王妃マルゴ

王妃マルゴ

16世紀フランスを舞台に、王子様との結婚を夢見る美しい王女マルグリット。宗教対立が激化する時代、王宮の権謀術数や、自らの恋愛の中で、マルグリットは美しく成長していく。

正式名称
王妃マルゴ
ふりがな
おうひまるご
作者
ジャンル
その他歴史・時代
レーベル
愛蔵版コミックス(集英社)
巻数
既刊3巻
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概要・あらすじ

16世紀フランスを舞台に、王子様との結婚を夢見る美しい王女マルグリット。プロテスタントとカトリックの宗教対立が激化する中で、彼女はノストラダムスより、三人のアンリについての予言を受ける。自分の恋人、伴侶、敵となるのは誰か。王宮の権謀術数や、自らの恋愛の中で、マルグリットは美しく成長していく。

登場人物・キャラクター

マルグリット・ド・ヴァロワ (まるぐりっとどゔぁろわ)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。ヴァロア王家、フランス国王アンリ二世とカトリーヌ・ド・メディチの末娘。大人になると、フランスの宝、フランスの真珠と讃えられるようになる。一番ステキな夢は、美しい王子様と結婚すること。凶事の直前に、カラスの羽ばたきの幻聴を聞く。美しく、男性を引きつける。ギーズ公アンリに強く惹かれており、逢い引きをすることもあった。 アンリ(アンジュー公)に処女を奪われ、深く傷ついた。その後、ギーズ公アンリと結ばれ、身ごもるが、彼は別の女性カトラと結婚。産まれた子供アンヌは一度農夫に預けられた後、侍女のダイアナが引き取る予定だったが、農家が燃えてしまい、子供は行方不明になった。 マルグリット・ド・ヴァロワがモデル。

アンリ二世 (あんりにせい)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。フランス国王であり、マルグリットの父で、カトリーヌ・ド・メディチの夫。ノストラダムス公の予言の通り、モンゴメリ伯との騎馬試合で、槍に刺されて死亡した。歴史上の実在の人物、アンリ二世がモデル。

カトリーヌ・ド・メディチ (かとりーぬどめでぃち)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。アンリ二世の妻であり、マルグリットの母。自分の王家、という矜持が強く、対抗してくるメアリや、その叔父ギーズ公へ警戒心を抱いている。また、マルグリットの美しさや色気に対しても不快感を抱き、彼女にきつく当たるようになった。フランソワ二世の死後、シャルルが即位した際に、摂政となった。 フランス巡幸の旅を発案し、決行。旅の途中で、ノストラダムスと会い、シャルルとアンリ(アンジュー公)の即位と在位期間、そしてナヴァルの王子の即位の予言を聞いた。歴史上の実在の人物、カトリーヌ・ド・メディチがモデル。

エリザベート

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。マルグリットの姉で、14歳の時に、スペインのフェリペ二世へ嫁いだ。フェリペ二世が32歳であり、3人目の妃となることから、結婚におびえており、したくないと言っていた。アンリ二世の負傷により、早々に結婚式が執り行われ、フランスとスペインの架け橋となった。 フランス国王一家が、巡幸でスペイン国境近くのバイヨンヌに来た際に、12歳になったマルグリットたちと再会。23歳の時に死去。歴史上の実在の人物、エリザベート・ド・ヴァロワがモデル。

フランソワ二世 (ふらんそわにせい)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。マルグリットの兄。アンリ二世が騎馬試合の傷のため死去したことにより、フランス国王として即位。妻はメアリ・スチュアート。その後、幾度もかかっていた耳の腫れが悪化し、死亡。歴史上の実在の人物、フランソワ二世がモデル。

メアリ・スチュアート (めありすちゅあーと)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。フランソワ二世の妻でフランス王妃、かつスコットランド女王。エリザベス女王から逃れて、スコットランドからフランスへと渡ってきた。七人の侍女は、すべてメアリと言う名で、共にスコットランドからやってきた。ギーズ公の姪。フランソワ二世が死去した後、一時隠遁してから、スコットランドへ帰国。 だがスコットランド女王としては廃位されてしまった。

