ポーの一族 青のパンドラ

ポーの一族 青のパンドラ

萩尾望都の代表作「ポーの一族」シリーズの第18作目にあたる作品で、『ポーの一族 秘密の花園』の続編。複数のルーツを持つ吸血種「パンパネラ」が存在する、2016年のミュンヘンを舞台にしている。40年前にロンドンの「エヴァンズ古物商」の火事に巻き込まれ、消息不明になったエドガー・ポーツネルがかつての仲間たちと再会し、彼らと共に相棒のアラン・トワイライトの復活方法を模索していくダークファンタジー。無惨な姿に成り果てたアランの復活を望むエドガーや、彼の仲間であるファルカとバリーの確執、すべてを俯瞰(ふかん)するようにエドガーたちの前に現れる大老ポーと、パンパネラたちによる人間関係の変化が丁寧に描かれる。また太師ポーをはじめ、今まで不明瞭だった登場人物の過去が断片的に明かされる点も見どころとなっている。小学館「月刊flowers」2022年7月号から連載の作品。

正式名称
ポーの一族 青のパンドラ
ふりがな
ぽーのいちぞく あおのぱんどら
作者
ジャンル
ダークファンタジー
レーベル
フラワーコミックス(小学館)
巻数
既刊1巻
関連商品
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

エドガー・ポーツネル

太師ポーの血を受け継ぐパンパネラの青年。100年以上もの時を過ごしているため、穏やかで達観した性格の持ち主。自らの手でパンパネラにしたアラン・トワイライトとは相棒の関係で、お互いを大切に思っている。40年前にロンドンの「エヴァンズ古物商」の火事に巻き込まれ、アランと共に行方(ゆくえ)不明となる。だが、2015年の暮れにパンパネラの貴族であるアーサー・クエントンの屋敷の前に瀕死(ひんし)の状態で姿を現し、アーサーの処置で一命を取り留める。現在は、火災の影響で仮死状態となったアランを復活させるために行動しており、道中で仲間の一人であるバリーから、どんな重傷も直すことができるという「パンドラ」の存在を知らされ、希望を抱く。だが同時にバリーにアランの身体が入ったトランクを奪われ、太師ポーが所有する秘宝「炎の剣」とアランの交換をせまられてしまう。

アラン・トワイライト

エドガー・ポーツネルの手によってパンパネラとなった青年。マーク・トウェインの小説『ハックルベリー・フィンの冒険』のファンで、アーサー・クエントンからもらった復刻版を愛読していた。好奇心旺盛な性格で、不用意な行動を取ってエドガーから注意されることも多い。エドガーとは固い絆(きずな)で結ばれており、お互いにとって必要不可欠な存在となる。40年前にロンドンの「エヴァンズ古物商」の火事に巻き込まれ、ふつうであれば死亡するほどの重傷を負って昏睡(こんすい)状態となる。現在も目を覚ますことはなく、その身体はエドガーの所有するトランクの中に収められている。

関連

「ポーの一族」シリーズ (ぽーのいちぞくしりーず)

永遠の時を生きる吸血鬼の一族となった少年と、彼が巡り合う人間たちの運命を描いた物語。 関連ページ:「ポーの一族」シリーズ

書誌情報

ポーの一族 青のパンドラ 1巻 小学館〈フラワーコミックス〉

第1巻

(2023-02-09発行、 978-4098718894)

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