プロゴルファー一条一也

一人のプロゴルファーの活躍を通じて、数々の試合を臨場感たっぷりに描くゴルフ漫画。「GOLFコミック」誌上にて、1985年から1986年にかけて連載された。

正式名称
プロゴルファー一条一也
作者
ジャンル
ゴルフ
レーベル
GOLFコミックブックス(秋田書店)
巻数
全2巻完結
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概要・あらすじ

元レーサーのプロゴルファー・一条一也は、研修生、アシスタントプロ、プロテスト、そして月例競技を乗り越え、ついにトーナメント戦へと進出する。トップの成績を維持し、ついに18番ホールを迎えた一也だが、対戦相手の新居のファインプレイによって逆転の危機に陥る。このプレッシャーによるミスから、優勝を新居に奪われてしまう。

この敗戦によって、師匠の星野やレーサー時代の仲間であったエリから、自分の心の弱さを指摘された一也は、必死に修行を重ねる。そして半年後、一也は再起の足掛かりとして、次なるトーナメントへと出場するのであった。

登場人物・キャラクター

一条 一也 (いちじょう かずや)

プロゴルファーの青年。かつてプロのレーサーとしてバイクに搭乗していた時期もあり、エリとはその時からの仲である。若いながら卓越した技術を持ち、優勝を争うほどの実力を見せるが、プレッシャーに弱く、ひとつのミスで落ち込んでしまうという欠点を抱えている。半年前のトーナメントではこの欠点が最悪の形で表面化し、新居に優勝を奪われてしまう。 この敗北と、星野やエリの叱咤によって再起を誓い、半年後のトーナメントで再度優勝を狙う。

新居 (あらい)

ベテランのプロゴルファー。一条一也の初めてのトーナメント競技において、優勝を争った中年男性。プレイの時も常に眼鏡をかけ、帽子を着用している。試合では一条の後塵を拝していたが、最終ホールになって会心のショットを放ち、プレッシャーを与える。そのプレッシャーによって調子を崩した一条に逆転勝ちをし、見事優勝を飾る。

星野 (ほしの)

一条一也の師匠。サングラスをかけた強面の中年男性。一也の努力を誰よりも認めている反面、メンタル面における弱さを危惧している。そして懸念通り、プレッシャーによって優勝を逃した一也に対し、修行を乗り切るまでは再出場を禁止する、という厳しい命を下す。それもひとえに一也を思いやってこその決断であり、事実次のトーナメントでは、一也は心の弱さを克服し、優勝している。

エリ

一条一也がレーサーだった時の仲間。強気な性格の女性で、初トーナメントで敗北した一也の心の弱さを指摘。ゴルフを諦めてレーサーに戻っても、今の一也では失敗する、という厳しい言葉を放つ。しかし内心では一也の再起を信じており、厳しく当たったのも星野と同様、立ち直ることを期待してのことである。

秋山 (あきやま)

再起を誓う一条一也の、二度目のトーナメントにおける対戦相手の1人。一也よりやや年下の青年で、堅実なゴルフを得意としている。序盤から終盤にかけて激しく優勝を争い、互いにミスなく勝ち進んできたが、最終ホールにて一也がミスをしたことにより、大きなチャンスを得ることとなる。

吉田 (よしだ)

星野が指導する練習場に新たに入った新人ゴルファーの青年。一条一也に憧れて、対面するや否やサインを求める。勉強のためとして一也のキャディにつき、精力的な働きを見せて一也からも頼りにされることとなる。しかし選手としての資質も抜きんでており、一度は一也にすら勝利している。

大槻 昭 (おおつき あきら)

ファンサービスのマッチゴルフにおける一条一也の対戦相手の男性。飄々としつつも負けず嫌いの性格で、実力も確か。一也の精神面を鍛えるよう、密かに頼まれている。ギャラリーを先導し、一也に強いプレッシャーを与えるように仕向ける。しかし数々の苦難を乗り越え成長した一也は、そのプレッシャーを跳ね除けるまでに成長しており、その姿に満足気な様子を見せた。

市村 真一 (いちむら しんいち)

アマチュアプレイヤーの青年。ファン感謝デーコンペで一条一也と組むこととなった。一也の大ファンだが下手の横好きで、一也と共にコースを回れるだけで満足してしまっていた。しかし、技術が伴わなくても、いいプレーができることを知り、徐々に調子を上げていく。結果として、プロフェッショナルもアマチュアも、本気になってこそ楽しめるスポーツであることを学んだ。

石田 松三 (いしだ まつぞう)

