概要・あらすじ
富良田みらのは家政婦で、さまざまな家庭に派遣され、時にはドジを踏みつつも、華麗に業務を遂行していく。母親不在の家庭に派遣されたみらのはそこで少年・菊池直人と知り合い、当初は女嫌いを公言していた直人の心を開き、恋心を抱かれるまでになる。同時に高校時代の同級生である山本忍といい雰囲気になったりしつつも、高校生から大学生と時を重ねていく直人との間に、同じ時を過ごしながらみらのは確かな絆を築いていく。
登場人物・キャラクター
富良田 みらの (ふらだ みらの)
20代の家政婦。基本的には有能なのだが、若干おっちょこちょいなところもある。主に菊池家の住込み家政婦をしており、菊池直人とその弟の赤ん坊の面倒を見ているが、家政婦協会が人手不足であるため、ヘルプとして別の家に派遣されることも多い。直人と山本忍の2人に言い寄られていて、どちらに対しても割とまんざらでもないという態度を取っている。 特技はファッションデザインで、家政婦の仕事着をはじめ、自分の服はほとんどをデザインから自作している。
菊池 直人 (きくち なおと)
富良田みらのが家政婦として派遣された家の少年。最初に自宅に派遣されて来た際は高校生で、女嫌いということで邪険な態度を取っていたが、やがてみらのに恋をするようになる。しかし基本的には素直になれない年頃なので、みらのとはケンカすることも多い。山本忍にはみらのを巡って敵対意識を持っている。性格はわがままで、身勝手、そして超いじっぱり。 のちに競馬にはまってしまい、みらのに呆れられる、かなりのダメ人間である。
山本 忍 (やまもと しのぶ)
富良田みらのの高校時代の同級生。K大学の男子学生だが、のちビジネスマンとして渡米。爽やかなイケメンタイプで、高校時代も大学時代もバレンタインデーには山ほどのチョコレートが家に届いている。高校時代からみらのとはいい雰囲気にあったが当時は自分の気持ちに気づかず、家政婦となったみらのが山本家に派遣されて来た時に高校以来の再会を果たし、恋心を自覚するようになる。 菊池直人の恋のライバルとして、みらのにあの手この手でアプローチをかける。趣味はジャズで、サックス奏者。
山本 奈央美 (やまもと なおみ)
山本忍の妹。高校生の頃から既にハイアマチュアの写真家であり、世界で一番cuteなフォトグラファー「ナオミックス」と自称している。富良田みらのとは、彼女が家政婦として山本家に派遣されてきたことで知り合う。その後、菊池直人と友人関係になり、頻繁に菊池家に出入りするようになる。みらのと直人の仲がうまくいくよう応援しているかと思えば、2人がいい雰囲気になると茶々を入れたり、自分自身の色香で直人を惑わせたりと、事態をかき乱して楽しんでいる節がある。
加留 千恵 (かる ちえ)
富良田みらのと同じ家政婦協会に所属している、みらのより2歳ほど年上の先輩家政婦。山本家の家政婦を務めており、山本忍に対して恋愛感情を抱いている。貧血体質で、寝込んで休んでいたところに代理の家政婦が山本家に派遣されたことを知り、いてもたってもいられず山本家に向かったところで、代理として派遣されてきたみらのと知り合う。 みらのと大差ない年齢の割に風格はベテランであり、知り合って以降はよくみらのに指導をしたり、一緒に仕事をするようになる。
川本 千弥子 (かわもと ちやこ)
山本奈央美の従妹。中学生の頃、奈央美から写真を見せられて菊池直人のことを気に入り、恋愛感情を抱いて、奈央美と一緒に菊池家に出入りするようになる。直人に憎からぬ感情を抱く富良田みらのからは邪険にされていた。のちに山本家に居候し始め、「チャコ」の名でアイドルとしてデビューする。
加原 智巳 (かはら ともみ)
極道の組長の娘で、女子高生。高校の文化祭で菊池直人、富良田みらのと出会う。組の若頭という許嫁がいながら直人に恋をし、デートをしたり同じ塾に通い始めたりと熱烈にアプローチする。のちにこれが、組を巻き込んだ騒動を巻き起こすこととなる。最終的にはもともとの許嫁との仲に収まった。
西園寺 リサ (さいおんじ りさ)
山本忍と同じK大学の学生。ミスキャンパスに選ばれた美貌の持ち主だが、富良田みらのに想いを寄せる忍にあっさりと振られてしまい、逆恨みで忍とみらのの関係を妨害しようとする。その過程で、利害の一致した菊池直人と一時行動をともにした。
富良田 美智留 (ふらだ みちる)
富良田みらのの父親。「FRADA(フラダ)」というファッションブランドを手がける、国際的な評価も高い凄腕ファッションデザイナー。娘のみらののことを溺愛しており、「FRADA」の次のブランドとして娘の名を冠した「MIRANO(ミラノ)」を立ち上げる。
東海林 円 (しょうじ まどか)
浪人生で、富良田みらのが一時寮母をしていた、桜木塾の男子寮の寮生。長身で、寮内では一番のイケメン。なぜかいつも眠っており、名前で呼ばれないと起きない。秋田県の出身で、同郷の小雪という恋人がいる。のちに志望校のK大学に、小雪とともに無事合格を果たす。
鳥野 みゆき (とりの みゆき)
菊池直人が大怪我をして入院した時、入院先の病院で出会った女性看護師。直人がナースコスプレをした富良田みらのだと勘違いするくらいみらのとよく似ている。プロ意識の強いシビアな人柄であり、ナースコスプレで見舞いに来た挙句院内をうろうろしたり、入院中の直人をデートに連れ出すなどの問題行動を起こすみらのを露骨に敵視している。
場所
桜木塾 (さくらぎじゅく)
浪人生向けの大学受験予備校。富良田みらのが一時期、この予備校の寮に寮母として勤務することになった。現役で大学受験に失敗した菊池直人は、1年間ここの男子寮で暮らすことになる。ちなみに、女子寮には同じく浪人した加原智巳もいたことがある。