あらすじ
第1巻
フリーターの田中は、帰りの電車で仕事中に捻挫した右手首をじっと見つめていた。完治するまで仕事ができないため、先のことを考えていると徐々に気分は落ち込み、いつの間にか眠ってしまう。目覚めると草原が広がった場所にいた田中は夢の中にいるとカンちがいし、近くで人間を襲っていた魔獣を大きな猫と思い込み、猫じゃらしのような草であやし始める。(第1話「フリーターと異世界転移」。ほか、19エピソード収録)
登場人物・キャラクター
田中
フリーターの男性で、年齢は26歳。派遣会社にも登録しており、交通誘導員やスーパーの試食販売員、テーマパークで着ぐるみに入るなど、さまざまな仕事をこなしている。白猫のまゆげを飼っており、のちに部屋に居座ってしまった野良猫の黒まゆげも飼うようになる。また、ほかの家の飼い犬をかわいがるなど動物が大好き。ある時から自分の意志に関係なく異世界と元の世界を行き来できるようになるが、田中自身は異世界での出来事を夢や疲れからくる幻覚だと思い込んでいる。
小林
田中と同じ派遣会社に登録している男性。年齢は25歳。田中と同じ場所に派遣されることが多い。気さくな性格をしており、仕事中に田中とよく話している。また、テーマパークの着ぐるみの仕事はまじめにやるが、倉庫でのフォークリフトの運転はすぐサボるなど仕事によって勤務態度に差がある。
まゆげ
田中が飼っている白猫。田中が給料日にぜいたく品として買ったフライドチキンを奪おうとするなど、ふてぶてしい性格をしている。空腹になるとすぐに暴れ出す。
黒まゆげ
仕事帰りに田中についていき、田中の部屋に居座った野良の黒猫。まゆげと雰囲気が似ていることから「黒まゆげ」と名づけられる。