概要・あらすじ
少年草野球チームブレンディのメンバー鳴海神児は、野球は大好きだが、いまいちプレイが冴えない小学生。しかし、祖父が開発したパラメットを被ってプレイしてから状況は一変する。人間の力を何倍にも増幅させるそのヘルメットにより、神児は大リーグ選手並みの活躍ができるようになる。そしてそれはプロ球団武蔵野ワイルドキャッツの人間の目にもとまり、遂には異例の小学生プロ野球選手としてデビューするのだった。
登場人物・キャラクター
鳴海 神児 (なるみ しんじ)
10才の小学生。草野球チームでは冴えない選手だったが、祖父から貰ったパラメットを被ることにより、大リーグ選手並みの力を発揮することができるようになる。そして、その様子を偶然目撃したスカウトマンに武蔵野ワイルドキャッツに誘われ、小学生ながらプロ野球の世界でプレイすることになるのだった。 驚異的な能力で一躍人気者となるが、元が小学生の小さい体なので、パワーの乱用や、長時間の使用により、倒れることもしばしば。しかし、日々の基礎練習により、少しずつ成長していくのだった。
鳴海 神兵衛 (なるみ じんべえ)
神児の祖父で、大明神大学工学部教授。障がいを持つ人の役に立つようにとパラメットを開発する。しかし完成にはまだデータと資金が不足していた。とりあえずオーラ能力の高い孫の神児を実験台にしてデータを集めていたところ、その様子を目撃した武蔵野ワイルドキャッツから神児スカウトの話が舞い込む。 これにより、データ収集と資金面の問題が解決し、パラメット完成が一気に近付くこととなる。
宮川 陽子 (みやがわ ようこ)
神児の友人の女の子。両親と飼い猫のミーコと暮らしている。三年前の交通事故により左足が麻痺しており、松葉杖と車椅子を使った生活をしている。彼女の家と鳴海家とは家族ぐるみの付き合いをしており、頻繁に遊びに来る神児に、陽子はいつも元気付けらている。また、鳴海神兵衛のパラメット開発は、彼女が歩けるようにするためのものでもある。
水谷 明 (みずたに あきら)
実業団野球チーム久居重工のピッチャーで、サブマリン投法が得意。度々訪れる武蔵野ワイルドキャッツスカウトマン江戸川新太郎の誘いも断っていたのだが、神児との試合に刺激を受け、プロ入りを決断。神児と同時に武蔵野ワイルドキャッツでデビューする。
服部 (はっとり)
武蔵野ワイルドキャッツの監督。スポーツ記者たちから「ホトケのハッツァン」と呼ばれるほどの温厚な人物。反対する球団オーナーを説き伏せて神児のフォーム矯正担当に、杉山新吾を指名した。
杉山 新吾 (すぎやま しんご)
武蔵野ワイルドキャッツの所属選手。神児からは「とうちゃん」の愛称で呼ばれる。40歳でポジションは捕手。プロ生活22年で、今季限りで引退を決めている。後輩への指導が上手いことを見込まれて、神児の投球フォーム矯正を手伝うことになる。彼のアドバイスのおかげで神児の投球はみるみる上達し、更には魔球パラメット・ボールという思わぬものまで会得するのだった。
鳴海 神吉 (なるみ しんきち)
神兵衛の息子で神児の父。その他の家族に、優しくしっかり者の妻静と、娘ミヨ、義理の妹の愛、飼い猫のぐてねこがいる。父神兵衛の持ちビルの一階で珈琲専門店DNAを経営している。大の武蔵野ワイルドキャッツファンで、神児スカウトの話に手放しで大賛成するが、心配する妻とケンカになってしまう。 神児のプロ入りが決定した後は、喫茶店の中が武蔵野ワイルドキャッツ一色に変わってしまうほどの熱の入れようで、息子の活躍を応援している。
長倉 純一 (ながくら じゅんいち)
武蔵野ワイルドキャッツの捕手。神児ともバッテリーを組み、彼の投球フォームのクセにいち早く気付いた。神児がパラメット・ボールを会得してからは、その座を杉山新吾に譲る。
江戸川 新太郎 (えどがわ しんたろう)
武蔵野ワイルドキャッツのマネージャー兼スカウトマン。関西弁を話すのが特徴。実業団野球久居重工の水谷をスカウトに日ノ出町を訪れたとき、グラウンドの使用権を巡って試合をしていたブレンディの神児を目撃する。その大人顔負けのプレイに驚愕し、その場にいた神児の両親に武蔵野ワイルドキャッツへの入団を持ち掛ける。
集団・組織
ブレンディ
『フォーエバー神児くん』に登場する少年草野球チーム。ユニフォームは無く、個人個人好きな球団の帽子やシャツを着てプレイしている。神児はこのチームに所属しており、打てない、守れない、サインも守らないと、良いとこ無しのメンバーだったが、パラメットを貰ったことにより大活躍するようになる。プロに入団後は、練習により基礎能力がアップしたため、パラメット無しでも中学生並みの力を発揮できるようになった。
武蔵野ワイルドキャッツ (むさしのわいるどきゃっつ)
『フォーエバー神児くん』に登場する球団。パ・リーグ万年最下位、お荷物球団と揶揄され続け、身売り寸前の状態だったが、神児の入団によって選手たちが奮起し、チームはみるみる活気を取り戻していく。球団スポンサーは新聞「武蔵野新報」。球団のマークは黒猫。『じゃりガキ9』等、他のえだまつかつゆき作品にも登場する。
場所
山田市日ノ出町 (やまだしひのでちょう)
大きな川が流れ、河川敷には神児たちが草野球をしているグラウンドがある。その他、神児の実家の喫茶店珈琲専門店DNA、日ノ出小学校、鳴海神兵衛が勤める大明神大学等があり、武蔵野ワイルドキャッツの試合以外の物語は、主にここで展開される。
その他キーワード
パラメット・ボール
『フォーエバー神児くん』で、主人公鳴海神児が投げる魔球。神児が体力の限界を超えた状態で、ナックルの握りを応用して投げると発動する。パラメットの能力が神児ではなく、ボールの方に作用することで、バットはおろか、人体までもすり抜ける、実質攻略不可能なボールへと変化する。
パラサイコ・ヘルメット
神児の祖父鳴海神兵衛が開発した、人間の力を倍増させるヘルメット。俗にオーラといわれる超心理学(パラサイコロジー)的エネルギーを受信、増幅し、それを体の神経組織に送信することで、通常の何倍もの力を発揮することができる。まだ試作段階で、今のところ、並外れたオーラ能力を持つ神児にしか使いこなすことはできない。 つばの裏に出力を調整するスイッチが付いており、OFF、α、β、Ωの順に強力になっていく。特に最後のΩは、パワーを無限大にまで一気に増幅させる危険なスイッチで、ここぞという場面以外での使用は禁じられている。