概要・あらすじ
19世紀、帝政ロシア。美しい没落貴族の少女ナターリアは社交界にデビューする。注目を浴びた彼女は、有名な詩人プーシキンと結婚することになる。まっすぐなプーシキンの愛に戸惑いながらも、家庭を築く2人。しかし、ナターリアは青年将校のダンテスと恋に落ちてしまう。2人は駆け落ちまでするが、結局別れることに。
その後、ダンテスはナターリアの姉と結婚。しかし、ある舞踏会でのダンテスの行動に激怒したプーシキンは、ダンテスと決闘し、命を落としてしまうのだった。
登場人物・キャラクター
ナターリア・ゴンチャロフ (なたーりあごんちゃろふ)
没落貴族の娘で3人姉妹の3女。美しい容姿のために、母親から大きな期待をかけられ、恋愛について何かもわからないまま16歳の時、社交界にデビューする。プーシキンの強い押しに折れ、結婚するが、ダンテスと出会い、恋を知るようになる。実在したナターリア・ゴンチャロワがモデル。
エカテリーナ・ゴンチャロフ (えかてりーなごんちゃろふ)
ナターリアの姉で長女。母親のゴンチャロフ夫人曰く「ごつい体型」をしているが、心優しい女性。宮廷女官として仕える。ダンテスに恋し、のちに妻になる。実在したエカテリーナ・ゴンチャロワがモデル。
アレクサンドラ・ゴンチャロフ (あれくさんどらごんちゃろふ)
ナターリアの姉で次女。母親に「つぶれたパンみたい」といわれる。プーシキンのファン。のちに、女官になる。
アレクサンドル・セルゲーエヴィチ・プーシキン (あれくさんどるせるげーえゔぃちぷーしきん)
有名な詩人でナターリアの夫となる。風刺的な詩を書くため、皇帝の敵として常に監視されている。文学新聞の発行者。先祖がエチオピア人であり、赤銅色の肌をしている。女ったらしでお調子者。すぐに決闘をする短気な人物であったが、結婚してからは控えるようになった。愛称はサーシャ。 実在した詩人、アレクサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキンがモデル。
デリヴィグ男爵 (でりゔぃぐだんしゃく)
プーシキンの友人。文学新聞に載せた詩が原因でシベリア収容所送りで脅され、気が滅入り、身体を壊して亡くなる。歴史上の実在人物アントン・デリヴィグがモデル。
ペルケンドロフ将軍 (ぺるけんどろふしょうぐん)
プーシキンを監視している将軍。
トルストイ公爵 (とるすといこうしゃく)
貴族でプーシキンの友人。結婚の仲介をするためゴンチャロフ家を訪れる。
ニコライ1世 (にこらいいっせい)
ロシア皇帝。プーシキンを敵対視しているが、彼の人気を気にして慎重に蹴落とすことを考えている。歴史上の実在の人物、ニコライ1世がモデル。
ゴンチャロフ夫人 (ごんちゃろふふじん)
ナターリアたちの母。夫が落馬して発狂してから、女手1つでゴンチャロフ家を支えている。もともとは美人だった。実在したナターリア・ザグリャスカヤがモデル。
ニコライ・ゴーゴリ (にこらいごーごり)
新人作家でナターリアとプーシキン結婚式直後の家に押しかけてくる。歴史上の実在の人物、ニコライ・ゴーゴリがモデル。
ヴィーゼムスキイ
プーシキンの友人。妻はヴェーラ・フョードロヴナ。デリヴィグとも親友だった。
ヴェーラ・フョードロヴナ (ゔぇーらふょーどろゔな)
ヴィーゼムスキイの妻。陰ながら夫を見守る。ナターリアに友だちになろうと提言する。
ジョルジュ・ダンテス男爵 (じょるじゅだんてすだんしゃく)
フランス人。生粋のブルボン王朝支持派(レジテイミスト)で軍人。美貌と聡明で知られる。射撃の名手。ロシアに向かう途中、ファン・ヘッケルン男爵に助けられる。ロシアでは近衛騎兵隊少尉。歴史上の実在の人物、ジョルジュ=シャルル・ド・エシュラン・ダンテスがモデル。
ファン・ヘッケルン男爵 (ふぁんへっけるんだんしゃく)
オランダ大使。美青年好き。ダンテスの後見人として、彼をロシアに連れて行く。歴史上の実在の人物、ヤコブ・ファン・ヘッケレン男爵がモデル。
ドミトリイ・ゴンチャロフ (どみとりいごんちゃろふ)
ナターリアの兄で今は、ゴンチャロフ家の領地経営をしている。
ジュコフスキイ
プーシキンに手紙が見られていることを知らせに来る。昔の先生。心からプーシキンを心配している。
ザグリャージスカヤ
ナターリアの伯母で女官として宮廷に仕えている。
書誌情報
ブロンズの天使 5巻 小学館〈コミック文庫(女性)〉
第1巻
(2011-01-15発行、 978-4091912459)
第2巻
(2011-01-15発行、 978-4091912466)
第3巻
(2011-02-15発行、 978-4091912473)
第4巻
(2011-02-15発行、 978-4091912480)
第5巻
(2011-03-15発行、 978-4091912497)