アマチュアのゴルフプレイヤー。帽子をかぶった小柄な中年男性で、負けず嫌いな性格。ショートコースで偶然に一条一也と共に回ることとなり、食事代をかけての勝負を仕掛ける。コースを読む能力に長けているうえ、パターの技術は一也から見てもプロ並。パター1本でショートコースを渡り歩くことから、ショートの石松と呼ばれている。

猪又 晃一 (いのまた こういち)

スポーツ雑誌のライターの中年男性。一条一也の資質を高く評価するファンの1人。経験を経てプレッシャーこそ苦にならなくなった一也だが、どこか保守的なゴルフをしている様子に疑問と懸念を抱き、発破をかける。その結果、一也はプロゴルファーとして一皮むけることとなり、猪又晃一自身も、一也に目をかけたのは間違いではなかったと確信する。

トミー・ワトソン (とみーわとそん)

世界的なトッププレイヤーの中年男性。招待選手のみで行われる大会「日本マスターズ」の最終ラウンドにおいて、赤木功、一条一也と対決する。ベテランの風格と技術を併せ持つが、飽くまで確実なコースを選び、リスクを伴わないプレーを信条としている。一条一也はこのプレーから、堅実なプレーを続ける勇気を学んだ。

赤木 功 (あかぎ いさお)

名人と名高いプロゴルファーの中年男性。トミー・ワトソンからも強く警戒されている。招待選手のみで行われる大会「日本マスターズ」の最終ラウンドにおいて、トミー・ワトソン、一条一也と対決する。なお、のちにエイドカップへの参加表明も行っている。

長嶋 常幸 (ながしま つねゆき)

日本を代表するトッププロの1人。31歳。通算24勝を挙げており、過去に賞金王に輝いたこともある。一条一也とサドンデス・プレーオフの対決を行う。確実なゴルフによって序盤は一也をリードしていたが、飽くまで自分のスタイルを崩さない一也に、徐々に焦りを募らせていくこととなる。

司 志郎 (つかさ しろう)

商事会社の副社長。秋山の大学時代の先輩。ゴルフの実力は凄まじく、数々の大会に出場しては優勝している。プロへの誘いも幾度かあったものの、飽くまでゴルフはアマチュアとしてプレーするという方針から、すべて断っている。プロの選手たちには敬意を払っているが、アマチュアながらにプロを圧倒する存在として認識されているため、大槻昭のような負けず嫌いのゴルファーには敵視されている。

F・コーク

アメリカから来日したプロゴルファーの中年男性。一条一也、司志郎と対戦する。卓越したパワーとテクニック、そして経験によって、終始2人を圧倒するも、試合の最中大雨が降り、コースが荒れてしまう。それでも豊富な経験に裏打ちされた堅実なプレーを続けるが、大雨を逆手に取った一也の奇策によって敗れる。その際に、一也のことを「クレイジー」と称賛した。

金山 (かなやま)

趣味でゴルフを楽しむ会社員の中年男性。休日は星野の練習場に通って練習をしているが、実力は伴わずエリにすら下手くそと言われるほどであった。怪我によってしばらくグラブが握れず鬱屈していた一条一也と出会い、コーチを受けることとなる。その結果見違えるように上達し、同時に一也の精神的成長も促した。

その他キーワード

ファン感謝デーコンペ (ふぁんかんしゃでーこんぺ)

昭和60(1985)年の1月に開催されたミックスゲーム。プロとアマチュアがひとつのボールを交互に打って、9ホールのストロークで勝負を決めるというチーム戦。プロからは一条一也と秋山が参加することとなり、一也のパートナーとなるアマチュアは、抽選で市村真一が選ばれている。

サドンデス・プレーオフ (さどんですぷれーおふ)

スコアが同点の時に、1位を決めるために行われる方法で、プレーオフのひとつ。9ホールや18ホールのトータルで勝負を決めるのではなく、1人が先にひとつのホールでアップすれば勝ちが決定する。もし、そのホールを同スコアで引き分けた場合は、次のホールへと決着がつくまで続ける。サドンデスは「急死」を意味する言葉で、1ホール目で簡単に勝負が決まるケースもあるため、そう呼ばれている。

エイドカップ

アフリカ難民救済のためのチャリティゴルフ大会。収益のすべてが募金額になるというもので、赤木功などの名プレイヤーが参加するなど大会としてのレベルも高い。一条一也は、日付が参加予定のトーナメントと被るうえに賞金が入らないため及び腰だったが、エリのたっての願いによって、のちに出場を決意している。

書誌情報

プロゴルファー一条一也 全2巻 秋田書店〈GOLFコミックブックス〉 完結

第1巻

(1985年9月発行、 978-4253116114)

第2巻

(1986年7月発行、 978-4253116121)

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