬ秘孔」を突かれており、五年おきに同じ秘孔を突いてもらわなければ死ぬ運命にある。
塒 (とぐろ)
小学生。三谷謙を尊敬しており、脂取り紙で作ったフェイスガードをつけ、ケンの弟分になる。しかし、袋小路虜のことはなんとも思っておらず、逆に虜から「師匠」と呼ばれるように。虜から譲り受けた、叩いたところが抜けてくる「逆トンカチ」を使い、トグロのような髪の毛を伸ばして自在に操ることができる。
吹き出し母さん (ふきだしかあさん)
袋小路虜の母親。顔が吹き出しでできており、セリフが顔に浮かび上がる。自宅の電話番号が首相官邸の電話番号と似ており、よく間違い電話がかかってくることに腹を立てている。
解説者 (かいせつしゃ)
袋小路虜が参加した「中学アンビリーバボー体操 東京大会」の解説を行っていた。代々鼻の穴がひとつしかなく、鼻腔がない体質で、鼻の中に魔神エレフセロスを封印している。そのため、鼻には常に栓をしている。独身生活を好むエレフセロスのせいで、いまだに独身。
エレフセロス
解説者の鼻の中に封印されていた魔神。解説者の鼻栓が抜かれたことで解放され、世の中を独身だらけにしようとするが、袋小路虜たちの活躍によって再び封印される。
だるだるTシャツ (だるだるてぃーしゃつ)
少年チャンピオンロードに投稿しているハガキ職人。一位投稿者の「くされブリーフ」が袋小路虜であることを知り、自分が一位になるために虜を付け狙うようになる。シワのよった、だるだるのTシャツを好んで身につけている。