コンデ公 (こんでこう)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。プロテスタント。プロテスタントの迫害について、カトリーヌ・ド・メディチに訴えるが、取り合ってもらえず、革命の意志に燃えていた。歴史上の実在の人物、ルイ1世(コンデ公)がモデル。

ギーズ公 (ぎーずこう)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。メアリの叔父で、野心家。王家を乗っ取ろうとしており、カトリーヌは強い警戒心を抱いている。フランソワ二世を、妻となったメアリを使い操ろうとする。ギーズ公の一族の意志で、アンボワーズ城へ宮廷が移動した。その後、従者でありスパイであった者によって、戦場で後ろから撃たれて死亡。 歴史上の実在の人物、ギーズ公フランソワがモデル。

ノストラダムス

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。予言者。アンリ二世とフランソワ二世の死を予言した。カトリーヌがフランス全土の巡幸の際、彼のもとに立ち寄り、シャルルの治世が14年、アンリの治世が15年続き、その後ナヴァルの王子による治世が始まるとの予言を受けた。その後、ナヴァルの王子とマルグリットのもとに立ち寄り、王子がフランス国王になることと、マルグリットは嘆きよりも生命力の方が強いことを告げて去った。 歴史上の実在の人物、ミシェル・ド・ノートルダムがモデル。

アンリ

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。マルグリットの兄で、シャルルの弟、カトリーヌとアンリ二世の息子。カトリーヌに溺愛されている。シャルルがフランス国王に即位した時には、王太子としての地位についた。姿形が美しく、正義の女神に扮したこともある。15歳の時には、カトリーヌに懇願して、国王総代理官に任命して貰った。 マルグリットを愛しており、戦争に行く前に彼女の処女を奪ってしまう。その後、その罪を悔いるために従者に背中を木の枝で打たせていたが、段々とその従者に惹かれるようになり、同性愛者の傾向がある。歴史上の実在の人物、アンリ三世がモデル。

ギーズ公アンリ (ぎーずこうあんり)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。ギーズ公の息子。ギーズ公が死亡した際に、自ら父の向こう傷を模した傷を頬に付け、復讐を決意した。プロテスタントへの怒りで生きていたが、マルグリットの一途な愛情にほだされる。彼女と関係を持ち、一度は結婚も決意したが、周りに反対され、結局別の女性と結婚した。歴史上の実在の人物、ギーズ公アンリがモデル。

ナヴァルの王子 (なゔぁるのおうじ)

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。ナヴァルの女王であるジャンヌ・ダルブレとヴァンドーム公アントワーヌの息子。カトリーヌの下、フランスで養育されていた。マルグリットを愛しており、彼女とギーズ公アンリとの間が噂された際も、自分こそがそのアンリであると主張した。ノストラダムスにより、フランス国王となる運命を予言される。 プロテスタントであったため、しばらくフランス王家と袂をわかっていたが、後にマルグリットの婿として名が上がる。歴史上の実在の人物、アンリ四世がモデル。

シャルル

『王妃マルゴ』に登場するキャラクター。マルグリットの兄で、カトリーヌとアンリ二世の息子。アンボワーズ城で、プロテスタントの処刑を見つめたために、精神に不調を来たし、悪夢を見るようになった。フランス国王フランソワ二世の死後、フランス国王に即位。マルグリットを溺愛しており、同衾することもある。 歴史上の実在の人物、シャルル九世がモデル。

場所

アンボワーズ城 (あんぼわーずじょう)

『王妃マルゴ』に登場する城。ロワール川ぞいに建てられており、幼い頃のメアリやエリザベートがともに育った。ギーズ公たちの希望により、マルグリットが7歳の年に、宮廷が移動。プロテスタントの反乱軍によって襲撃されたが、すぐに制圧された。捕らえられた千人のプロテスタントは、カトリックへ改宗した場合は命を助けられたが、ほとんどが処刑された。 死体はロワール川へ流されたり、城に首をつった状態で置かれたため、城には死臭が立ちこめていた。以降、カトリックとプロテスタントの対立の象徴として、イメージされるようになった。

書誌情報

王妃マルゴ 3巻 集英社〈愛蔵版コミックス〉

第3巻

(2015-01-23発行、 978-4087920031)

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